神の加護の効果②
神の加護すごい……。魔法が全属性使えるようになるなんて。まさに、チートだ。めっちゃ嬉しい!
「他にはどんな効果があるの?」
ゼラなら知っているだろうと、ゼラに尋ねる。
「健康体にはなっていると思うよ。病気にかかりにくいの。」
かかりにくい、と言うことは、かかる時はかかるのね。その辺は神様も考えてるみたい。あんまり強くしすぎて、その力を悪用されたら困るものね。まあ、私は悪用しませんけど?
「怪我もすぐ治るんじゃない?軽いやつならね。」
そう言われて先ほど怪我をした膝を見ると、もう治っていた。
神様はどうして私にここまでしてくれるのだろうか?私は神様に何もしていないのに。私は、悪役令嬢としていじめをした最低な女の子なのに。
「カトレア……。聞いて。カトレアが悪役令嬢になったのは、神様のせいなの。」
「……え?」
悲しむ私を慰めるように、ゼラは話してくれた。
「神様がね、カトレアが前世でいた星に遊びにいった時、車でカトレアをひいちゃったんだって。だから、お詫びにゲーム世界のヒロインに転生させようとしたら、悪役令嬢カトレアに間違って転生させちゃって。」
私が悪役令嬢として生まれ変わったのは神様のせいだったのか。急に言われても、実感は湧かない。
「ごめんねって言ってた。ごめんねって、伝えてねって。お詫びなんだよ、神の加護は。」
お詫び。私を殺してしまった、不幸にしてしまったお詫び。でも、カトレアとして意地悪をしたのは私の責任だ……。
「……気にすることないよ。お詫びなんだから、ありがたく受け取っておけばいいんだって。」
…………。私は、どうしてこんなに苦しんでいるんだろう?ああ、全部私の自業自得だ。
「わ、忘れよっ?忘れて、新しい人生を歩もう?」
忘れるなんて、許されるわけがない。
「カトレア!」
グイッと腕を引っ張れらる。
「えっ。ゼラって、意識体なんじゃ……。」
ゼラに体はないはずなのに、どうして体を引っ張られているのだろうか?それに、景色も先ほどとは違う。これは……桜?この世界に桜なんてあるはずないのに。
「ここは、カトレアの夢の中だよ。カトレアは眠ってしまったの。」
ああ、ゼラは夢にも干渉できるのか。さすがゼラだ。
ふふふ、と笑うと、ゼラがガシッと私の肩を掴む。
「ねえ、笑ってる場合じゃないよ!起きて!今、ピンチなの!」
「ア、……レア、カトレア!」
ゼラが呼んでいる。目を開けなくちゃ……。
ゆっくりと目を開けると、目の前に大きな顔があった。どうやら私は木に寄りかかって眠っていたらしい。
「あ、おはよう……ございます。」
「ちょっと、寝ぼけないで!」
え?と思いながら目をこする。そして、もう一度目の前にあった顔を見た。
「……狼!?」
ギョッとして、後ろに下がろうとするも、気が後ろにあるので下がれない。
「い、いやっ。」
こないで!狼はずいっと私の顔にその口を近づけた。
食べられる!?




