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造物の魂  作者: 田中
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虚無の記憶

SFの世界観が好きすぎて自分で創作を試みたものです。この小説(笑)は、文章もでたらめでストーリーもめちゃくちゃでさらに自分の趣味をたくさん取り入れたエゴの塊です...。それでも見てくれたらうれしいです。

ど素人ですが、頑張って書いていきます!

どうかよろしくお願いします(ペコッ)。

------我々人類は数々の失敗を犯して来ました。先の旧世界戦争がその最もたる例です---我々はもう1度団結し、最悪の災禍から復興を果たしました。そう、偉大なる英雄、ジョン フローレイの指導のもとに!---

しかし人類千年の繁栄を脅かす存在がいることを忘れてはいけません。あの忌まわしい蛮族、サ ジェイズ達です。あの獰猛で狡猾な蛮族を我々の[都市]から一匹残らず排除した先には人類の安寧と秩序、それとあなたの食卓に暖かいスープが添えられることでしょう!今こそ人類統合同盟軍への入隊へ!あなたの意思が人類繁栄の柱になります。---ジョン フローレイと共に!!!------


陽気な音楽と共にその文句は響き渡った。トゥーン調のアニメーションで語られていた人類繁栄の英雄とやらはそのアニメーションで出てきたハンサムなナイスガイだ。サム ホワイトはそれが映し出された光学モニターを通り抜け、黄色い液体に浸った保存パックを手に取り、椅子に座った。そしてパックに入った錠剤をひとつ飲むと大きなため息をついた。服用者に薬物由来の高揚感と酩酊感を与えるその錠剤も彼の陰鬱な気持ちを紛らすことはできなかった。ふと汚れた窓から外を見ると日は既に暮れ、雨が降っていた。もっとも目をこらさなければ建物で隙間なく埋め尽くされた空を見て天気など確認できないのだが。そんな日があってもいいだろうと彼は思う。しばらく、柄にもなく遥か天上の空を眺めていた。そして陰鬱な気分を少しでも晴らそうと彼は口笛を吹いた。そのメロディはいつもひっきりなしに響いている政府のプロパガンダの音楽ではなく、調整剤のコマーシャルの音楽でもなかった。彼はそのメロディに聞き覚えはなかったが、とても懐かしいものに感じた。ふと時計を見やると出勤の時間が近づいていた。陰鬱な気分も少しは晴れたのか、彼は有機ケーブルをうなじに差し込み、[都市]中枢システム サーバにログインした。



…接続中…接続中…警告コード00000MA111。メンタルコントロール器系に不具合が検知されました……再更正プログラムコードを転送しました。速やかにインストールしてください。警告コード00000MA111。メンタルコントロール器系に不具合が検知されました……再更正プログラムコードを転送しました。速やかに---サムの聴覚域に警告メッセージが鳴り響いた。彼は一旦、サーバへのログインを中断し、有機ケーブルを引き抜いた。「……再更正プログラムを開始する。」そう言って貯蔵庫の壁に寄りかかり、気を失う。間もなくプログラムが開始された。サーバのシステムのカオスを予防するために幾重にも張り巡らされた外殻の防衛システムによる思考洗浄である。「…ジッジジ…」彼の内側に存在していた記憶とそのときに生じた感情が消去され、コンクリートのような無機質なものが、空いた感情のうろに流し込まれたような感覚がする。そして後を追うように、抜け落ちた記憶により混乱を生まないように、その無機質な何かに再現した記憶を補填する。再現された補填記憶のなかにはもう、感情は残っていない。やがて、役割を終えたプログラムが自動消去され、彼は目を覚ました。リセットされた記憶領域には感情の残滓さえ残っていなかった。


ここまで僕の小説を読んでいただき、ありがとうございます。もし、この小説を読んで面白いと感じていただけたらそれ以上の喜びはありません。不定期に更新していきますので、また、この小説を読んでいただければ幸いです。


本当にありがとうございました!。

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