2回目の決戦日 ラストオーダー合戦! アルディナとキキ編
アルディナさんの席でコールが始まった! ミアさん……っ!
「「「ナイト! 全員! 集まったーところで! 『トゥナイ!』 飲めやー騒げや今宵の宴は! 『宴は!』 王子と姫の独壇場! 『独壇場!』 今すぐ君にー会えるなら! 『ッエイ!』 騒ぎ出す! 胸騒ぎ! 『ハイハイハーイ! ハイハイハーイ!』 踊れー騒げー最高の夜に! 『ハイハイハイ!』 ダルフィン2本! 『ダルフィン2本! いただっきゃす!』」」」
2本? 3本じゃなくて?
「「「それでは! 『それでは!』 素敵な! 『素敵な!』 姫から! 『姫から!』 一言! 『一言!』 頂きまっしょい! 『オーイ!』」」」
「後はアンナに任せた! ミアくんっ! 生きて呼吸して動いてくれててありがとう!」
「くっ……ミアくんごめんっ! 名刺祭りで使い過ぎた! 看板楽しみにしてるね!」
「「「アーリガッザーイ! 『アリガッザイ!』 それでは! 『それでは!』 姫様! 『姫様!』 ありがとうございます! 『ありがとうございます!』 うーソレソレ! 『ワンツーいやほい!』 ナンバーワン! 『ナンバーワン!』 王子が! 『王子が!』 目指すは! 『目指すは!』 ナンバーワン! 『ナンバーワン!』 ディメンション全員パーリーピーポー! 『今夜もフロアはお酒の戦場!』 酒をー浴びるぜ! 『ごっつぁんです!』」」」
姫の一言はルナさんディアナさんだけだった。 アンナさんのお酒はもっと高額が後で入るのかな。
てかルナさん……ミアさんが生きてるだけで感謝してる……。
「うふふ……アンナちゃんが何を入れるのか楽しみね?」
「みんな演出上手だね! ルルさん、私はユニコーンに賭けるよ!」
アーニャってば、私にナンバー予想を禁止されたから飾りで賭けをし始めた……。
「当たるといいわね、ふふっ」
アンナさんがまだ残ってる事にひと安心したけど……ルナさんディアナさんが先月に比べて弱い。
アルディナさんは「ミアくんをお茶にしない作戦」のローテと名刺祭りですでに結構使ってるから、今日の戦いがちょっと不利になっている。
でも名刺をもらった時のあの3人のテンションで祭りをしないのは無理だったと思う。 だってミアさんが生きてるだけでお金払う勢いだもん。
でもアルディナさんの暴走は微笑ましかったな。
はぁ……ラストはキキカリンさんとはみゅエルさんかぁ……。
この二組の暴走は怖いっ! 逃げたいようっ!
「「「いーよいしょ! 『いよいしょ!』 こちらも始まりました! 『始まりました!』 素敵な! 『素敵な!』 シャンパン! 『シャンパン!』 ぶち込んで! 『ぶち込んで!』 くれたのは! 『くれたのは!』 こちら! 『こちら!』 素敵な! 『素敵な!』 姫と! 『姫と!』 王子の! 『王子の!』 お席に! 『お席に!』 なんと! 『なんと!』 なんと! 『なんと!』 なーんと素敵な! 『なーんと素敵な!』 モエリブラック頂ました! 『ありがとうございます!』 ディメンション全員集合! 『集合ー!』」」」
「キキマカリンちゃんの席だよニーナ! カリンちゃん負けちゃうの~⁉」
「えっ⁉ ……いや、キキさんだけかな」
魔王様の演出傾向からしてカリンさんをここで投入するとは思えないもんっ! 絶対キキさんとコールを分けたはず!
というか、ここでカリンさんが出てきたらはみゅエルさんの勝ちだ……またカリンさんがグラス割っちゃうよぅ! やめてっ!
「「「それでは! 『それでは!』 素敵な! 『素敵な!』 姫から! 『姫から!』 一言! 『一言!』 頂きまっしょい! 『オーイ!』」」」
「……カリンちゃんまた前祝いで飲まないでよー?」
キキさんが煽らない。 順番で負けたってわかったんだ。
多分クリスタルハートも入れたはず、前にネフィスさんがはみゅエルさんにそんな事を言ってた。 ただ追加で80万のクリスタルハートが入っても110万、シュリエルさんがユニコーンだけだったら勝てたんだけど……。
「「「アーリガッザーイ! 『アリガッザイ!』 それでは! 『それでは!』 ビンダの! 『ビンダの!』 ご指名は? 『ご指名はっ!』」」」
「カリンちゃんダメッ! ヴァン早く飲んで!」
「やっぱり俺ェーーーーー⁉」
シャンパンを狙って手を伸ばしたカリンさんの双眸は飢えた魔物のようだ! キキさんナイス! 空気が読める子になってきた!
シャンパンを持っていたナイトさんも未来予知していたかのようにヴァンさんへサッ! と渡した!
「「「ご指名! 『ご指名!』 ヴァン! 『ヴァン!』 グイグイ! 『グイグイ!』 グイグイググイの! 『グイグイググイの!』 感謝の! 『感謝の!』 気持ちを! 『気持ちを!』 込めまして! 『込めまして!』 『ごっつぁんでーーーす!』」」」
「「「まだまだ行くぞ! 『まだまだ行くぞ! ッハイ! ッハイ! っはいはいはい! ッハイ! ッハイ! っあーいやそれ!』 『ッハイ! ッハイ! っはいはいはい! ッハイ! ッハイ! ワンツーいやほい!』 た・の・し・いナイトの遊び方ァ!『ハウトゥー!』 す・て・き・なお酒を卸してよ! 『ギヴミー!』 愛・情・表・現飲めるならァ! 『OK!』 いくぜーディメンション! 『集合ー!』」」」
「「「ナイト! 全員! 集まってるーところで! 『トゥナイ!』 飲めやー騒げや今宵の宴は! 『宴は!』 王子と姫の独壇場! 『独壇場!』 今すぐ君にー会えるなら! 『ッエイ!』 騒ぎ出す! 胸騒ぎ! 『ハイハイハーイ! ハイハイハーイ!』 踊れー騒げー最高の夜に! 『ハイハイハイ!』 クリスタルハート! 『クリスタルハート! いただっきゃす!』」」」
来た! キキさんのクリスタルハート!
「「「それでは! 『それでは!』 素敵な! 『素敵な!』 姫から! 『姫から!』 一言! 『一言!』 頂きまっしょい! 『オーイ!』」」」
「ネフィスくんいつもずっと一緒にいてくれてありがと!」
「「「アーリガッザーイ! 『アリガッザイ!』 それでは! 『それでは!』 姫様! 『姫様!』 ありがとうございます! 『ありがとうございます!』 うーソレソレ! 『ワンツーいやほい!』 ナンバーワン! 『ナンバーワン!』 王子が! 『王子が!』 目指すは! 『目指すは!』 ナンバーワン! 『ナンバーワン!』 ディメンション全員パーリーピーポー! 『今夜もフロアはお酒の戦場!』 酒をー浴びるぜ! 『ごっつぁんです!』」」」
あ、やっぱりコールはキキさんだけだった。 ナイトさん達が一旦自分の席へ戻って行ってる。 ずっとお客様をオンリーにするわけにはいかないから小休憩かな?
「あれー? キキちゃんブヒエルちゃんを煽らなかったね! なんでー? 楽しみにしてたのに!」
「普通の一言だったね、安心したよ」
「……2人共……今のキキちゃんの一言は秀逸よ……」
ルルさんが両手で口元を押さえわなわなと震えている……ど、どういう事?
「えーそうなの? どういう事か教えてルルさん!」
「ええ。 2回目の一言はシンプルだけれどダブル、いえ……トリプルミーニングまであるわ!」
3つの意味? たった一言で?
「普通に考えれば純粋に、普段の付き合いに対する感謝の言葉。
けれど、恐らく金額で負けたと分かったキキちゃんは『私の方が金額は低くてもいつもずっと一緒にいる』というマウンティングでの精神攻撃に切り替えたのよ! ネフィス君はシュリエルちゃんの席をすぐ抜けるけれどキキちゃんの席はなるべく長く着いているわよね? この2人の来店がバッティングすることはほとんど無いけれど、キキちゃんは、ネフィス君がシュリエルちゃんに最上級結界を張っているのを知っているか直接聞いているんじゃないかしら。
そして『いつもずっと一緒にいる』のがお店の中だけなのかは本人達しか知り得ないわ。 シュリエルちゃんに『女としての負け』、つまり枕まで想像させたって事よ! 『私よりお金を使うのに抱いてもらえないなんて可哀そう』って言っているようなものね!
凄い、凄いわ! お金だけじゃない駆け引きがあるなんて……流石魔王様がお作りになったお店よ‼」
「よくわかんないけどとにかくスゴい事は伝わったよ!」
「は、はぁ……」
……シャナさんの早口って実はルルさんの影響なのかな?
ルルさんは珍しく早口でまくし立てて解説してくれた。 ものすごく興奮してる……。
確かにネフィスさんは絶対キキさんと趣味マクしてるな……。 キラキラミミマカリンさんは自分自身を生業にしているだけあって全員可愛いもん。
というかなるほど、キキさんの言葉はそういう風にも捉えられるんだ。 はみゅエルさんに嫌味は通じたのかな?
そっとはみゅエルさんを見ると……ああ……アレンさんにブヒブヒ言ってるぅ! バッチリ嫌味が通じちゃったよぉ!
ネフィスさんはまだキキさんの席にいるからアレンさんが1人で対応してる! 頑張って!
……あ、私とアーニャの〈姫の一言行間読み〉スキルレベルがはみゅエルさんより下なのが分かってしまった。 別にそんなスキルいらないけどはみゅはみゅ族に負けたのはなんか悔しい。
「あっ! 次こそアンナちゃんだよニーナ!」
「えっ⁉ じゃあやっぱりミアさん4位⁉」
まだルフランさんアレンさんネフィスさんのコールが残ってるよぉ!
どうなっちゃうの⁉ アンナさん頑張ってぇ!
7/12(月)はお休みします。




