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25 神の邪

 この世界に存在する賢神の塔の最上階。この世界の神達はここで人間達を観察し、場合によっては介入し、世界のバランスを保っている。


 最上階の広い部屋で、長い白髪ストレートの女が呟く。


「フフッ、たった一日で十三回も死んでくれたわ……あたしの計画は順調ね~」


 彼女の名はユリアス・ホワイト。女神の一人である。薄い羽衣をスレンダーボディに纏い、体操座りで水晶玉を見ていた。


 ユリアスに後ろから黄緑色の長髪の女が話しかける。


「ユリアス・ホワイト……貴様、こんなこと許されるわけ──」


「誰が許さないのかしら? あたしは女神よ? あたしたちより上なんていないじゃない」


「だからといって、未成年にこのような理不尽を与えるなど! 誰も貴様を止めなくとも、私は貴様を許さん!」


 黄緑の髪の女の名はヘレナ・リトグリヌ。ボディビルダーのような筋肉を持ち、かつ女性的な凹凸が大きい体を持つ。彼女は女騎士のような装備を身に纏い、強い誇りを持つ。


「ふ~ん? じゃあ私を止めてみる?」


 ユリアスが言葉を発すると同時にヘレナの前に無数の剣が出現した。


「なっ……! 貴様何の真似だ!?」


「許さないんでしょ? じゃあ邪魔だから早く死んじゃってくれない?」


「ぐっ……」


 ヘレナは後退りし、部屋を出ると、走り去った。


「張り合いがないわね~、デカい体して心は小さいのかしら」


(このままではあの少年が危ない……私がステータスを正常な物に戻してやらねば……)


 ヘレナは地上へと続く三百階分の螺旋階段を駆け下りた。

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