9 敵ステータス確認
直樹は頭を上げてウィンドウを確認する。
「他には……」
〈item〉▽
「アイテム? まさかここにチート武器や最強の道具が!?」
〈apron×1〉
「あー……そういやエプロンないと思ったらアイテムストレージに入ってたのか…………クソッ!!」
直樹はアイテムストレージからエプロンを取り出して地面に投げつけた。
「期待して損した……あ、そうか。期待する必要なんかないよな。どうせ何やっても上手くいかないんだからな、ハハ、ハハハ、ハハハハハ……! はぁ……」
直樹は投げつけたエプロンを凝視する。
〈apron〉
「ん……アイテムの情報も見れるのか?」
その時、直樹の脳裏にある可能性が浮かぶ。
「もしかしたら、モンスターのステータスも見れるんじゃないか?」
直樹は立ち上がり、蟹のいる方へ歩きだした。
「見つけた……見れ、ないな。近づけばどうだ?」
直樹は蟹に気付かれそうになる距離まで近づいた。
〈Name:Killer crub〉
「お! 見れたぞ!」
直樹はすぐに蟹のステータスを確認する。
〈HP 30〉
〈MP 10〉
「敵のステータスで確認できるのは名前とHP、MPだけか。まあいい、結構な収穫じゃないか!」
直樹は蟹と距離をとり、超巨大な蟹の方へ走って向かう。
「さて、お前のステータスを見せてみろ」
〈Name:Giant crub〉
〈HP 10〉
〈MP 80〉
「意外と……体力低いんだな。ぬぐうっ!」
〈damage 50〉
直樹はジャイアントクラブの一撃で即死した。