第48話 オーク屋さん
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俺は大きな板に、大量に貼られている依頼ボードを見る。
ゴブリン、オークにコボルト。
依頼ボードには様々な依頼が貼られている。
「んー確かに前よりはマシだな」
「そうですね」
ついこの間Eランクの俺達でも、オークの討伐依頼を受けられるレベルだ。
それだけこの街の冒険者質がいいということだ。
俺は依頼ボードからオーク討伐依頼を剥がし、受付嬢のところへ持っていった。
「オークの討伐依頼ですね、かしこまりました。お気をつけて」
そう言って、受付嬢の受付は直ぐに終わった。
早すぎる受付に俺達はポカーンとなってしまう。
多分これがこの街の普通なのだろう。
「じゃあ行くか……」
「……行きましょう」
俺とミオンは、どこかぎこちなさを持ちながら森へと向かった。
森へは案内板を見てスムーズに行けるらしい。
最初は迷ったりするんじゃないかと心配したが余計だったらしい。
移動は当然馬車だ。この街では冒険者専用の馬車があるのだ。ここまで冒険者への待遇がいいと何かしら疑ってしまうな。
「リヒト様。今日はオークですよね? もしオークロードが出たら、その肉もらってもいいですか?」
オークロードとはオークの上位種のことだ。
オークの群れを束ねることから統率者とも呼ばれている。
そのオークロードは上位種だけに、あまり人目には触れようとしない。人間は危険だとオークロードは理解しているからだ。
何故、ミオンがそのオークロードの肉を欲しがっているのか。それはオークロードの肉が他の肉よりも断然美味しいからだ。
「いいけど……あんまり食いすぎるなよ」
「は、はい!! ありがとうございます!!」
ミオンは顔をパァっと明るくし、俺に頭を下げる。
嬉しいのは分かる。だが、それは女の子としてはどうなのだろうか?
そんなことを考えていると、目的地の森へと馬車がついていた。
「えーっと、オークって何匹狩ればいいんでしたっけ?」
「特にないな。何匹でもいいんじゃないか?」
「じゃあ余ったお肉は食べちゃいましょう!!」
俺は苦笑しながら森を進む。
森と言いつつも、やや草原に近い感じだ。
障害物もさほど多くない。これなら楽にオークを見つけることができるだろう。
そう考えていると、ミオンが早速オークを発見した。
今回は場所が場所なだけに、ミオンだけでなく俺でもすぐに見つけられる程わかりやすい。
「ファイア・スピア……!!」
ミオンはすぐさまオーク目掛けて魔法を放つ。
炎でできた槍、もしくは針といったところだ。
俺のブラック・スピア似ている。多分俺の技が参考になっているのだろう。
ミオンはその炎を横に回転させ、威力と速度を上げている。
その炎は、ブラック・スピアの威力を上回っていた。
オークはもちろん、オークの後ろにあった大岩まで貫通している。
「凄いなミオン。さすが『魔導士』だな」
「えへへ〜。リヒト様の魔法を真似してみたらこうなっちゃいました」
なんか心にグサッと来るような、そんな感情は置いておく。
ミオンは天職のおかげで魔法に自由がかなり効くらしい。俺からしたらかなり羨ましい限りだ。
「よし、この調子で行くぞ」
「はい!」
俺はオークのドロップ品を収納し、再び森の中を進んだ。
その後何度もオークと出会したが、とうとうオークロードは見つからなかった。
日が沈みかけていていたので、俺達は宿に帰りその日を終えた。




