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第27話 宿屋さんに到着

今回はかなり短めです

 

「まあこんなに……本当に新人さんですよね?」



 どうやら俺達はこの女性に疑われているようだ。


 今俺達がいる場所はギルドの受付の目の前だ。俺達は常備依頼のゴブリン退治が終わり、手に入れた魔石の換金と依頼料を受け取りに来たのだ。まあこの受付嬢が疑うのも無理もない。なんせゴブリンとはいえども、半日で30匹を新人2人で倒してきたのだから。



「まあ、冒険カードにもちゃんと記載されてますし本当なんでしょう。お疲れ様でした、こちら報酬になります」



 俺は受付嬢から報酬の入った袋を受け取る。中身を確認すると、ざっと銅貨が30枚ほど入っていた。まあゴブリンだし、このくらいが妥当か。


 この世界には銅貨、小銀貨、銀貨、金貨、白銀貨の5種類が存在する。銅貨3枚で米パンが買えるくらいだ。



「それとリヒト様、ミオン様。お二人はEランクに昇格されました」

「え、早くないですか?」

「ええ、それはもちろん。ですがお二人はゴブリン30匹を倒せる程の実力を兼ね備えております。そんな方をFランクにとどめておく理由はない、そうギルド長が判断されました」

「そう、ですか」



 何だか急展開過ぎてよく意味がわかんないんだが。まあとりあえず昇格した事は素直に喜ぼう。ちなみにミオンは昇格よりも報酬が大事らしく、受付嬢に貰った袋を大事そうに抱えている。



 にしても冒険者カードってのは本当に便利だな。最初はただの木の板だなって思って見てたら、ステータスプレートのようなものが出てきて驚いた。しかもそこには自分の依頼状況なんか書かれていたのだ。全くもって理解できないな。

 そんな事よりもこれからどうしようか。しごとに行くにも微妙な時間だし。腹も減ってきた。金は家からくすねてきた分があるから問題ない。



「今日はとりあえず宿を探すか。どこかいい場所はありませんか?」



 俺は受付嬢にだずねる。

 受付嬢は少し悩んだが、直ぐに顔をはっとさせた。



「猿の赤宿、なんてどうですか? あそこならそこまで費用はかかりませんし、何より料理が美味しいですから」

「猿の赤宿ですね、分かりました。ありがとうございました」



 何だか変な名前の宿だな。まあ受付嬢が言うんだし、間違いないと思うんだが少し心配だな。

 まあ物は試し、とりあえずその宿まで行ってみるとするか。



「ミオン、宿に行くぞ」

「あ、は〜い」



 猿の赤宿は、ギルドを出て10分くらい真っ直ぐ歩くと着くらしい。

 俺は宿に向かう道中、ミオンに魔法について質問した。



「魔法って魔術師とかしか使えないものなのか?」



 俺は率直な疑問をぶつける。

 魔術師限定とかだったら絶望的だしな。



「そんな事は無いですよ? 言ってしまえば魔法とは誰でも扱えるものなんです。ただ扱うにはきっかけが必要なんですよ」

「きっかけ?」

「きっかけというのは様々です。魔導書を読んだり、スキルを獲得したり、精霊と契約したりなど様々です」



 つまり俺にも魔法は扱えるって事だな。それなら良かった。


 ちなみに魔導書というのはかなりのレア物で、オークション等で高値で売買されているらしい。魔導書は1度だけ読め、読んだ者は誰でも魔法が使える様になるらしい。本当にあるんだろうか、そんな夢のような道具。



「ここか」

「なんというか、赤いですね」



 俺らの目の前には全体的に赤出できている宿。ここで間違い無いだろう。

 俺は赤いドアを開け宿だの中にはいる。さすがに宿の中は赤だらけってわけではなかった。ほとんど茶色だ。



「いらっしゃい。2人部屋でいいかい?」



 すると厨房からいきのいいおばちゃんが顔を表した。なんというかお母ちゃんって感じの人だ。



「いや、1人部屋を2つ頼む」

「リ、リヒト様〜」

「1人部屋を2つで」

「ま、まいどあり」



 俺達は別々の部屋へと向かった。 

 不順異性交遊ダメ、ゼッタイ

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