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第79話 堕落した宗教関係者の訪問

お待たせいたしました


購入した家に住んでから1ヶ月が立ちました。

『髪とお肌の清潔セット』は無事に売り出され、

ポーションは移動時間が短縮されたお陰で、当日の朝に作っても間に合うようになり、

隊長さんの娘さんのルルナちゃんと友達になったり、

ミルカードさんやアイーダさんルイーゼさん姉妹が突撃して来たりと、色々な変化があり、それが段々と安定をしてきました。


そんなときに来客があった。

ドンドンと乱暴にドアが叩かれたので、ゆっくりと開けてみると、3人の人間が並んでいた。

内2人はパウディル聖教の神官服を着た男性で、1人はデップリした中年男。

もう1人はにやついたような顔をした若い男。

最後の1人はいやにケバい修道女だった。

さらにその後ろには、パウディル聖教の修道士の服を着た男性達が、豪華な馬車の回りに何人も取り巻いていた。

僕が扉を開けると、彼等はずかずかと上がり込んできて、中年男が、リビングのソファー、超越調達で奮発して買った日本製。に、どっかと座り込む。

そして同じように、ケバい修道女もソファーに座る。

若い男はソファーには座らずにこちらに話しかけてきた。

「薬師のヤムというのはお前だな?このお方はこのメセの街の聖堂を預かるアードン司教様だ」

そう紹介された中年男は、にやにやとしながら僕を見つめ、

「お前は昨年のモンスタースタンピードのおり、素晴らしい治癒魔法と製薬の腕を披露したらしいな?そのお前に朗報だ。お前を修道女として、我がメセの聖堂に仕えることを許可してやる。もちろん修道女となったからには、司教であるこの儂の命令にはきちんと従うようにな。これは神パウディルの教えにも明記されている」

自分の要求を一気に突き付けてきた。

すると次に、ケバい修道女が詰め寄ってきた。

「あなたは薬師を生業(なりわい)としているのでしょう?ですから、薬をつくるかたわら奉仕をすればいいのよ。もちろん製作した全ての薬やポーションは聖堂に()()してから商業ギルドに販売することになるわ。王室御用達の『髪とお肌の清潔セット』はあるわよね?あなたが製作者だってわかってるんだからないとは言わせないわ!」

どうやら薬やポーションの売り上げと、『髪とお肌の清潔セット』そのもの、そして僕自身がお目当てだったらしい。

まあ、分かりきった事ではあったけれど。

なので、僕のとる手段は一つしかない。

「おかえりください。そして2度とこないでください」

「「「はい…」」」

魔眼を発動し、()便()()お帰り願うことにした。

貴族の人や商人が来ないのは、国王陛下や商業ギルドのお陰なのだろう。

しかし宗教関係の人に対しては抑制力はない。

そう考えると、彼等が帰っても不安は残ってしまった。

定住してからの厄介事の開始です。


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