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第73話 新居のすり替え

お待たせいたしました。

物件を案内してもらった翌日。

僕が最終的に決めた家は、5番めの家だった。


その大きな要因は、超越調達の品物リストにあった商品のせいだ。

その商品とは、SFの世界にでてくるような『極地開拓用独立住居』と言うもので、なんでもこれは名前の通り、過酷な環境での開拓のための特殊な携帯型住宅で、この住宅だけでライフラインが確保できるらしい。

取扱説明書(マニュアル)によるとその設備は、施設内電源用常温核融合炉・大気冷却型飲料水生成濾過装置・耐震装置・対核用防壁・核シェルター機能・防犯機能などがついている。

そして外観や間取りも様々な種類がある。

そのなかのヨーロピアンデザインの1つに、外見も間取りもまったく同じ家があったのだ!

もちろん、間取りが一緒でも、ガスコンロやレンジや冷蔵庫のようなキッチン回りのもの・空調・バス・トイレはSF世界のもので固められており、それ以外は家具類は一切なかった。

お値段は1億8000万ポイント。

いままで死蔵状態だった魔昌石を2つをポイントに変え、この『極地開拓用独立住居』を購入した。


それは、10㎝四方の家のおもちゃのようだったが、取扱説明書(マニュアル)によると、

①商品下部にある網膜認識・細胞接種によるDNA認識に登録する。

②商品下部にある起動スイッチを起動後、地面に置く。

③約3分で設置完了

④携帯サイズに戻すには、邸内の端末から可能

と、なっている。

もしかして、技能神様はこれを参考にしてテントを作ったのかもしれない。


そして購入し、移住したその日の夜。

まずは家の中にあった家具類全てを神様のバッグ収納し、そのあとに家本体を収納、その跡地に『極地開拓用独立住居』を設置し、その日は取り敢えず、ベッドだけを出して眠る事にした。


翌日は朝から森の中の畑兼元自宅のあった滝に向かった。

暫く行けなかったこともあって、かなり育ってしまっていたのだけれど、1つずつ神様のバッグに収納し、作った柵も全部収納した。

収納は簡単だったけれど、大変なのが帰ってからだった。

植え替えをするにしても、土がガチガチで、耕してからでなければ植えれなかったので、必要な分の地面を耕し、日当たりや種類を考えて植え替えをし終わるのになかなかの時間がかかり、

柵を設置したはいいものの、数が足りないので以前と同じ方法で制作して設置するのにも時間がかかってしまい、

さらには、ポーションの納品分の制作や、販売用の洗髪剤一式の制作、家具の再配置など、転居してから落ち着くまで半月=15日ほどかかってしまった。


その時1つわかったのは、この家の敷地内にあった木が、レッシェ(桃)の木だったことだ。

レッシェ(桃)は東方大陸が原産で、この中央大陸ではかなり貴重で、栽培に成功しているのは薬学先進国のロイコア王国だけらしい。

商人さんからの突き上げを食らって、ポーションの催促にきたミルカードさんに訪ねてみたところ、以前の持ち主が、東方から輸入してきたレッシェ(桃)の種を植えて、発芽して木にはなったものの、実はつかなかったらしい。

なのでこんど植物用の栄養剤をつくってあげてみようと思う。

そういえば、家そのものを動かしてする引っ越しが、世界のどこかにあるらしいですね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 家そのものを動かしてする引っ越し日本にもありますよw 「家ひき」だったと思います。
[一言] 何と同じなんだろう>外見も間取りも全く同じ あ、5番目の家--放牧地近くの広い土地の平屋か。
[一言] 5番だったか、何となく6番かなと思ってたのだが。 新居がドラ●モンの道具にありそう。
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