閑話 12
今回は極短なため2本掲載です
ご意見・ご感想・誤字報告よろしく
~リーフェン王国貴族 チルンピラス・サンアンド・サザーコ男爵の視点~
儂が眼を覚ますと、腰に痛みが襲ってきた。
横を見ると、昨日我がサザーコ家の財産となったサキュバスが、角や羽や尻尾をだしたまま、うつ伏せで裸のまま眠っている。
腰の痛みはこのサキュバスのせいだ。
見目が良く、身体の感触もよいこのサキュバスを、思う様可愛がってやった結果の腰の痛みだ。
もちろんそれだけ搾り取られてしまったのは事実で、その時の妖艶な表情は今思い出してもたまらないものがある。
だが暫くは可愛がってやるのを止めておこう。
体力がもたん。
「おい。起きろ!」
儂がサキュバスの尻を揉んで起こすと、
「あ…おはようございます侯爵閣下」
サキュバスは、起き上がったあとにベッドから降りると、土下座の格好で儂に挨拶をしてきた。
その仕草はなんとも艶があり、淑女のようであった。
「腰が痛い。なんとかしろ」
「魔法の使用をご許可いただければ治癒魔法が使えますが…」
そういえばこのサキュバスは、治癒魔法も使用できるのだったな。
「よし『首輪を外そうとするな』『儂や儂の部下を攻撃するな』『外に向けて助けを呼ぼうとするな』『魔法の使用を許可する』よし、儂の腰を治せ」
こうしておけば、屋敷から逃げることも、儂を攻撃することもないだろう。
「失礼いたします」
サキュバスが手をかざして光が発せられると、腰の痛みがあっという間に痛みがなくなった。
「おお…これはなんとも素晴らしいな」
報告は聞いていたが、ここまで役に立つとは意外だった。
これならば、侯爵となった後、こいつの薬と魔法の提供をエサに、姫の降嫁を要求してもよかろうな…。
さて、腰の痛みも身体のだるさも失くなった。
朝食の後、儂に服従する貴族の選別でもしにいこうかのぉ!
「お前は食事をとったら、屋敷の者に工房の場所を聞いて、そこに行ってハイポーションを作っていろ」
儂はサキュバスにそう指示すると、儂専用の食堂に向かった。
もはや命令でなくとも儂の言うことを聞くだろう。
それだけたっぷりと可愛がってやったし、究極の一品であるこの儂の精気を味わえるのだから、儂から離れようなどと、最早微塵にも思っていないだろうしな!
男爵は凡夫です
実力はない癖にプライドと出世欲だけが高いです
本日はもう1本掲載します




