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第48話 王都の商業ギルド

お待たせいたしました

リーフェン王国王都クルストン。

リーフェン王国の政治と経済の中心であり、 国王陛下のお膝元の城下町だ。


現代日本の東京などと比べると、人口密度は少ないのだろうが、メセの街よりは確実に人口が多いのは間違いない。

人間がほとんどだが、エルフにドワーフに獣人と、様々な人達が忙しなく行き来していた。


道には煉瓦が隙間なく敷かれ、中央通りでは、馬車のための道と人間のための道が分けられており、境目には縁石が設置されている。

つまりは車道と歩道が別れているのだ。


建物も煉瓦の物ばかりで、道の所々には『防火水桶』と書かれた洗濯機ぐらいの箱と、水を汲み出すための桶が複数置いてあったりする。


遠くには、堅牢そうな見張りのための塔。

ステンドグラスが使われた教会の屋根。

そして豪奢な城が存在感を醸し出していた。


定期便が到着したのがお昼前だったこともあって、屋台やお店からはさまざまな料理の匂いが漂ってきていた。

その誘惑を断ち切りながら、僕は王都の商業ギルドに向かった。

しかし、なぜか道行く人達が僕をじろじろと見つめてくるのは何故なのだろうか?

やっぱり田舎者の雰囲気がでているのだろうか?

僕はフードを被ると、足早で商業ギルドに向かった。



王都の商業ギルドは、中心地に有りながらも、とにかく敷地が広い。

ギルドの玄関でもあり、総合カウンター・待合室・職員の人達の施設などのある中央棟を始め、

商品の小売りをしている、デパートか市場のような販売棟。

大型の会議室と、商品買い取り用の商談室の集合した商談棟。

商品を備蓄しておく倉庫群。

搬出用駐車場と集荷場。

独身職員のための職員寮

以上の施設が、1つの大きな敷地内に設置されている。

というのが、若旦那さんから聞いた、王都の商業ギルドの全貌らしい。


実際に見たそのスケールに圧倒されながらも、中央棟に入ってまっすぐにカウンターに向かった。

冒険者ギルドなら絡まれるのかも知れないが、幸いここでは絡まれなかった。

「すみません」

「商業ギルドへようこそ。どの様なご用件でしょうか?」

受付嬢は、にこやかに微笑みながら、丁寧な対応をしてくれた。

「メセの商業ギルド長のリガルト氏から、こちらのギルドマスターへの手紙を預かってきました」

僕は、リガルトさんから預かった手紙を見せると、

「封蝋を拝見してよろしいですか?」

と、受付嬢が許可を求めてきた。

「あ、はい」

僕が手紙を差し出すと、受付嬢は手紙を開けたりするとこなく、封蝋をチェックすると、すぐに手紙を返してきた。

「ありがとうございます。封蝋は間違いなく、メセ支部のギルド長・リガルト・セテル・ブラナトスのもので間違いありません。

ギルドマスターの最終確認と許可をとってまいりますので、そちらで少々お待ちください」

「はい。わかりました」

ちなみに今わかったことだけど、リガルトさんは貴族だったらしい。

今後は話し方などは気を付けないといけないかも知れない。


カウンターのある場所のレイアウトは共通らしいので、待っている間は、掲示板を眺めてみる事にした。

その掲載内容は、

街道の治安状況

世界情勢

最近の売れ筋商品

品物の価格変動

売りたい商品

買い取り希望

趣味のサークルのお知らせ

花嫁花婿募集

などの変わらない情報もあれば、

闘技場人気剣闘士ランキング

地方都市観光ガイド情報

劇団の人気俳優のゴシップ記事

ストーンダル男爵の美食探訪No168

などの、王都ならではというものもならんでいた。

特に『ストーンダル男爵の美食探訪』というのは長く続いている連載エッセイらしい。


そうしているうちに、受付嬢さんが声をかけてきた。

「こちらへどうぞ。ギルドマスターがお会いになるそうです」


ようやく王都に到着です!


クリスマスも近づき、街中も華やかになってきました。

クリスマスマーケットなんかをしているところ もありますが、王都の建国記念祭もそんな感じです。


ご意見・ご感想・誤字報告よろしくお願いいたします

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― 新着の感想 ―
[一言] 流石に王都の商業ギルドは規模が違うと言った所ですね、リガルドの手紙何が書いてあったんだろう。ストーンダル男爵は色んな意味でヤムさんに絡んできそう。
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