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閑話 20

~パウディル神聖国教会騎士団所属分隊長 マリア・テレジア・フォン・ケルビレアーナの視点~


間違っている…。

どうして私がウェイアス様に殴られ、叱責されなければならないのだ!

神パウディルは人間にのみ祝福を与えている。

だから、人間以外の全ての生き物は人間の奴隷であり、道具として使い捨ててやるべきなのに!

正しいのは私なのに…

そうか…あの下等な淫魔のせいだ!

あの下等な淫魔がウェイアス様を操っていたんだ!

そしてあの下等な淫魔を神都に連れてこさせるように仕組んだのはあの聖女ラシャナだ!

おのれ!

法王の孫という肩書きだけで、ウェイアス様の正妻候補筆頭だなどと言われていい気になって!

あんな背教者なんかより、私の方がウェイアス様の妻には何百倍も相応しいのに!

もしかしたら法王猊下も…

いや、もしかしたら法王猊下があの下等な淫魔を使役しているとか?!

いいやそうだ!

それに間違いない!

悔しい!

この牢さえ出られれば、神罰を遂行できるのに…

そんなことを考えていたその時、かちゃりという音が響いた。

その音のした方をみると、私の剣と鍵が落ちていた。

間違いなく私の剣だ。

柄に、ルビーをあしらった花の模様がある。

神パウディルは、私を見捨てておられなかった!

私に正しい神の教えを実行せよとおっしゃっているのだ!

私は牢の鍵を開け、牢の外にでた。

先ずは、一番大きな歪みを排除する!



~パウディル聖教法王兼パウディル神聖国国主 ラグウス・バリュヌスの視点~


どうしたものだろうか…

拝金主義者に人間至上主義者。

全く厄介なことばかり。

私はある文書を制作しながら、昔のことを思い出してしまった。

こんなことなら40年前に法王など引き受けるのではなかった。

あの当時は派閥争いが酷く、大司教であった自分は争いに巻き込まれぬように不干渉を貫いていた。

その間に謀殺が何度も繰り返され、法王になりたがっていた枢機卿全員が神のみもとにいってしまった。

そのため、新しい法王が誕生したら枢機卿にと打診されていた私が法王になったのだ。

はっきりいって苦難の連続だった。

だがようやく、次期法王を任せれらる人物が現れた。

その人物に任せれば、パウディル聖教も安泰だろう。

しかしその人物は、自分は若輩者だと渋るかもしれない。

だが、何かあった時のために、備えておいて損はない。

さて、必要な文章は書き終えた、後は押印して…と。

コンコン

おや?こんな時間にだれだろうか?

色々チェックした結果、

ヤムが異世界に来たのは異世界の暦で9月1日

現在は3月21日と判明しました。

ちなみに異世界ルタースは、

1日=24時間

1週間=10日

1ヶ月=30日

1年=360日=12ヶ月

という感じです。

もしかしたら間違ってるかも知れませんが…


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