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第10話 街へいってみた

誤字脱字の報告ありがとうございました


4/14 誤字修正いたしました


翌朝。

いつもの日課をこなして朝食を捕った後、テントをしまってまた探索を開始した。


滝があるという事は、川があるということ。

なら、川を下っていけば、人の住んでいるところにたどり着くのではないか?

そう思った僕は、川を下って行くことにした。


昨日同様に1時間飛んでは15分休憩というのを一回行ったあとに、川下の方に人工的なものが朧気にみえてきた。

更に、大きな街道のようなものも見つかり、馬車や人の行き来も確認出来た。


見つかるのは不味いと思い、透明化(インビジブル)を使って姿を消し、馬車の後を慎重に上空からついていった。


そうして見えて来たのは、巨大な城壁に囲まれた、まさに中世の町並みだった。


城門の前には、荷物を担いだ者や、荷物を乗せた馬車がきちんとならんでいて、身分の高そうな馬車は、少し離れた城門に並んでいた。

上空からみた町並みは、大きな道と城壁で区分けされていた。

街中は鎧やローブを着た人達や、獣人のような人達も歩いていた。


僕はその光景に興奮すると共に、恐怖と不安が襲ってきた。


彼処に居るのは、紛れもなく前世で僕が苦しめられた人間達だ。


神様達に訓練してもらったとはいえ、未だに人間は少し怖い。


前世の恐怖が頭をよぎる。


でも、僕にやり直しの機会を与えてくれた神様達の恩に報いるためにも、この世界に溶け込まなくては。


とはいえ、街で行動するためにはそれなりの理由がいる。

今日のところは、その理由を用意していないので、引き揚げることにした。



昨晩のうちに、ポーションの材料を購入してポーションを制作し、同時に街に入るための理由を考えておいた。

街にきた理由を尋ねられた時の設定だ。


技能神様に貰ったフード付きのマントを身につけ、技能神様に貰った無限のバッグを肩に斜めがけし、カムフラージュ用に購入した、ルタース製のキャンプ用品を納めたルタース製のリュックを背負い、智嚢神様と闘神様に貰った金剛杖を手に、自分で決めた設定を反復しながら街道まで飛んでいくことにした。


幸い街道には人が居らず、静かに降りてから羽根と尻尾をしまう。


軽く辺りを見回してから、街に向かって歩き始める。

歩き始めてから30分くらいすると、城壁がみえ、旅の人や商人達が、入場の順番を待っていた。


僕はその最後尾に並ぶと、商人やその馬車。引いている馬なんかを眺めながら順番を待っていた。

「良し。次~」

大きめの商隊の入場審査が終わり、僕の番になった。

係りの人らしい兵士の人は、かったるい様子で僕をにらみつけると、

「外套の前を開けて、フードを取れ」

いやらしい意味でないのは理解している。

前の順番にいた、同じような格好の人にも同じことをいっていたからだ。

おそらく防犯上の理由だろう。


僕は言われた通り、フードを取り、外套の前を開けた。

「これでよろしいでしょうか?」

そう尋ねるが、係りの人は返事もしなければ、僕の顔を見て固まっていた。


前世では、周りの人達は、僕の顔を見るたびに、気持ち悪いといってきた。

神様達は僕の容姿については、かわいいといってくれたが、神様から見れば、僕のような存在自体が可愛いものだからかもしれない。

まあ、サキュバスは本来は醜い姿をしていて、夢の中でのみ美しい姿をしているというから、この世界では僕の容姿は醜いのかもしれない。


とはいえ失礼な対応だし、このままでは中に入れない。

どうしようと思っていたところ、


「すまんねお嬢ちゃん。この街は初めてかい?身分証はあるかい?」

係りの人よりは歳上の人が対応してくれた

「はい。田舎から出てきたばかりなので、身分証はもってないです」

これが、反復していた怪しまれない理由のひとつだ。


「そうかそうか。じゃあ入都税は3千クラム、鉄貨3枚だ。身分証を作ってくれば、鉄貨2枚は返却されるぞ。残りの1枚は…御布施だとでも思ってくれ。ただし、明後日までに申請しなかった場合は身分証を作っていても返金はされないから気をつけてな」

「わかりました」

財布から銀貨を出して支払い、おつりの鉄貨を貰った。


「たしかに。では改めて、メセの街にようこそ」

歳上の係りの人は、鉄貨3枚を受けとると、歯を見せてにんまりと笑った。


歳上の係りの人にお辞儀をして、城門を後にした。

すると城門のほうから、

「なにをぼんやりしてんだテメエは!」

「なにするんですか隊長!」

最初の係りの人が、歳上の人に怒られる声が響いてきた。


やっと町に入ります。

少しは成長させたつもりですが、またまだでしょう

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― 新着の感想 ―
[一言] なかなか楽しくてよいです。続きが見たいです。
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