第58話 魔技研編 『フレアの焦り』
フローレアは現在こそこそと移動魔工房の研究室で魔法少女の新たな力を開発すべく不退転の覚悟で取り組んでいる。
目を真っ赤に充血させて睡眠時間を極限に削っての作業だ。くっつきそうな瞼を堪えて魔装宝玉の改良に心血を注ぐ。
「今回は危なかったですからね。もっと強力な魔装法衣を作らなければ魔法少女に犠牲者が出るかもしれません」
魔法少女に犠牲が出る。口に出しただけでフレアは両手に手を添えて真っ青になって叫びそうになった。
『ふみゃぁぁ~~っ』といった感じに。
しかし現在はリリアーヌたちがまだ寝ているであろう夜。騒ぐわけにはいかない。
「というより無茶して開発をこっそり続けているのがばれたらリリーが怒りますからね」
普段は温厚なリリアーヌだがフレアを心配するときは本気で怒る。それはもう洒落にならないくらいに恐ろしいので絶対にばれるわけにはいかない。
なので研究室の明かりも最小限に、物音を立てないよう慎重に金槌を振るう。
トン、テン、カンッ。
大きな音が出るといちいち起こしはしないかとビクビクしてしまう。それでも作業は止められない。
そして、フレアは額に浮かぶ大粒の汗をハンカチで拭うと一息つく。
「ふふふ、根本的な解決には至りませんが魔装宝玉に魔導回路を仕込んだ装飾と小さな精霊結晶を5つも仕込んで法衣の出力上昇に成功しました。加えて新たな防御システムも組み込みました。これで上級精霊の攻撃をまともに受けても致命傷にはなり得ません」
だがそこでフレアははっとする。
「しまったっーー。これでは肝腎の攻撃力不足が全く解消されてはいません。ああ、何か良い手はないでしょうか」
頭を抱えて右往左往していると現代知識からヒントがないかと探った。がすぐには思いつかない。
「……はあ、たとえフィニッシュアタックがあったとしても隙を作るに至るまでも力が必要なのですよねえ」
当たれば強力な魔法少女の決め技もかわされては意味がない。
「あっ!!」
そこでフレアは閃いた。
「そうだ、火事場のバカ力です。あっ、これは可愛くありませんね。トラ……、これはいけません。スーパー……これはベタですね」
うーーん、うーん、と悩んだ末にぽんと手を打つ。
「《リンフォース》にしましょう。新たに加えた小さい精霊結晶の力を全力開放して能力を一時的に飛躍させるラッシュモード。これはいけますね」
魔力で光り輝き敵を圧倒する魔法少女の姿を想像するとフレアは愉快でたまらない。
「おぼえてろ、ホロウに無魔。この新しい力でぎゃふんと言わせてみせるのです。ふふふ、あーーはははははっ」
両手にガッツポーズ。天に掲げつつ思わず大きな声で笑ってはしゃいでいると突然研究室のドアが乱暴に開け放たれる。
「フレアっち、うるさい。いつまで研究しているの!?」
「ひゃわっ、リリー」
フレアは現れたリリアーヌの形相を恐れて部屋の隅に逃げて縮こまる。
「フレアっち、頑張るのは良いけどもう寝ましょうね」
笑っているはずなのに凍えるように冷たい視線。後ろめたさもあってフレアはいきなり劣勢だ。
ガクガクと壊れたブリキのおもちゃのように何度も頷くとフレアは首根っこを捕まれて引きずられていく。
「お風呂に入って寝るよ」
「……1人で入れます」
「駄目、アタシが入れてあげるから。お風呂で寝たら危ないよ」
「1人で寝られます」
「駄目、途中で研究に戻るつもりでしょ。今日は抱き枕にして逃がさないからね」
「ううぅ、だって今凄く良い案が浮かんだんですよ。特化型法衣よりも凄い変身です。これならみんなの危険も……」
「フレアっち」
キッと厳しい視線で見つめられると、フレアは押し黙る。
それもすぐに優しい表情に変わってフレアを抱きしめた。
「フレアっちが心配してくれるのは嬉しいよ。でも、それでフレアっちが体を壊したら皆が悲しむの。心配するよ。それでもいいの?」
「う、それは困ります」
「だったらちゃんと休むこと。わかった?」
「……はい。ごめんなさい」
しゅんとして謝るとリリアーヌはにこりとほほえみフレアの手を引いたのだった。
次の日の朝。
フレアは思いついた強化案を設計すべく研究室に駆け込んだ。だがたどり着いた先で目に入った光景に絶叫した。
「いやあああーーーーーーっ」
それには何事だとリリアーヌとティアナクランがすぐに駆けつける。
「フレアっち、どうしたの」
「リリー」
フレアがリリアーヌに泣きついた。フレアはそのまま問題の場所を指差して顔を背ける。まるで忌々しい生物でもいたかのように。
指の指し示す先でリリアーヌはなあんだ、とある意味納得の声をあげた。
「あっ、レイ君、カロン君、おはよう」
「おはようございます」
柔らかな陽光の朝に相応しい爽やかな笑顔でレイが挨拶を返す。
カロンに至ってはフレアに対して深く礼をする。カロンはエクリスの命令で王国に残った。共和国の重要人物となったフレアを守るよう特別任務を与えられていた。
「おはようございます。聖女様。今日も実に無駄のない完璧なお姿を拝謁し安心致しました」
魔力の薔薇の花を振りまきカロンの讃辞がフレアに向けられる。だが、これにはフレアは怒りしか感じない。フレアの解釈だと、
『今日も肉好きの少ない子供のような平らな体であらせられますね』
と聞こえるのだ。カロンにとってはこの上ない褒め言葉なのだが多くの女性にとっては嬉しくないせりふであろう。しかしカロンに悪気はないのだ。
フレアはリリアーヌに訴える。
「リリー、私の神聖な研究室にイケメンが2人もいるうぅーー」
「ああ~~、はいはい。こわかったね~~」
世の女性が羨む美形2人の出迎え。しかし大のイケメン嫌いであるフレアにとっては最悪である。リリアーヌがぐずっているフレアはあやして落ち着かせた。
なぜ2人が研究室にいたのかと言われればティアナクランが説明する。
「聞きましたよ、フローレア。毎日、ほとんど睡眠を取らずに研究しているとか」
「まさか、これはティアナの差し金ですか」
「そのとおりです。イケメンがいる研究室ではフローレアもさすがに作業できないでしょう」
「ティアナの鬼ーー!!」
「何とでも。とにかく今日は強制的に休みを取ってもらいます」
「ぐぬぬ、どんな拷問ですかっ!!」
にらみ合う両者。一方である意味失礼極まりない扱いにリリアーヌが代わってレイとカロンに謝罪している。
レイは事情をしり、フレアのためだと納得しイケメン対応。
カロンも意味不明に踊りながらも気にしたそぶりは見せていない。むしろ、イケメンにもなびかないガードが堅い良い女性であると勘違いしているようだ。
「フローレアはわたくしとベルカを回ります。今日の午後には王都のお父様に報告してガランにむけて戻るのですからね」
「ああ、そういえばそうでしたね」
そこに遅れてやってきたマルクスが研究室に顔を出す。
「おう、おはようさん」
フレアはレイとカロンを見てマルクスを見るとにっこり微笑んで近寄った。
「ああ、マルクスの顔を見ると安心しますね。おはようございます」
「なぜ、レイたちを見てから顔の話をした?」
「……どんまい」
「よし、失礼なこと考えてたのは理解した。ふざけんなっ」
微笑むフレアの様子にレイは心からのつぶやきを漏らした。
「マルクス、あなたの容姿がうらやましいです」
「レイ、後で話がある」
マルクスがこめかみに青筋を浮かべて怒っているとフレアはますます嬉しそうにそれを眺めるのだった。
ティアナクランはベルカの復興の様子を視察して回る。フレアが付き添いマルクスも巻き込まれた。護衛には後方で空気のように気配を絶って見守る騎士ランスローの姿がある。
現在は天空レストランと銘打って行列のできるセシルのお店を訪れていた。
「フレアお姉ちゃんにはとてもお世話になりました。お別れするのが残念です」
まだまだ教えて欲しいことがいっぱいあったと名残惜しそうに語る。セシルのお店で手伝っていたシスコンのセリーヌは不満げだ。
「あの、あたしも今日にはここをたつのですよ。あたしには何かないのですか」
「お姉ちゃん、気をつけてね。王女様を困らせたりしないでね」
「……フレアさん、何やら対応に温度差を感じます。気のせいでしょうか?」
「知りませんよ」
下手なことを言えば火に油を注ぎそうなのでフレアは言葉少なく突き放す。
「それにしてもベルカの復興にはグローランス商会から多額の援助がなされていると聞きました。聞いたら凄い額なのですが大丈夫なのですか?」
セシルが心配そうにフレアに尋ねる。この世界の常識からでは考えられないかもしれないがフレアはその意図を教えることにした。
「ほむ、確かに商売で利益を上げることも大事です。ですが真の商売人ならば人々から必要とされる商売を目指すべきでしょう」
「人から必要とされる商売……」
「感心することもありません。セシルさんもそのために一般向けの商売を始めたのではないのですか」
「あ、はい。そうですね」
「地域に、国に貢献できる商売。それは自分も、従業員も仕事に誇りを持てますしモチベーションにもつながるでしょう。人々から愛され支えられる商売こそ長く続けていける商売なのだと私は思います」
フレアの言葉にセシルは目を輝かせて頷く。
「やはりフレアお姉ちゃんは凄いです。尊敬しちゃいます」
「あの、セシル。あたしのことは?」
「フレアお姉ちゃんを助けてあげてね」
「うわああーーーん、妹がデレてくれません」
店の奥に引っ込んで拗ねてしまったセリーヌを無視してティアナたちはその場を去る。セシルは将来フレアお姉ちゃんのようになると言ったことはとても聞かせられそうにない。
「あれは何でしょうか」
セシルの店を離れてすぐにティアナクランは人だかりができていることに気がついた。
「この辺りは見世物が多くある区画のようですよ」
「それは興味深いですね」
大道芸や吟遊詩人。
耳を傾けたくなるような演奏にも興味をそそられる。その中で圧倒的な集客力を持つ見世物があるようだった。
そこは人でごった返し、特に家族連れが大半を占めているように見えた。
「すみません、ここは一体何の催しなのですか」
フレアが近くの子供連れの夫婦に尋ねると笑顔で快く答えてくれた。
『実はこの前のベルカの戦いで活躍した騎士を題材にした演劇がありましてね。子供が見たいとせがむのでやってきました』
「騎士ですか?」
『今、子供たちに大人気なのですよ』
演劇の題材となる騎士がいたのだろうかとティアナクランが不思議に思っていると演者の声が聞こえた。
『筋肉無双ーー!!』
そのせりふが飛び出すと主に子供たちが大興奮。割れんばかりの歓声が鳴り響き大きなオオカミの魔物を相手に立ち回っているイケメン演者が見えた。
それを見てマルクスがサァーー、と血の気が引いた顔で後ずさる。
「もしかして俺!?」
「そのようですね」
巨大なオオカミを扮する敵役には押されていると悲鳴が上がる。そして、熱い声援があがる。会場の演者と観客のものすごい一体感にティアナクランは新しい見世物ですと感心していた。
『負けるなーー、マルクス』
そして最後には押し返してにせると子供たちから黄色い声が上がる。
婦女子からも歓声が上がっている。
「おい、フローレア。もしかして俺はこれから年上のお姉様にモテモテになるかもしれん」
鼻息を荒くして期待感を滲ませるマルクスにフレアは現実を突きつける。
「やめた方が良いですよ。あの演者は本物と違ってイケメンですからね」
「失礼だな!?」
本物と違って、これが大事なところだ。
目が血走って暑苦しくがっついているマルクスに詰め寄られれば普通は引く。それで現実を思い知るのかもしれない。だがその前に止めてやることも友情だとフレアは考える。
ちなみにティアナクランもマルクスに頷くのでその精神的ダメージは計り知れない。
『匂い砲!!』
『クサァーーッ』
竜に扮した魔物がそんな悲鳴とともに次々と倒れていくと大爆笑とともに物語のクライマックスを迎える。
子供たちはお腹を抱えながら笑い合う。匂い砲を真似をするものが後を絶たない。
(においほうの名称が変わってる気がしますね。それに竜はそんな悲鳴をあげませんが)
いろいろツッコミどころはあったがフレアはようやく腑に落ちる。
(ああ、これって現代でいうヒーローショーなのですね)
そう思いマルクスに視線を向けると頭を抱えた。恥ずかしさのあまり悶え苦しんでいる。
「ぬおおおっ、臭い砲まで再現しなくてもいいのに」
「良かったですね。名乗り出なくて」
「もう恥ずかしくてベルカにいられねえぞ」
「……ではそろそろ出立の準備に戻りますか」
ティアナクランはマルクスの事情を考慮し、早めに視察を切り上げることにしたのだった。
その頃、移動魔工房では招かざる客が向かっていた。
魔技研から派遣されてきた技術者たちだ。20人からなる職員をぞろぞろと引き連れて先頭を歩くのは魔技研のナンバー2であるゴーマンである。
目は卑しく濁り、常に片方の口は端がつり上がっている。普段からひねくれ悪意を巡らせ口にする癖からそうなった。
魔技研は他人をだまし、蹴落とし、手柄をかすめ取る。
ゴーマンは今度移動魔工房の技術に目をつけて訪れていた。
「なんですの、あなたたちは?」
気がついたアリアたち魔法少女数人がゴーマンに対して問いただす。
「ガキに用はないでゲス。責任者を出すがいい」
「フローレア教官のことですの? 今は不在でしてよ」
ゴーマンは知っていた。それを見計らったタイミングで訪れたのだから。
「では仕方ない。勝手に中を視察させてもらうでゲス」
「ちょっと、何を勝手なことを」
アリアの制止をゴーマンの部下が阻むと次々と移動魔工房の入り口に殺到する職員たち。だが。
『ぐわあああっ』
扉に手をかけると職員たちは次々にドアから放射される電撃で感電し失神してしまう。
「これは、魔法少女の魔法でゲスか?」
ゴーマンがアリアを睨み付ける。アリアはすぐに否定した。
「違いますわよ。許可のない者は自動的に排除される防犯設備ですわ。逆にこれが作動したということはあなたたちは無許可の不法侵入者ということです」
「無礼な、我々は畏れ多くも天下の魔技研。違法な魔導兵器を運用している疑いから我々は立ち入り調査に来たのでゲス。逆らう者は非国民と同義である」
聞いていたアリアたちは信じられない物言いに困惑した。あまりにも横暴であり、無知ゆえにである。
「あなた知りませんの? 移動魔工房は王家直轄の最高機密。たとえ魔技研でも勝手な真似は許されなくてよ」
「黙れ。そんな話は知らぬ。従わなければグローランス商会は窮地に立たされることとなる。無論、お前らの実家もただですむと思うなでゲス」
「それはわたくしが伯爵家の人間と知っての言動ですか」
「はっ、こちらには3大公爵家で最も力を持つ南のドズルーク公爵家、その後ろ盾がある。何より天下の魔技研を敵に回して西の防衛物資に支障が出るかもしれないとは思わないか」
「あなた、本気で言ってますの」
「無論冗談だ。……この意味は分かるな」
それは意図的に剣や鎧など物資止めたとしてもしらばっくれることができるということだ。それが魔技研にはできるとゴーマンはいっている。
しかも、冗談だと言ってしまえば脅迫されたと訴えても言い逃れできる。だが事実上の圧力は平然と行われるのだ。それが政治である。
それに気がついたアリアが絶句し、何も言い返せなくなっている。
不穏な空気が流れる中で、1人の魔法少女ロザリーが前に出た。
ふだんはシスターの姿をしており、女神リュカをあがめる教会のシスター見習いである。
「話は分かりました」
穏やかな佇まいで両手を組んでロザリーは応じる。
「だったらはやく我々を中に通せ」
「本当によろしいのですか?」
「くどいでゲス」
ロザリーはため息をつくとぼそりとつぶやく。
「でもあなたたちはすぐに捕まりますね。かわいそうに」
「なに?」
「王女様が来たら暴行されたと口が滑るかもしれません。それと王族を侮辱していたとも言いましょう。例えば王族など潰して魔技研が支配すべきだとか?」
「そんな事実はない。でたらめを言うな」
「ええ、こちらも冗談です。ティアナクラン殿下がどう受け取るかは知りませんが」
それにはゴーマンが予想外の意趣返しに黙り込む。部下の職員たちも少し不味いのではと顔を見合わせる。
人の良い魔法少女であれば強く出れば押し通せると思っていただけにゴーマンは苛立ちがつのっていく。
「どうやら王家の機密指定を受けていることは認識していたようですね」
「でたらめを言うなでゲス」
ロザリーはゴーマンではなく空に視線を向けると独りでに頷いた。
「――そうですか。魔技研の所長の指示ですか」
「何を突然?」
「懐に指示された手紙があるようですね。見せていただけますか」
ゴーマンは懐をかばうようにするとはっとする。このときになって違和感を感じ始めた。
(何だ。まるで全てを見透かされているような)
「神様はいつでも私たち人間を見守っていらっしゃいます。おはようからお休みまで。そして、眠っているときすらも」
「いや、ロザリーさん。それでは神様が恐怖の対象になってしまいましてよ。言葉を選びなさいな」
ロザリーのあまりのいいようにアリアが思わずツッコミを入れる。
実際、魔技研の職員たちも相当にドン引きして腰がひけていた。誰もが神様というよりもロザリーに恐怖をもった。
そこにとどめとなるティアナクランが現れる。視察から帰ってみると魔技研の職員が魔法少女に詰め寄っていたので眉をひそめた。
「これは何の騒ぎですか」
「はあーー、これは王女殿下。申し訳ありません。見たこともない技術の乗り物。いても立ってもいられず見学に来たのですよ」
ゴーマンは王女を見るやいきなり低姿勢となり、手をこすり合わせてペコペコと頭を下げた。
「移動魔工房、それとグローランス商会も王家が特別に監督、管理しています。分かっているとは思いますが魔技研とて手出し無用ですよ」
「ええ、当然でしょう。すぐに帰らせていただきますので、へへ、失礼致します」
「待ちなさい。ゴーマン副所長」
ティアナクランが半目になるとしっかりと釘を刺す。
「魔法少女はわたくしの直轄。手を出すことはわたくしに手を出すことと同じ。脅迫と誤解されかねないせりふも気をつけなさい」
まるで一連のやりとりを聞いていたのではとゴーマンは大粒の汗が頬を伝う。
「はっ、肝に銘じておきましょう」
そう言って逃げるように去っていく魔技研の面々。
「魔技研がついに動き出しましたか。これは王都や他の危険な支店でも手を打った方が良さそうですね」
フレアはその後、渡り商人に指示を出すこととなる。




