第39話 竜人王女編 『魔法教官組の出撃!!』
王都ロンドウィル。
王城ではブリアント国王ビスラードが険しい面持ちで近衛将軍ダールトンから報告を受けていた。玉座の間は戦時のような緊張感に包まれ周囲の近衛騎士たちは空気に飲まれて微動だにしない。
「ベルカと連絡が取れなくなり派遣した騎士団からの連絡も途絶えました」
「……何かあったとみるべきか」
「はい。斥候と思われる竜人の目撃情報が耳に入っています。そして共和国のエクリス王女一団がやってくるであろうルート上にベルカは位置します。共和国が仕掛けてきたとみるべきでしょうな」
精悍な表情で淡々と話すダールトンはビスラードの信が厚い。軍事関連では彼の意見を聞き判断を下すことが多い。魔法少女の長であるティアナクランが不在ではなおさらだ。
「予定では8日後に到着するはずであるが」
「虚報であった可能性も捨てきれません。最初から王国に武力で迫る心積もりであったのでしょうな」
「確かに、彼の国の気性を鑑みれば考慮すべきであったか」
「王都の喉元にあるベルカを制圧し武力を背景に無理な要求を突きつけてくる。考えられることです」
通常ではまかり通らない暴挙である。しかし、無魔との戦争状態にあるためブリアント王国は強く出られない。強大な力を持つファーブル翼竜共和国を相手に二面戦争はできないからだ。
過去においても脅しまがいに不利な要求を突きつけてきた経緯がある。
「要求を飲めば王家の求心力は低下し、されど飲まねば共和国とも戦争か。悩ましいことであるな」
「でしょうな。念のため王都の兵には警戒強化を。最寄りの魔法少女の小隊を呼び寄せています」
軍部であれば憤り感情にまかせて戦争をおしすすめるものが多いのだがダールトンは冷静だ。王国でも屈指の実力を持つ騎士でありながら政治も視野に入れた判断ができる。これもビスラードが高く評価しているところだ。
「失礼します」
衛兵に促されて入室してきたのは土属性の後期型魔装宝玉を与えられた魔法少女カチュアとその部下の3人だ。
カチュアは防衛戦においては前線の小隊中で最も優れた小隊だ。
それを知っているビスラードは心強い戦力の到着に喜び迎えた。
「陛下。魔法少女小隊アース、ただいま到着致しました」
「おお、きてくれたか」
ダールトンがカチュアに問いかける。
「早かったな」
「空飛ぶ箒のおかげでございます、ダールトン卿」
カチュアが魔装宝玉に収納した魔導具を召還してみせる。
箒とはいっても金属製で砲身がある。そしてまたがって乗る車輪のない小型バイクのようにも見える。全長120センチほどの魔導具。フレアがさらに改良を重ねた結果、スティッククリーナーだった試作型とは別物のような物騒な代物に仕上がっている。
なにせ制御に魔装宝玉1個を贅沢に使用している。砲身の先からは強力な魔法砲撃が可能。他にも高速飛行、自動障壁システムにレーダーなどといった機能が搭載である。『魔法少女を守る』という過保護なまでのフレアの執念を体現した力を秘めている。
「それが娘の報告にあった空飛ぶ魔導具か。なんと先進的な形状であるか」
この世界の技術レベルからすればマギカ・エアフォースの流線的な形状は再現が難しい。現代の知識と技術を持つフレアだからこそのデザインといえる。
「この箒によって高速で空を駆け抜け、離れた街でも即座に応援に駆けつけることが可能となりました。フローレアのおかげですね」
「うっ、クラウディオの孫か……」
頭を抑えて具合の悪そうな様子にカチュアは王を気遣った。
「お体の調子が悪いのですか。少しお休みになられてはいかがでしょう」
それにはダールトンが深い息とともに手で制してみせる。
「心配はいらぬ。いつものことだ」
「いつも? いけませんわ。エルフローネに見てもらってはどうでしょうか」
回復魔法においては王国一の腕を持つ魔法少女の名を出したカチュア。ダールトンはそうではないと真相を語る。
「陛下はこのところ頭痛のタネによって多忙な日々を過ごしておられる。名を耳にしただけで拒絶反応を示すのだ。難儀なことだよ」
「あ、あははは。そういうことでしたか」
フレアの破天荒さはカチュアもよく知っている。その被害を最も受けているであろう国王を思うと同情を禁じ得ない。
それでもビスラードはかまわぬだと身振りする。
「クラウディオの孫は腕白な所も目立つがそれ以上に計り知れない成果を出しておる。あれなしに王国はどうであっただろうかなど想像する方が恐怖であろうよ」
それには聞いていたダールトンもカチュアも頷いた。最悪、王国は無魔によって滅ぼされていたかもしれない。
フレアが魔装宝玉を量産した意義は大きい。減りつづける一方の魔法少女に歯止めをかけ、将来の戦力育成すら可能にしたことで民は未来に希望を持つことができている。
指導者にとって未来の展望を描けないことのほうが大問題だとビスラードは考えているのだ。
「この度の竜人の騒動。クラウディオの孫が狙いであろうというのが余の見解だ。まだ個人の特定ができてはおらぬようではあるがな」
それにはカチュアが意味が分からないと言いたげだ。
「なぜフローレアが? 彼女の技術力が狙いでしょうか。ですが……」
ダールトンも解せないとビスラードにうかがう。
「うむ。共和国は魔法少女を必要としない。己の力を至上とする竜人が支配する国。グローランス嬢の功績は認めますが技術者ほしさに竜人がここまでするものでしょうか」
「それは……」
ビスラードが何かを言いかけたとき、息せき切って伝令の兵士が飛び込んでくる。
「伝令。王都に向かってくる共和国の軍勢を確認。大隊規模の竜人部隊と空にはワイバーンと思われる竜が多数。猛烈な勢いで進軍しております」
「何だと!?」
ビスラードは思わず玉座から立ち上がる。
「宣戦布告も無しに仕掛けてくるか。陛下、わしと近衛軍が出ましょう」
「私たちも出ます。空の竜は私たちが受け持ちますわ」
「うむ。任せたぞ。ダールトン将軍。カチュア」
「「「はっ」」」
カチュアとダールトンを見てビスラードは命じた。
竜人相手に通常の兵では太刀打ちできないであろうことは分かりきっている。最初から近衛兵を出すしかないとの判断だ。
王命を受けてダールトンたちは迅速に動き出した。
「準備もそこそこに駆けつけて正解であったな」
「はい、さすが竜族。人の基準で考えてはいけませんわね」
ダールトンたちは南門城壁上にある回廊に立ち猛然と迫る竜人の進軍速度に驚いていた。
「救いは竜に騎乗して戦うドラゴンライダーや虎の子のドラゴンナイトがいないことか。装備から見てもこの度の軍は共和国でも精鋭というわけではなさそうだが」
「これで、ですか。共和国とは底知れませんわね」
相手から感じる軍気は王国軍に勝るとカチュアは感じた。ダールトンの情報は正直にいって聞きたくなかったと心の中でつぶやく。
そうこうしている間に竜人は南門に既に迫ろうとしていた。
『あんなのに勝てるのかよ』
兵士の中から不安な声が漏れ聞こえる。
城壁は18メートルと呆れるほどの高さがあり本来であればその強固な佇まいに頼もしさを感じるはずだった。だが空を飛ぶ翼竜姿を見てはその高さの利点も意味を失いおじ気づく者も現れる。
ドラゴンの中では下級に位置する種ではあるが攻撃的な爪や牙に巨大な体躯は人間にとっては大差ない脅威となる。
何よりワイバーンは魔法を使わなくても砲撃が可能なのだ。
その動きを察知したダールトンがカチュアたちに指示を出す。
「《ブレス》がくるぞ。障壁を張って対処せよ」
先行して向かってくるワイバーンの口から透明なガスが鋭く吐き出されたかと思えば超高熱の熱線がカチュアたちに向けて放射された。
『うわああああ』
恐怖に仰け反る兵士が散見する中で魔法少女たちが回廊に散開し《マギカ・エアフォース》の補助を受け、強力かつ広範囲の魔法障壁を張り巡らせる。
強力な守護の魔法が兵たちを護り人的被害は抑えられた。
「相手の攻撃を確認した。迎撃せよ」
ダールトンは後の共和国との交渉を考慮し、相手の攻撃があるまで手を出さないよう厳命を下していた。
しかし、攻撃されては主権国家として反撃する権利を主張することができる。
ダールトンの許可が下りたことでついに戦闘へと突入する。
『くそっ、魔法付与の矢も鱗にはじかれて効いてねえ』
兵士たちの絶望的な声と空気をカチュアが魔法砲撃でかき消した。
箒を介して放たれる強力な魔法砲撃は一度に3体のワイバーンを撃墜する。
他の魔法少女たちも続き一気に7体を落として見せた。
『おおっっーーーー。魔法少女だ。俺たちには魔法少女がついているぞ』
さらにはダールトンが魔剣を手に雷撃を纏った刀身を一閃すると雷撃の閃光が空を駆け抜け2体を斬り落とした。
「ワイバーンは魔法少女が対処する。我々はとりつく竜人部隊を相手取る。いいか、この先には一般の民がいるのだ。敵を1人とてとおしてはならんぞ」
兵たちの士気はダールトンの一喝で上向き、城壁にとりついてきた竜人たちに剣や弓を持ち勇敢に戦っていく。
それでも回廊に上り詰めてきた竜人兵の一部には堅い鱗だけではなく、鎧竜鱗と呼ばれる能力持ちが混じっている。
鎧竜鱗を纏う竜人は兵士の付与剣すら寄せ付けず、圧倒的な力で赤子をひねるかのように蹴散らした。
「鎧竜鱗を使う竜人は近衛が相手をする。警備兵はむやみに攻撃するでないぞ。肌に鱗が見られる人型よりも人に酷似した翼持ちの竜人こそ注意せよ。そういう者こそ鎧竜鱗を使いこなす上位種だ」
ダールトンの怒号が飛び交い必死に応戦するも次第に王国側は押され始める。竜人との戦力差にあまりにも開きがあるのだ。南門が突破されるのも時間の問題といえた。
それを見て敗色濃厚と判断したカチュアは《マギカ・エアフォース》を通じて独自回線から救援信号をとばしたのだ。
――――――
――――
「南門は突破されましたがワイバーンは王都の中に入れてはなりません」
「「「はい」」」
フレアに助けを求めてからほどなく南門は突破された。カチュアたち魔法少女小隊は城壁回廊を放棄し空を飛んで王都内に侵入するワイバーンを迎撃している。
近衛軍を含むブリアント王国軍も戦線の後退を余儀なくされ王都南側の市街地は戦場になっていた。
そんな中でダールトンが思わぬ強敵と対峙することとなる。王国側の最強戦力が釘付けにされ防衛戦は厳しい状況に追い込まれている。
「こやつできるな」
ダールトンと互角の応酬を繰り返すのはハーケンという竜人部隊を束ねる副将である。
互いに剣が交錯する度、雷の閃光が一帯をを白く染め上げている。両者は同じ雷の魔剣を打ち合い異次元の戦いを見せている。剣がぶつかり合う衝撃だけで周囲の建物が崩壊していくのだ。
『嘘だろ。近衛将軍と渡り合うなんてあの竜人何者だ』
周囲にいた近衛兵たちは最強とうたわれる騎士のダールトンと渡り合える敵がいることに酷く動揺していた。
少し離れた戦場では別の指揮官級の竜人が王国軍を苦しめていた。その竜人が軽やかなステップで近衛軍に突入していくとたった1人で近衛軍の精鋭が10人倒れ伏していく。
カロンの手には鋭く研ぎ澄まされ刃となった鎧竜鱗が見える。本来は防御に使う鎧竜鱗を攻撃用の武器として用いていた。
それは近衛兵の鎧すら容易に切り裂いたのだ。
「ああ、美しい。そして、ワタシは天っ、才」
戦場にあって自己陶酔に浸る竜人の名はカロンという。彼は見て分かるとおりのナルシストであり今も無意味にポージングをきめてはどや顔である。
戦場を細身の体で素早く飛び回り次々と王国の兵士の命を脅かす。
「このワタシの前ではいかなる敵も脇役に成り下がる」
そして、くるりと舞ったあと周囲には大量の血吹雪が噴水のように吹き上がり舞い散った。
「咲かせて魅せましょう戦場の華。美しく、華麗に王国を攻め滅ぼしてごらんにいれましょう」
また別の場所でもおそるべき敵が猛威を振るっていた。
突然王国兵が次々と同士討ちを始めていた。
『ええい、何をやっている。敵はそっちではない。気が触れたか』
王国軍の兵長の1人が混乱し襲いかかってくる味方の剣を払いボディーブローで昏倒させた。
『これも敵の仕業なのか』
「いかにも」
兵長に応じる謎の声。突然背後からの気配に振り向くと全身黒ずくめのマントを羽織った竜人がそこにはいた。
「我が邪眼をうけても正気でいられる人間がいようとは。さては貴様は闇の洗礼を受けし者か」
『何を訳の分からんことを』
黒マントの竜人はひらりと兵長の剣を躱すと左目に手を当ててクツクツと笑う。
「我が名はゾルダーク。混沌なる世界を地上に振りまくため転生せし者。偉大なる暗黒神の一柱。くくくくく、喜べ。我の眷属となる栄誉をやろう」
そう言って一際怪しく輝くゾルダークの左目を見た兵長の瞳は色を失い、ゾルダークの操り人形となって王国兵に襲いかかっていく。
地上の戦況を見守っていたカチュアは思わず嘆く。
「何なのですか。竜人とは変人の巣窟なのでしょうか」
カチュアの言葉は主にカロンとゾルダークをみての感想である。
そこでカチュアは不意に地上に影がさしたことに気がつく。
「何ですか」
見上げるとワイバーンとは比較にならない巨大な竜が想定外の超高度から一気に急降下してくる姿が目に入る。
「なっ、あんな高さから!?」
巨大な竜はカチュアたちをあざ笑うかのように防衛ラインの裏に回った。カチュアはその竜が降りた先がまだ避難中の教会の孤児院であることに気がつく。
多くの子供たちが突然現れた巨大な竜に驚き恐怖で動けないでいる。耳に入る子供の悲鳴にカチュアは怒りとおぞましさで鳥肌が立つ。
「子供を狙うなんて……みんな引き続きワイバーンの相手を。私はあの竜を追います」
空飛ぶ箒を全開にして高速で竜の前に滑り込むカチュア。正面から見据えると自分が対峙した生物の恐ろしさを感じ取る。
「これはまさかアイスドラゴン?」
全長二十メートルはありそうな巨大な体。広げた翼が大気を叩きつけ、風だけで突風を相手に叩きつけ小さな子供たちであれば地に足が張りついて動けなくなる。気を抜いてしまうと小さな体では簡単に吹き飛ばされてしまいそうだった。
カチュアが魔法砲撃で牽制するも鱗の前に張られた魔法障壁によって霧散してしまう。
「魔法障壁を使う知性も兼ね備えている?」
竜の体は青白くゴツゴツした堅そうな体表は堅牢な白の城を前にしているかのようである。その上、魔法障壁を張るのだからたまったものではない。
口からは見ただけで凍り付きそうな白のブレスが収束していく。一気に周囲の気温が下がりカチュアは凄まじいブレスがくることを予感した。
「いけませんわ」
とっさに全力の魔法障壁を展開。ブレスに備えるカチュア。
『ガアアアアアァァーーーー』
超高音の耳鳴りがしたかと思えばぞっとするほど美しい白の冷凍光線。障壁ではじかれた余波だけで街が凍り付いていく。
『きゃああぁーーーーーー』
子供たちの悲痛な悲鳴がカチュアの心をざわつかせる。耐えなければ後ろの子供たちの命はない。そう思うとカチュアは必死に踏みとどまった。
(子供たちは必ず守ってみせますわ)
カチュアの粘りによって徐々に冷凍光線の勢いが衰えていく。
障壁で防ぎきれると思えたが白の竜はブレスをはいたまま接近し腕を振り上げると巨大な爪でも攻撃してきた。
「いけない。これでは」
障壁もブレスと巨大な竜の腕力から振るわれる爪に亀裂が入っていく。
カチュアは後ろをチラリとみる。
後ろには多くの子供たちがいる。
幼い子供の悲痛な顔を見て見捨てられる訳がなかった。
(例え、この身に変えても子供たちを守ってみせる)
悲壮な覚悟で竜と対峙するカチュア。
そして、ついに魔法障壁が限界を迎えようというとき、カチュアの《マギカ・エアフォース》から突然警報が鳴り響く。
「この音は友軍に対する砲撃の射線警告!?」
その意味するところを知るとカチュアの表情に希望が差し込んだ。
直後、頭上を凄まじい魔法砲撃が駆け抜けてアイスドラゴンを撃ち抜いた。竜の鱗も溶かしブレスすらもかき消して消滅させていく。
圧倒的な出力で迸る魔力の紫電がどこまでも伸びていき城壁を越えて彼方へと進んでいく。砲撃直線上のワイバーンは直撃で消滅、余波だけでも致命傷を負い次々に墜落していく。
カチュアは後ろを振り返り空にある鋼鉄の威容を目にして叫んだ。
「これは移動魔工房の《魔装砲》ですわ。――フローレアが来てくれましたのね」
逆噴射で通常速度に戻った移動魔工房が王都上空を駆け抜ける。
移動魔工房の車輌では装甲がせり上がり出撃用出口に2人の魔法少女が準備している。2人は変身を完了しておりフレアのゴーサインを待っている。
「フレアっち、戦況は?」
〈王国軍の劣勢です。魔装砲で突破口を開きました。空の戦力はこれにより半数以下に減じています。現地の魔法少女と連携し殲滅してください〉
「了解」
新装備の通信用の魔導具をイヤリングのように装着するリリアーヌ。魔法通信からフレアの要請を受けて風の魔法を纏うとすうっと宙に浮き上がる。
「《ディレクトセイバー》リリアーヌ・ピアスコート、出撃する!!」
弾丸のように飛びだした後はフロレリアが続いて位置につく。背中には氷の魔法で形成した飛翔用の翼が羽ばたく。白銀の結晶を振りまきながらフロレリアの周囲を精霊の光が踊る。
「フレア、私はどうすればいいのかしら」
〈ママは魔法砲撃で戦場全体を支援してください。《シルバーゼロ》にはアップデートした広域ロックオンシステムがあります。誤射の心配はありません〉
「わかったわ。じゃあちょっとおいたした竜人さんたちを追い払ってくるわね」
〈あの、ママ……〉
「なあに、フレア」
〈気をつけてくださいね。怪我しちゃいやですよ〉
「ふふ、気をつけるわ」
穏やかな返事の後、フロレリアは重力に逆らい足が離れる。
「《シルバーゼロ》フロレリア・グローランス、出るわよ」
青と白銀。2人の魔法少女が激化する王都の戦場に舞い降りようとしていた。