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第19話 魔法少女特訓編 『特訓は座学より始まる』

 今日のフレアの気分は例えるのなら快晴。

 睡眠は最低限しかとれていない。少々眠そうであるがそれでもやりきった感が全身からにじみ出ていた。そんなフレアに確認はとりたくはないが聞かずにはいられないリリアーヌ。

 なにかやらかしていないか早めに知っておかないと対処が後手に回ってしまうのだ。


「フレアっち、ご機嫌だね。何かあったの」


 朝からフレアはドレッサーの前の椅子に座りリリアーヌに髪を櫛でといてもらっていた。

 だが聞かれた途端、目がはっきりしゃっきりと覚めて待っていたとばかりに語り出す。


「聞いてください、リリー。今日ついに完成したのです」

「何のこと?」

「魔法少女フィニッシュ用装備ですよ」


 ああそんなことも言っていたな、とリリアーヌは他人事のように聞いている。


「でもフィニッシュアタックは一握りの上級魔法少女がやっとで編み出す特別な力だよ。まだまだ早いよ」

「いえ、完成したのは複数人で発動する協力型です。これならクラスの子たちでも十分に制御可能です。更にこれを現役の魔法少女の小隊が使えることになったら……ふふ、ふふふふふ。ああ、量産化が楽しみですね」

 

 リリアーヌは言葉が見つからず開いた口が塞がらない。

 フレアは一体魔法少女をどこに導くつもりなのだろうかと思った。それほどにフィニッシュアタックは常軌を逸した攻撃力ばかりなのだ。

 協力型の発想は王都でグラハムに放ったフレアの魔法で着想を得た。想像するのことは簡単だが本来は開発に長い時間を必要とする。フレアは短期間で現実に魔導具を完成させてしまう恐ろしさがある。


(また、王女様や陛下が頭を抱える場面が目に浮かぶようだわ)


 だがフレアの話はまだ終わらない。


「それにこの魔導具にはとある機能を盛り込んでいます」

「まだあるの?」

「ええ、むしろその機能こそが重要なのです。それは『浄化』です」

「浄化?」


 ますます意味が分からないと首をひねるリリアーヌにフレアは説明する。


「王国ではまだ民に知らせていませんが人間が指揮官級になってしまうのは間違いない事実です」


 それはギアンや王都での裏で暗躍したという指揮官級の身元を調べほぼ確定的となりつつある。公表しない理由は2つある。

 無魔の特性もあり倒すと消滅してしまう。そのため状況証拠はあるが的証拠が示せないこと。

 もう1つは国民に知らせることで混乱と疑心暗鬼を内部に発生させないためである。


「うん、そうだね。でも浄化ってどういうこと」

「渡り商人による調査の結果、裏に奴隷商ギルドが暗躍しています。彼らは意図的に人を無魔化する術を見つけたようですね」

「それは許せないね」


 憤るリリアーヌにフレアはもう1つの情報を教えることをためらった。

 それはビッテンブルグ騎士国の滅亡にも関与していた疑いが浮上してきたことだ。


(祖国の件でリリーに知らせるのはもう少し時期をみましょうか)


「浄化とはすなわち、無理矢理無魔にされた善良な人を救えるかもしれないのですよ。魂が汚染されきっていなければですが」

「え、それって人がこれからどんどん無魔になっていくと考えてるの」

「まだ報告はされてはいません。それでもいずれ多発するかもしれません。私はその危機的事態に前もって対応策を用意しておきたかったのです」

「フレアっち……」


 いつも魔法少女のことしか頭にないと思っていたが人々を心配していたのだと思うと涙腺にくるものがあった。しかし。


「そんな事態に直面したら魔法少女たちが攻撃をためらって危ないじゃないですか。ああ、準備が間に合いそうでほっとしています」

「ああ、ソウデスネ」


 さっきまでの感心を返して欲しいとリリアーヌは残念な気持ちで一杯だ。


(やっぱりフレアっちはフレアっちか)

 

「それとですね。喜ばしいことにデザインから性能まで改良した魔装法衣の試作案が3つほどに固まりました。近いうちにお披露目してクラスの皆を驚かせてあげましょう」

「ああ、……そりゃあ驚くでしょうね、きっと、確実に、間違いなく」


 フレアとリリアーヌの認識には如何ともしがたい隔たりある。

 間違いなくフレアの頭の中にはクラスの皆に可愛いと絶賛される絵が脳内に満ちていることだろう。だがリリアーヌの頭には引きつった顔で固まる生徒たちの絶望にも似た光景を予見していた。



 ようやく本日より本格的に教官として復帰するフレア。

 フレアはクラスの魔法関連の座学全てを1人で教えていた。

 王国の歴史学などフレアにはどうでもいい科目を全て他の教師に任せている。静養期間中魔法科目はずっと自習か他の科目に振り替えてもらっていた。


「ああ、ようやく今日からフルに授業にはいれますね」

「そうだね。ずっと他の先生に替わってもらってたものね」


 リリアーヌを伴い教室の前にたどり着く。

 ドアの上には1年G組のプレートが掲げられている。

 G組のGはガーディアンを意味する。世界の守護者たれというフレアの願いが込められていた。


 昨日も少しだけ授業をしたフレアだがあまりにもふらふらだったのでクラス全員の賛同で強制的に保健室へ直行となった。

 フレアはおかげでその日の午後は十分に休息をとり元気を取り戻している。

 ドアを開けると入室を確認した委員長ことアリアが号令する。


「起立。――フローレア教官並びにリリアーヌ補佐、おはようござます」


 アリアの後にG組の皆の元気な挨拶が続いた。それにはフレアはにこりと微笑み礼を返す。


「皆さんおはようござます。昨日はご心配をかけて申し訳ありません。今日から完全に復帰しますのでよろしくお願いしますね」

 

 そこで突然アリアが代表し挙手をする。

 

「フローレア教官、今日は折り入ってお願いがあります」

「アリアさん? 何でしょう。魔法少女の真摯なお願いなら何でも応えるつもりですよ」

「これはクラスの皆と話し合って決めたことなのです」


 そこで全生徒が立ち上がり一斉に礼をする。


「教官、どうか私たちに特訓をお願いします」


 それにはフレアはもとよりリリアーヌも驚き2人は顔を見合わせる。


「あの、どういうことですか。今のままではいけないということですか?」


 それにはパティが応える。


「そうだよ。このままじゃ卒業まで頑張ってもあのグラハムって無魔にはとても勝てない。そう思ったんだよね」


 それにはカズハも同意する。


「拙者も同じ意見だ。クラスの仲間の中には不安と恐怖で泣き出す者もいる。それらを克服するにはやはり強くなるしかないという結論に至ったのだ」

 

 それはフレアも心配していたことだった。きっとグラハムの力を感じ取り心が折れかけた者も多いだろうと。


「そうなのですね。確かにグラハムは強い。ですがあの敵を見ても誰1人心折れることなくここに残っていることを私は誇りに思います」


 それにはユーナが意見する。


「フレアさん、自覚がないかも知れないけれどあなたがいるからなのよ」

「私がですか」

「ええ。正直、トラウマになっている子もいるけどそれでもここに残ってるのは魔法少女としての矜持と、何よりも魔法少女を絶対的に守るあなたという存在を信じているからなの」


 それにはミュリが力強く頷いて同意する。


「フレアお姉様は絶対に魔法少女のピンチに駆けつけてくれる。王都のときもそうだったよ。それにあのグラハムを追い払ったのもお姉様の魔法砲撃だった」

「それは皆と力を合わせた結果です。私1人の力ではありません」

「そうだよ、魔法少女は1人じゃない。だから皆ここにいられるの。そして、魔法少女に多くの仲間をもたらしたのもお姉様なの」

 

 一斉に頷く生徒たちを見渡し、フレアは不覚にも泣きそうになった。

 皆が精神的にも成長していて指導者としては誇らしいことだった。


「……分かりました。皆さんの気持ちを無駄にしないためにも特訓を行います」


 フレアの言葉に沸き立つクラスに突然厳かな声が響く。


「その覚悟、わたくしも見届けさせて頂きましたわ。特訓にはわたくしもお付き合いしましょう」


 教室の外より王女の声がしてリリアーヌはドアに駆け寄り開け放つ。


「あれ、王女様の声だったよね。……いないわよ?」

「リリアーヌ、そちらではありませんよ」


 ティアナクランは窓を開けてフレアの作った空飛ぶ箒に乗ったまま入り込んできた。

 王女が窓から教室に飛び込んで来たことに生徒たちは呆気にとられている。

 フレアは王女を見て注意する。


「……ティアナ、ここは三階ですよ。しかも窓から入ってくるなんてあなたには常識がないのですか?」

「「「えっ」」」


 生徒たちは思った。教官がそれを言うの? と。

 同時に存在そのものが非常識のフレアに言われるティアナクラン。王女のイメージが急速に崩れていく。


「申し訳ありません。偶然この空飛ぶ箒の訓練中話を聞いてしまったものですから」

「偶然ねえ」


 フレアは監視されていたのでは、と王女を疑った。


「合宿の稽古ではずいぶん手加減していたのですがこれならば少々きつめに指導しても良さそうですね」


 それを聞いた生徒たちは恐れおののいた。

 え、あれで手加減していたの?

 思い起こされるのは死ぬのではと思えるほどの攻撃魔法の嵐と絶望的な力の差。

 互いに顔を見合わせて彼女たちは思った。やっぱり特訓を辞退したいと。

 それを予想もしないことにフレアが救った。


「ちょうどいいですね。ティアナもしばらく『私の魔法座学』に付き合ってください」

「はい?」


 意味が分からずにティアナクランが首をひねる。王女は既に王国の魔法学知識を完全に修めている。今更何を教わることがあるのかと。

 その疑問にフレアは答えず生徒たちに衝撃の事実を告げる。


「実はもうG組の皆さんは本来二年間で学ぶ魔法関連の座学を修めています」

「「「えーーーーっ!!」」」

 

 それにはクラスの生徒たちがびっくり叫んだ。

 フレアは一体何を言っているのか、と誰もが感じるところだ。

 彼女たちは学園に入学してまだ3ヶ月ほどである。

 その疑問には遅れて教室に現れたルージュが答えていく。


「皆さんはフレアさんに教わることがどれほど幸運であるかを自覚するべきよ」


 ルージュは2人分の新しいテーブルセットを運び込みながら教壇手前の両脇に置いた。


「ふれあっち、なんで2つも新しい席が用意されているの?」

「1つはリリー、あなたの席ですから」

「なんでアタシも?」

「ピアスコート、分からないの? フレアさんは『私の魔法座学』を教えると言ったのよ。これから学ぶのはフレアさんが考案したどこよりも最先端の魔法座学なの」


 そして、ルージュは生徒たちに問う。


「皆さんは気がついていたかしら。フレアさんの行う座学が他の教員とは比べものにならないほどにわかりやすく、内容が凝縮されていたことに」


 授業をまじめに聞いているアリアは特に実感していた。


「確かに、一度に教える内容が多い気がしてました。それでも面白くてわかりやすかったものですから苦になりませんわね」

「それが答えよ。フレアさんの授業はとても整理されている。本来ならばだらだらと1時間以上かける内容を10分足らずでよりわかりやすく教え込む。あなたたちは実に効率的に2年分の授業を三ヶ月足らずで理解してしまったのよ」


 みんながはっとして真偽を問うように視線をむけたのでフレアは頷いた。


「そのとおりです。同時に皆さんも熱心に授業を受けてくれたおかげですよ。ありがとうございます」


 そこで気になったのはフレアの考案した魔法学である。ユーナが興味を抑えきれずにいる。


「その魔法学は私たちが世界で最初に受けるのね。その効果はどのくらいになる見込みなのかしら。興味があるわ」


 その質問にフレアは胸を張って答える。


「理論上マスターすればあらゆる魔法能力の劇的向上、上級魔法も全て無詠唱、フィニッシュアタック複数保有等が可能になります」

「フローレア、あなた、それは上級の魔法少女すら超える能力ではないのですか」

「かもしれません。私はティアナにもこの理論でレベルアップしてもらいその有用性を確認して広めてもらいたいと考えているのです」

「うまくいけば新魔法理論で軍全体をレベルアップできるというのね。そして、それを急ぐ理由もあると」


 フレアとティアナクランは視線を交わして認識を共有する。


(フローレアも感じているのかもしれない。無魔の純粋種は支配者級のグラハムだけではないと。これから続々とブリアント王国に現れるかもしれないと)

 

 そして、ティアナクランの危惧は決して的外れではなかったのだと後に知ることになる。


 

 ――ブリアント王国西方領土国境線の外、無魔支配領域内にて。

 フレアによって深手を負ったグラハムは生きていた。まだ癒えぬ傷をフードを深くかぶり、ローブを着て隠している。


「傷がなかなか治らぬ。つまりはそういうことか。あの救世主、やってくれたな。力を奪われていたはずだがあれは油断ならぬ。むしろ厄介なのはずば抜けた頭脳なのかも知れぬ」

 

 ここは人間にも把握されていない地下にある秘密の無魔の拠点。彼は無魔の純粋種にして配下の将たちを招集し待っていた。

 そんなグラハムの元に力ある存在が続々と集結する。


「……きたか。《反魔五惨騎》」

「はい、グラハム様。《反魔五惨騎》が1魔、『反魔妖騎シンリー』ここに参上いたしましたわ」


 まずあらわれたのは妖艶な雰囲気と淫靡さを併せ持つ女性型の無魔。まるで夢魔を連想させる扇情的な肢体と過激な衣装。

 絶世の美女に変身しては男を惑わせて人間国内から切り崩す術を得意とする策略家。グラハムの軍の差配も任せられている幹部である。


「同じく、『反魔刃騎キリング』」


 口数は少ないが凶悪な形状の大剣を2本背に背負い、全身を真っ赤な鎧で身を包む無魔。鎧はフルプレート型のため一見すると人間の騎士と間違いそうだが纏う反魔の圧力は人間ではあり得ない。周囲を重苦しく震えさせる。

 キリングは一度戦場に立てば豹変し、悪鬼のごとき残忍さで人間の騎士たちを葬ってきた。


 また別の存在もやってくる。突然、風が吹いたかと思えば既に半分鳥、半分人間のような無魔が現れグラハムに礼をする。


「『反魔鳥騎ブライ』、風のごとく参上」


 彼を相手に瞬きなど命取りである。それだけのときがあれば彼は50メートル先の敵すら瞬時に命を刈り取る狩人だ。腕は翼のように見えるがその羽根は矢のようにも、刃の代わりにもなり敵を貫き、切り裂く。

 ある意味全身凶器である。


「『反魔砲騎カノン』だ。俺は最初からいたんだがなあ」


 影の薄い細身のカノンは声に出すまでまるで気配がなかった。それほどまでに周囲にとけこみ()(たい)する。彼は凄腕のスナイパーでもあり彼の両腕は自在に銃身に姿を変えては数キロ先の敵すら射貫く。


 彼らを《反魔五惨騎》というからにはもう1人いるはずである。最後に残った無魔は大地を揺らし大きく震わせあらわれた。

 全長5メートルはありそうな巨体。全身筋肉質に隆起している。

 彼はその巨体と防御力。そして、何よりも圧倒的なパワーで城の城壁なども打ち崩し幾つもの人間の都市を滅亡に追い込んできた。


「ぐははははっ、『反魔剛騎ガリュード』。ただいま推参よ。ボス遅くなってすまねえ」

「ふん、またどこかを滅ぼしてきてからきたのだろう」

「おうよ、大陸中央南部にはまだ頑強に抵抗する人間どもがいるからな。一つ前線基地を落としてきてやったわ。ぐはは」

「勇ましいことだ」


 ブライはため息をつく。


「しかし、今の人間どもを滅ぼしてもあまり自慢にならんよ。西最強の大国エルなんとかとやらこそ手強かったがそれ以降は騎士も魔法使いも質は落ちる一方」

「ふむ、人間よわい」


 キリングも言葉短く口にする。

 

「最近じゃ、無詠唱もまともにできない魔法使いばっかりだからねえ。フィニッシュアタックもできない魔法少女であふれてるじゃん。ほんと雑魚ばっか。ほぼ不死身の純粋種の私たちにとってはもう怖いものなしって感じ?」


 シンリーも明らかに人間をあなどっている。そこにグラハムは片手をあげる。


「静まれ」


 その声だけで反魔5惨騎は恐怖に身をこわばらせながら黙り込んだ。


「今回貴様らを呼んだのはブリアント王国に大侵攻をかけるためだ」


 それにはざわついた。


「おおっ、久しぶりのおおいくさじゃああ」


 ガリュードが歓喜に吠える。


「この戦には《巨大反魔機兵》を3機出撃させる」

「3機? 神聖オラクル帝国ですら2機、それも一度にはぶつけていないわ。グラハム様、それは過剰戦力ではありませんか?」


 グラハムの言う《巨大反魔機兵》とは人間側でいう巨人級のことである。シンリーは一体でもブリアント王国を滅ぼせるのではと見積もっていた。何より万一3機も持ち出して失敗すればグラハムの失脚につながりかねない。

 それほど《巨大反魔機兵》は夢魔の中でも貴重で重要な兵器だ。


「ブライは本国に戻り《巨大反魔機兵》申請と兵を集めよ」

「はっ、お任せください。我が翼にかけすぐに飛んでゆきましょう」

「キリングとカノンは西の前線を牽制し陽動につとめよ。大侵攻を悟らせるな」

「「はっ」」

 

 それには内心2人は不満げだ。


(人間相手に陽動。慎重が過ぎる)

 

 その後、その場より3人の幹部が消えていた。グラハムは残った者に指示を出す。


「ガリュードは交易都市ガランで任務にあたれ。そこには救世主がいる。大侵攻までに戦力を削れ」


 それにはガリュードが大喜びだ。


「がはは、それはいい。救世主にはきっと強者が集っていることだろう。ワシに腕力で渡り合えるような強い魔導騎士がいるといいのだがな」

 

 ガリュードは強敵との戦いを期待しその場を去って行く。

 最後に残ったシンリーには特別な指示が降る。


「貴様も交易都市ガランで任務につけ」

「どのようなことでしょう」

「人間どもを堕とし汚れた魂を集めよ。俺の復活のために」

 

 そこでグラハムはフードをあげるとシンリーは驚愕の表情で見るがすぐに顔を伏せる。グラハムは負傷し力が衰えている。

 一体誰がやったのか、疑問は尽きないがシンリーはグラハムの自尊心を尊重する。


「承知しましたわ。このこと他言無用で任務に当たります」

「ふっ、それでいい」


 交易都市ガランは人口10万人の大都市。そこには王立ウラノス魔導騎士学園がある。フレアたちに新たな無魔の脅威が迫りつつあった。



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