イベント二日目 3
山岳エリアで洞穴小を探索してた俺達は、偶然隠しフィールドを発見した。モンスターではない蜘蛛がトリガーとなってるとは、他のプレイヤーもわからなかったようだ。
「とりあえず進んでみようか?」
モニカが首肯くのを確認してから、行きどまりのところに出来た新しい通路を進むことにした。
すぐに開けた場所に出た、ジオフロントになってるようでかなり広い空間、壁や高い天井が所々光ってるので暗くはない。
光ってる部分を調べてみたら、光石となっていた。入手すると最初は良かったんだが、だんだんと光が弱くなり、しばらくすると光らなくなった。せっかくだからおみやげ用にいくつか入手して光が弱まる前にインベントリにいれる。
「ん?、なんか来るよ」
モニカに気配察知に反応があったことを告げ、警戒する
『おまえさんがたは?上の人間か?』
こちらをみつけたのは、腰ぐらいの背丈しかない人だった。これでひげがあったらドワーフと言われて納得するくらいずんぐりむっくりとしている。
「たぶん、そうです」
話してるうちに、気配察知に次々と反応が増えていく。
『ここへは簡単にはこれないようになっていたんだが、とりあえず歓迎しよう、ついてこい』
ついていきながら話を聞く、土妖精と言う種族のクゥさんの話では、土妖精の街アングラントがあるそうだ。
クゥさんにアングラントへ案内してもらうことにした、隠しフィールドを発見したからか次々と住人らしき光点が、進行方向のアングラントがあるであろう建物群にある。
『ちょっと待っていろ』
クゥさんがアングラントの外壁入口にいる、門番の土妖精に説明をしているようだ
しばらくして、こちらに戻ってきたクゥさんから木札を渡された、木札が許可証のようで無くさないようにと言われた。
クゥさんと一緒にアングラントへと入る、アングラントはすり鉢状の街並みで中央に向かって大きな螺旋の道が伸びている土妖精族の族長が中央の一番低い底からアンテナのように立つ塔にいるらしい。
『俺は族長に知らせてくるから、好きにしてればいい』
準備が出来たら呼出しをしてくれるようで、クゥさんは俺達を部屋に案内してすぐ行ってしまった。
「どうしよっか?」
『じっとしてるのもなんだし、街中を見て見ようよリューちゃん』
モニカについてアングラント内をうろつくことになった、こちらを警戒してる土妖精を捕まえて、店を聞き出したモニカについて商店の方へと歩いて行く
モニカの誰にでもすぐ話しかけられる性格を変わらないなぁと思いつつ歩いていると、聞き出した店に着いたらしくモニカが店先で手を振っていた。
『遅いよ、リューちゃん』
「ごめん」
いつの間にか先行していたモニカに追いついて、一緒に店内へと入る。
『いらっしゃいませ』
明るい声で挨拶をしてきた、店員は赤い目をした蟻のような顔をしていた
『「………」』
『お客様?………あぁ、蟻人を見るのは、はじめてですか?』
固まった俺達を見て、不思議そうな顔をしていたが、しばらくして思いあたったのか聞いてきた
『えぇ』
フリーズから復帰したモニカが答える。
『それじゃ、仕方がないですね』
その答えに満足したように、笑いながら空いてるテーブルへと案内してくれた。
蟻人にはびっくりしたけど、アングラントには蟻人はかなりいるとのことだった、アングラントは土妖精と蟻人の街らしいね