イベント初日 3
良いお年を
一通り採取を終えて拠点に戻ろうとした時に、モンスターに囲まれたプレイヤーを発見した。助けるために戦闘に介入するとリング城で会ったリョータと再会した
『そっちも終わったか、助かった』
「う、うん」
『?』
近づいてきたリョータは意外にもお礼を言って来た、リング城の時とは大違いで戸惑う。リョータのことを知らないモニカはそんな俺を不思議そうに見てる
『ここらへんの敵は強いから別のとこ行った方がいいぜ』
「そうだね………じゃぁ」
再会したのにも以前と違う態度も気になるけど、拠点に帰ろう
『あなたは、どうするの?』
『あぁ、あんたとは初対面か、俺はリョータ』
『わたしはモニカ、リョータくんはこれからどうするの?』
『俺も、戻るよ』
『なら途中まで一緒に行きましょう………いいよねリューちゃん』
「リョータが嫌じゃなきゃ、いいよ」
リョータは少し考えてから俺とモニカを見て、同行してくれた。途中でテンペストグリズリーという大型の熊やエアラット、ホッパーラビットなど小型の群れで襲ってくるモンスターと遭遇したがリョータが前衛を引き受けてくれたので、それほど苦戦しなかった。
安全エリアに帰ってきたので、俺達の拠点に向かう
「リョータ、ありがとう」
『あぁ………お前は何も聞かないんだな』
「この間のこと?………聞いて欲しい?」
『いや、俺の中ではもう済んだことだから、あまり聞かれたくない』
「なら聞かないよ」
言いたく無さそうだなとは思ってたしね、リョータに背を向けると『???』のアイテムをテーブルに別けていく。リョータが小さく『ありがとう』って呟いてたのは聞こえないフリをした。
『リューちゃん!!』
「モニカ?………っ!?」
モニカが頬を膨らませながらやって来て顔を近づけてくる、って近い近い
『二人でいい感じになって、私を忘れないでよね』
モニカの爆弾発言、荷物を置きに行ったモニカが振り返るといい感じに見えたらしい、、、そんなことはないんだけど幼馴染の普段みない姿に内心ドキドキしながら甘んじて説教を受ける。チラリとリョータの方を見ると───
『聞いてる?リューちゃん』
「わかったわかった、夕飯は好きなの作ってやるから」
『そんなんじゃ誤魔化されないんだからね』
「じゃあいらない?」
『………いる』
なんとか主導権を握り、モニカを宥めた
「リョータも食べて行くだろう?」
『いや』
『お礼も兼ねてるけど情報のすりあわせしたいから、ぜひ』
『わかった』
興味を持ったのか、モニカも提案してリョータが折れた。
良いって言ったんだけど、ドロップした食材も提供してくれたので三人で『???』を別けていった




