夏のイベント
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リアフレ達と参加したハロウィンイベントが終わってから、DDO内で9ヶ月たっても、俺はサンテールで過ごしていた。運河都市サンテールは河を利用した流通経路を確立させているので他のエリアからも品物が集まる、魚が食べられる場所でもあるのが一番大きい理由だよ
今日も都市の外に出て、フーに出してもらった蜘蛛糸を使い釣りをしながら考え事をしていた。DDOの運営会社は学園にも手を出してるからか、延期になっていた加速イベントを学生が参加できるように夏休みに入ってからにしてくれた。
夏休みに入ってから3週間たった8月19日、DDO内だと春の1年が終わり、夏の1年に突入して7月に開催することになってる。加速イベントは時間倍率を引き延ばし、リアル2時間を何日にもしてくれる。いつも通りならば1週間ということらしい
情報源はキラーで一緒にやろうと誘って来たのだが、部活動の仲間とやることになったと謝ってきた、キラーがいなくなったからモニカと後衛二人なんだよね、メルクが来てくれるとありがたいのだが、どんなイベントかもわかってないから、後衛だけでもなんとかなるイベントだとありがたい
フーが反応してるので見ると食いついたようだ、今日もフーの方が釣果は良かった。釣りをしてたら、いつの間にか称号【太公望】を手に入れてた、釣果アップと釣り中の思考系にボーナスが入るらしいんだが、フーには釣りで勝てないんだよね
そうこうしてるうちに魚が釣り上がる、フーが火魔術で魚を凍らせるとインベントリにしまう。そろそろサンテールに戻ろう
『リューちゃん、お待たせ』
サンテールに着くと、ちょうどモニカが現れた。新装備らしく若草色のローブに身を包んだ魔女のような格好をしている
「新装備?似合うね」
『ありがとう、自信作なんだー』
フーを翡翠晶に戻しモニカの装備について聞くと自分で作ったらしい、魔本と同じく裁縫と皮の生産系スキルで作ったみたいだ。
軽く雑談しながら広場へとやってくると、すでにかなりのプレーヤーが集まっていた。
『イベントフィールドへと転移しますか?
はい いいえ』
広場に入るとウィンドウが出た。忘れ物が無いか最終チェックしてモニカを見ると、モニカも大丈夫なようで頷いている
『はい』にさわると、フラッシュをたかれたように一瞬周囲が白くなり、景色が切り替わると違う広場にいた
周りを見回すと大きな城が目に入る、城壁にスクリーンがあり、開始までの時刻なのか数字が減っていくのが見えた。しばらく待っていると数字が『00:00』になった
リンゴン、リンゴンと鐘の音が鳴り響きスクリーンに白衣をきた男性が映った。




