カクタス
畑に着いた、当初の目的通りに土壌酸度計を刺すと水素イオン濃度は4.5だった、7が中性で数字が高くなるとアルカリ性、低くなると酸性になる、野菜はだいたい6.5くらいで育てる弱酸性5.5までだ
4.5だと強酸性だから対策しないといけないね、中和させるにはアルカリ性を足せばいいから石灰や苦土を撒けばいい
モンスターが近くまで来てるようだし、畑を囲うように結界を張る、フィーネからもらった水流結界の札を大きく四隅に設置
ちょっと休憩することになり、ヒナさんに蜂蜜クッキーをおすそわけしたら、魔法瓶を持ち歩いているらしく、紅茶をご馳走になった
“アクアクリエイト10”で水を作り洗ってからカップを返す、余った水は畑に撒けばいいね
少し離れたところにある丘に動くモノがあるみたいで気配察知に反応があった、たぶんモンスターだろうと様子を見に行ってみよう
『あれだよ、今度の魔王の配下モンスター』
先行していたヒナさんが振り返りながら言う
ヒナさんに追いつき、モンスターを視界におさめた、、、
「強敵だね」
『だよね』
丘の向こう側は見渡す限り砂漠になっている、デザートラットとか砂系のモンスターばかり見るから近くにあるとは思ったけどね、、、その砂漠をトテトテと歩く緑色のモンスターは腰ぐらいの背丈に二頭身に近い身体、某人気ネズミのような感じのサボテンだった、頭には赤い花が咲いていて、甘いにおいがだいぶ離れているのに感じる
可愛らしい見た目に攻撃するのを躊躇われる、襲われてもいないし
「あのモンスターって狂暴ってわけではないよね」
遠めにみてるだけでホッコリする
『甘いにおいで虫を誘い捕まえるみたいだけど、人を襲うとかは聞かないよ、、、魔王が出た影響が移動できるようになっただけかはわからないけど』
遠めにみてるだけだとわからないから警戒しながら近づいてみた、近くで見るとよけい可愛く見えるよ
サボテンのモンスターもこちらを見つけたようだけど、いきなり襲ってはこなかった、どちらかというと俺の事を知ってるような感じで周りを躍りながら囲んでる
「何?」
サボテンは自分をさして、俺の方を見る、踊るを繰返していて何かを伝えようとしている




