ドラゴンダイブ
区切りまで書いてたら、少し長くなりました
腕輪が外れたんだから終わりでいいんだよね、水術と聖術がまるで地雷みたいになったのはなんなのかな?動かないファーブニルを観察しながら考察する
『やったの?』
スフィアさん、それフラグだから!!って警戒したんだけど杞憂でした
『そのようです、腕輪の処理しますね』
腕輪を持ち上げるとオカメさんは腕輪を調べはじめた
『リューイ、何やったの?』
「聖術で球作って、水術で覆っただけなんだけど、どうしてこうなったかはわかんないよ」
『多分合成術の失敗かな、同じ量の魔力を同時に操作しないと合成術成功しないから』
失敗で不安定になってた所に踏まれて、暴発して倒せたのか、、、幸運が仕事したんだろうな、地味に熟練度あがってるんだよね
シロと話してるとファーブニルに変化があった、身体がどんどん小さくなっていき白い子犬のような姿になった
『これが本来の姿?』
『……可愛い』
犬もいいけどネコ派なんだよね、可愛いとは思うけど、毛に隠れて分かり辛いけど小さめな角があるね、背中に羽もみえる
『こちらは終わりました……いけないですね』
光るキューブを持ってこちらにやってきたオカメさんがファーブニルをみて慌てた、ファーブニルを抱き上げ俺の方にきた
『この子のデータが壊れかけていて、修復に魔力が必要なんで協力して下さい』
「何すればいいの?」
『この子をあなたの中に入れますから、力を抜いてリラックスしていて下さい』
「?」
よくわかんないけど、リラックスね
『いきますよ、“竜潜”』
オカメさんが抱いてるファーブニルが輝くと俺に吸い込まれるように消えた、何だこれ?力が湧いてくる、ステータスが上昇したのがわかる
『上手くいきましたね』
『可愛い……』
「可愛い?」
『頭に犬耳がピョコンって出てきたよ』
シロが教えてくれたので頭を触って見ると犬耳がついていた、触るとくすぐったい、聞こえかたは変わらないな、人耳は引っ込んだのかなくなっていた
『終わったことだし、戻ろうか』
「戻る前にご飯にしない?お腹空いちゃった」
『ご飯』
『じゃあ、その間に私は腕輪のデータをしまってきますので』
オカメさんは街への転移陣を作って、別の転移陣で移動していった
ご飯を食べながら、今までのことを話をしてたんだけど、スフィアさんの遠征ってDDO内のことじゃなく部活で県外試合してたってことだった
『帰ってログインしたら、シロが行方不明って聞いて心配したよ』
『他のメンバー逃がすのに、少しずつ逆方向に移動してたからね』
「無事で良かったよ」
『まさか大きくなるなんて思わなかったけど、オカメさんに助けてもらったから、助けてもらわなきゃ死んでたわね』
ゴブリンキングを巻き込んだブレスからオカメさんが助けてくれたらしい
『ゴブリンキングが倒れたから、統率力が弱くなったのね』
『そういうこと暴走も終わりね』
『まだこちらにいたんですね』
飯も食べ終わり、そろそろ街へ戻ろうかってとこでオカメさんが戻ってきた
「おかえりなさい」
『オカメさん、あのこと話していいの?』
シロに聞かれてオカメさんが俺たちを見る
『そうですね、みなさんレアスキル持ってるからいいでしょう、、、』
そうしてオカメさんの口から語られたのは、ドローサニアという異世界が本当にあり、DDOはドローサニアを元に作られたってことだった、ワールドイベントは向こうで実際に起こったことらしい
「今回の暴走って、向こうだとどうなったの?」
『向こうの世界で暮らしてるプレイヤーが無事におさめました』一回限定の蘇生アイテムを渡して、ログイン時にどっちで遊ぶか選べるようだ
話してたら身体から力が抜けてく感覚があって気づいたら子犬がこっちをみてた
『ファーブニルも無事に回復したみたいですね』
『キュウ、、、』
『そうですか、いいでしょう』
『キュウ‼️』
なんか話してたみたいだけどなんだろう?こっちをみてる
『ファーブニルがリューイさんにお礼したいと、連れてってもらえないでしょうか?』
「え?」
『いいんじゃない?』
『さっき魔術で繋がったから餌は魔力でいいですから』
「わかりました、、、よろしくファーブニル」
犬みたいだけど竜なんだよね
『………』
「どうしたのかな?」
『名前つけてもらいたいみたいですね』
白い子犬だとシロとかつけるのが簡単なんだけど、チラリとシロを見る
『なにかな?』
「なんでもないよ」
「フーでどうかな?」
『キュウ』
喜んでるみたいで肩まで登ってきた、バランスとりにくいんですけど
『では、今回はありがとうございました』
オカメさんに見おくられながら街へと戻った、シロはなんか話があるみたいで先に行っててと言われた
『龍神様の力の一部ってことは本来の名前ないのよね?なんでオカメなの?』
『姫の元に王子を案内するのは亀の役目なのでしょう?読んだ資料に書いてありました』
『浦島太郎ね、、、リズと話したいんだけど、こっちのリーゼに話して向こうに伝わるの?』
『定期的に情報の更新してるので大丈夫ですよ』
『そう、ありがとう』
『聖術あげれば“転移”覚えられますので、あげるって手もありますから』
転移陣をくぐる際に背中にオカメさんの声が聞こえた、聖術あげて向こうに行くのもありかもね
浮遊感がおさまり目を開くと、サイレイクの冒険者組合の水晶のとこだった、すでにフィーネたちによって状況が伝わっていたのかハインツさんや大勢のメンバーに出迎えられた、少ししてオカメさんと話終わったシロも戻ってきて、これで無事に暴走イベント終了ってことだね