ロラン小隊 2
無事に試験終了しました。
フィールドボスを倒したお礼にと、ロランさんに連れられてブラスミバルクまできた。
『俺達のホームで良いよな?』
『賛成!!』
ロランさんとロザリーさんが何か話をしてからこちらを見る。すぐにクランホームへの招待が届いたので了承を選択。どうやらロランさん達のクランホームに行くみたいだ。
ブラスミバルクもエントツがたくさんあった。ギアシティと違うのはプレイヤーがたくさんいることだろう。
門をくぐり抜けメインストリートを進むと噴水広場に出た。噴水の奥にまた壁があり巨大な扉が不釣り合いで、せっかくの外観を台無しにしていた。
あの扉はなんだろう?っと疑問を抱くもロランさん達は広場を左へと進む。少し歩いたらすぐにクランホームへと着いたようだ。
『ようこそ、リューイ。歓迎する』
「失礼します」
『リューイは恩人なんだから、そんな堅苦しくしないでもっと楽にしてよ』
先を歩いていたロランさんが扉を開けて待っていた。扉をくぐって中に入ると風景がガラリと変わる。この感じはインスタントダンジョンの感じに似ている。
『そんなところに突っ立ってないで、こっちよ』
「ごめん」
不思議そうに見てたから足が止まっていたようだ。ロザリーに連れられてリビング?に通されると、すでに全員がグラスを持って待っている状態だった。
『はい、リューイ』
「ありがとう」
ミミからグラスを受けとる。
『今回はリューイに助けてもらった、反省会は後でするからそのつもりで。………まずは歓迎からだな』
「たまたま通りかかっただけなんだけどね、お言葉に甘えて楽しませてもらいます」
『リューイに感謝を、乾杯!!』
『『『『「乾杯!!」』』』』
ロランさんの目配せを受け軽く挨拶をしてから食事会が始まった。唐揚げの味がする錠剤とかではなく、ちゃんとした料理が出てきて驚いた、フーは柑橘系の飲み物が気にいったのかおかわりをしている。
ある程度打ち解けてきたので思いきって聞いてみると、ロランさんのクランメンバーが料理スキルをあげているとのことだった。店とかで食べるとやはり錠剤形の料理が出てくるそうだ、だからクランホームへと誘ってくれたらしい。
「料理の味はするだけど、錠剤じゃ食べた気はしないよね」
『そうだよな』
「このエリアにいる間だけでもクランに入るかなぁ」
料理スキルがあるから自分で作ればいいんだろうけど材料が心許ないんだよね。食材を売ってる店も錠剤なので、ラベルを見るか、ウィンドウを表示させるかしないとなんなのかわからないのだ。
『だったら、うちにこいよ。リューイなら歓迎だ』
『そうだよ、おいで。可愛い娘に入って欲しかったんだぁ』
アリかな?しばらく迷ってたんだけど、逃がさないとばかりに圧されて、気づいたら期限つきでお世話になることになっていた。




