イベント五日目 4
次元城を探索中の俺達の前に現れたモンスターは骨トカゲとスケルトンだった。こんな場所を守ってるくらいだから、当然ただのモンスターではなかった。
リョータがスケルトンを抑えてくれている間に、モニカとオルヴさんの3人で骨トカゲをやる作戦をとった。
『“土鎌”』
骨トカゲに向かって地面から刃が飛び出した。避けきれずにバラバラになった骨トカゲはすぐにもと通りとなる。
「どっかに核があるから、なんとかしないとダメみたいだね」
『何回でも、バラバラにしてやらぁ』
俺達は骨トカゲを抑えることには一応成功していた。チラッとリョータの方を見ると、向こうも厳しそうだ。
こちらの魔術を避ける動作をする骨トカゲを観察して核の位置をわりだそうと試みてはいるがいまだに見つけられない。
『離れて………“雷樹”』
『「地震!?」』
モニカの魔本から雷が迸ると同時に城全体が揺れた。
宙に浮いてる城に地震があるわけないと冷静になる。地震の原因はわからないがこれはチャンスだ。
モニカの魔術でバラバラになった骨トカゲのパーツが広い範囲に散らばっていた。
「“水檻”」
大きめの骨トカゲの欠片を水球の中に閉じこめることに成功した。復活するには欠片が足りないのか、骨トカゲは動き出す様子はない。水球の中の欠片は元の場所に戻ろうとしているようだが、させないよ
「こっちは大丈夫そうだから、リョータの方に行って」
『『わかった』』
動かない骨トカゲを調べるくらいなら一人でも平気だから二人にはリョータの方に向かってもらった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
リューイ達がトカゲのようなモンスターを引っ張っていったおかげでスケルトンとタイマンが出来ていた。
ひとめで魔法の品とわかる装備に身を包んだスケルトンは、魔法の品に負けてない実力があるのが、対峙していてもわかる。
『………コイツ』
骨の体でどうやっているのか、音もなく摺り足のような歩法でいつの間にか距離が詰まっていた。そろそろ間合いに入りそうだ。
『チィッ』
スケルトンが間合いに入った、同時に素早くて突き出しがわかりづらい突きが3連続で襲ってきた。速さはヤツの方が上だ。
ひとつめを剣で受け、ふたつめをギリギリで反らし、みっつめはステップで回避して、そのままひとっ跳びで切り伏せるような斬撃を放ったが、余裕のバックステップで回避された。
体勢を立て直してスケルトンの方を見ると、中腰に溜めて納刀したスケルトンの放つ赤いエフェクト………ってスケルトンがアーツを使うのかよ。




