イベント四日目 4
次元城が解放されたのは良いのだが、移動手段も攻撃手段もなく手詰まり状態だった。
オルヴさんに次元城の事を知らせるのと、知っていることがあるかもとの期待をこめてアングラントへと向かった。
ラーナというテイムモンスターに乗せてもらったおかげで、アッというまについたけど酔った。今後も利用するなら、慣れるか振動を改善するかしないといけない。
『よく来たな、待ってたぞ』
1日半ぶりにアングラントに戻ってきた、すぐにアングラントタワーへと案内された。アングラントでも外の異変を感じたようで族長とオルヴさんが部屋ですでに待っていた。
「次元城って知ってる?」
『おそらくは………まだ空へと逃げ出す前にであったと思う、怪物達の拠点だろう』
「乗り込む方法とか、わからないかな?」
『近くのほこらから移動出来たはずだ、大地から魔力を吸い上げる時に繋がるって話だ。吸い上げる時には光るからわかるらしい』
移動手段が見つかったね、次元城が魔力を補給かなんかで奪う時に光るとの情報を掲示板に書き込む。
きっと次元城のカウンターが0になれば動き出すのだろう。それまでに準備を整えないと。
『東西南北、それぞれののダンジョン内に魔力収集に使うみたいな装置があった、ビンゴだろう』
ちょっと目を離した隙に検証組みによる情報が書き込まれた。
次元城解放前には何も無かった部屋にいきなり現れたようだ。
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蟻人や土妖精達も次元城攻略に協力してくれるようだ、街の防衛があるのでオルヴさんが俺達に同行してくれる、イベントキャラのオルヴさんが同行するのは頼もしいような怖いような。
オルヴさんがやられるような事には絶対に出来ない。っと気合いを入れ直した。
アイテム識別マスターをばらまく為に待ち合わせを喫茶店にした事を掲示板に書いておいた。ついでに軽く食事でも済ませておけるし。
モニカはうんうん唸ってたが、前回と同じお菓子にしたようでホクホク顔になっている。
最初は遠慮していたオルヴさんだったが強引に食事に付き合わせた………諦めたのか嫌がっていたのが嘘のように肉を食べている。喫茶店にステーキってあったんだね。何皿食べるんだろう?と呆気にとられながらながめるしか出来ない。
俺はハチミツたっぷり含んだトーストとサラダっていう無難なチョイスをした、朝ではないが朝食のようなメニューになってる。
食事をしていたら、待ち合わせ場所に相手がやってきたのでさっそくパーティーに入ってもらって、抜けてもらうを5回繰り返して無事に【アイテム識別マスター 】を取らせたと思う。
俺達について来てくれる蟻人に驚いていた。はじめて見たら驚くよねって再起動をうながす為に声をかけたんだけど、蟻人に驚いたのもあるけど、NPCが仲間になった事に対しての驚きでフリーズしたとの事だった。
そんなに驚く事かな?と疑問に感じつつ掲示板に書き込みしたら、驚かれた。蟻人の戦闘力に対しての質問がたくさんと、クエストの表示はあったのか?とかクスクス関連の情報を求める声が小数。残りは落とすんじゃねえぞとかのオルヴさんの心配する書き込みだった。
NPCなんてデータだろうという意見をさっぱり見ないのは、みんなが他のゲームと違って本物であると認識してるんだろう。新規参入組が少なからず意見をしてくると思ってたから意外だ。




