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異世界就職ブラック企業  作者: びざまん売り
7/7

冒険とは交渉の余地がある…わけない



「せーのっ!」


ナスが振りかぶった戦鎚がバリケードに叩きつけられる。メキィと音を立てて木材がゆがんだ。

「でーわっ!」

もう一発!

バギィと嫌な音とともにバリケードが吹き飛ばされる。

「もういっかいっ!!」


ドカン


今度は事務所のドアが吹き飛び、むぎゃっと声が事務所の中から聞こえる


いまので中の人死んでないよね?

よくあれを食らって即死しなかったなーと思いながら事務所の中に入っていった。

ほんと生きてた俺まじ偉い。



結論から言おう。

むぎゃった中の人は命に大事は無かった。

事務所内25人、衰弱しているけどほぼ無傷。

1人だけ大怪我をした人がいたが、エリーが即治療した。



ちなみに、1名重症なのは事務所のドアの直撃を受けた人がいた為である。

ほんとにこのナスは怒れる揚げ茄子である。

もう、ほんとに所長に異議申し立てしたい。


「いやぁ助かりました。危うく蜥蜴の干物になる所でした。何せ5日も閉じ込められていましたから」

救助を終え、一番無事そうなリザードマンに話しかけると鉱夫長だった。

どうでもいいけどノリ軽すぎませんかね?おかしくないですかね?


「何があったんですか?」


「わかりません、突然 迷子の鎧 が大量に現れて…慌てて事務所に立てこもっていたら外から閉じ込められたみたいです。」


「鉱夫長、外にいたインコは全滅したみたいです」


「バリケードについていたという血はインコのものでしたか……」


鉱夫長は非常に残念そうに息を吐くと、報告に来た若いリザードマンをありがとうと労った



「取り立てに来たんですが、払えそうですかね?」


くるくると戦鎚を回しながら聞くナスさん。おい、落とすなよ?あと怪我人労われよ。


「払いたいのはヤマヤマなんですが、迷子の鎧 が坑道内にまだいるかも知れません。金庫や保管庫はさらに奥の坑道をいかないとダメなんです。」

あのう…と続ける鉱夫長が次に何を言いたいのか察する。


え、これもしかして取りに行く流れ?マジで?

「もちろん、途中で見つけた原石や鉱石、宝石は取れれば個人的にお持ち帰りいただいて構いません。どうか護衛と無事の支払いサポートをお願いします。」

ぺこりと頭を下げる鉱夫長。

いやあのね?こっちにも都合が…ねぇナスさん?

一応先輩のナスさんにお伺いを立ててみる、多分やるんだろうけど。


宝石の一言に よーしやっちゃうよー!と目を輝かすナスさん

そうだよね、ドワーフだもんね。宝石大好きっこだもんね!想定通りだよチクショウ!



遠足前の子供みたいな揚げナスさんとは対象的に、俺の目は冗談キツイぜとっつぁん!と言わんばかりだった。


お父さん、お母さん

この先もナスさんに良いように使われそうです。

初仕事にて残業確定ですかそうですか。



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