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異世界就職ブラック企業  作者: びざまん売り
4/7

異能戦闘?出来ない…から!


「話し聞いてください!俺、戦闘なんて出来ないんですよ!」

みなさーんこんにちは!マヨです!

今日、僕はイカれる揚げナスさんに叩き殺されそうになってます!

やったねー!!



無理やり連れてこられた、取り立てお手伝い課 の修練場はいかにもな感じだった。

壁には刃を抜いた武器がかけられ、四方は魔法防御が引いてある。


あの魔法陣は対ショック防御魔法だ。

よく知らないけど…


なぜかイエローマウンテン大陸に伝わると言われているカタナと呼ばれる武器の横に、大事そうに壁掛けしてある。結婚情報誌が目を引くが、それはこの際どうでもいい。


何せ、目の前には戦鎚を構えたロリ貧乳バーサーカーが殴りかかるタイミングを計っている。

その殺気、ゴキを殺す主婦の如し。


「いいね!そのフェミニン加減!でも今は邪魔かなー!!!遠慮なーくアタックしてきてね!」


ブンブンと武器を振り回すナスさん。


ダメだ話し聞いてくれない!


と言うか聞いてくれない以前に、説明しても本気にしてくれなかったっぽい。

殺る気まんまんである。


「さっき言った通り、大丈夫だと思うけど、メンタルゲージが亡くなった方が負け、死ぬ前に心折れてね!」


修練場の壁にはお互いの戦闘意欲を表したゲージが浮かんでいた。

HPダメージとかではなく、相手が心折れるかどうかが、取り立てお手伝い課の戦闘の極意だと語るバーサーカーナス先輩。ってかそれ悪役のセリフ


「マジで死なないよーに、頑張ってねー!」


ってかマジで死ぬって言った!?

俺初出勤なんですけど、本当に死ぬの!?

脅しじゃないの!?


「ちょっと待っ」


「来ないならこっちから行くよー」


「ヒッ」


せーのって掛け声とともに一気に戦鎚を振りかぶる。


タタタッ


ドワーフ族は鈍間って誰が言ったのか知らないが絶対嘘だ。

戦鎚の重さを感じさせない速度で間合いを詰めてくるナスさんは、揚げナスの飛んだ油みたいだった。


うわー早いなーとかいってる場合じゃなかった、避けないと潰れたトマトになりかねない。


一閃

唐竹割りの軌道で振り下ろされた戦鎚を間一髪左に避ける。ドゴンと轟音が響き渡った。


あっぶな!!

ちょっ今ので心折れたよ!バッキバキだよ!


って戦意ゲージ殆ど減ってない!?

バグだろ絶対バグだろ!心折れたよ!ちゃんとポッキリ、ポッキーゲーム!


「まだまだー!!」


振り下ろされ、地面についたままの戦鎚が地面にもう一段衝撃を放った。

ナスさんが込めた力が、戦鎚を伝って地面に伝わり……

バン!

ガラスが割れるような音が響いたあと、地面にいた俺は 空中に跳ね上げられた。


んな馬鹿なっ!!!

なにが起こったのか理解しようとする一瞬、その瞬間に聞こえた 「もういっちょ!」って掛け声と横薙ぎに振られた戦鎚の一撃に、心ではなく身体中の骨をバッキバキに砕かれ、壁に叩きつけられた俺は意識ごと、戦闘の幕を閉じた。


「すまーっしゅ!ってマヨくーん!?嘘!?衛生兵ー!!!!」


お父さん、お母さん。

男の子は強くあれって行ってたけど、無理っぽいよ……勝てないよ

え、あれ俺死んだ?

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