立派な銀行マンに俺はなる…はず!
初めまして、びざまんです!
この度は異世界就職ブラック企業へお越しいただきありがとうございます。
何分初めての投稿ですので、温かくも厳しく見守って頂ければ嬉しいです。
では、異世界という現実へ!
「お祈りさせて頂きます」
世間一般の人たちはこの文面に覚えがあるだろう。
世は大就職氷河期。 リクルートスーツで企業の門を叩き、永久氷結魔法並に冷たい面接を受けてこき使われる暗黒時代。
俺こそ シャルル=マヨ=リーファンもその為に動く1人だった。
苦節5カ月、思い返せば大学の友達がダーツをしなくなり、さらには一生茶髪だと思っていた奴が黒髪へジョブチェンジしたのを見て慌ててダーツマンから就活マンへと金を掛け転職(勿論親の金)
幾度となくお祈りされ、いざ来たやっと来た最終面接。
「ミョルニル信用銀行」
地方シェアNo1の地方型銀行マンに俺はなると息巻いて面接会場に来たのだった。
ミョルニル信用銀行は、保険勧誘、ギルド運営、冒険者のバックアップを手厚くこなし、グリーンアース大陸1の地方銀行であり、合言葉は痺れる活躍、欲しい時に手厚くサポート、威力ならまけない雷戦鎚信用銀行
何より、正社員離職率15パーセントとホワイト企業なのだ。
福利厚生完備、欲しい時に欲しいサポートがスタッフに頂ける。さすがミョルニル
暗記する勢いで覚えた合言葉や社訓を頭の中で暗唱すると声がかかる
「シャルル=マヨ=リーファンさん、どうぞ」
はい!と高らかに返事をし、面接会場に入っていった。
面接は極めて順調だった。資格を取ったかいがあり、幾度となくした面接の応答シミュレーションも予想通り。
何より自分の特技が変わっているし話題性もある。
好感触のまま採用通知、そのまま就職行ける!
後は最後の質問に答えれれば……
「では最後の質問です。シャルルさん。」
キタキター!これは何くるのか全く予想が出来ないんだよね!
「シャルルさんは、お肉は食べられますか?」
「えっ……?」
「お肉は食べられますか?」
面接官のその一言で俺は頭が真っ白になってしまった。
オニクタベレマスカ…オニクタベレマスカ……
そう、俺は動物会話能力、通称バイリンガルの能力の所為で大のベジタリアンだった。
お母さん、お父さん
俺、お肉食べれなくて面接落ちそうです。
お楽しみ頂けましたでしょうか?
感想やコメント、ご指摘などあればお待ちしております。
よろしくお願い致します。