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謎の少女

「どうして そんなに 驚く? 私を 殺しに


来たんだろう?」


私はゆらりと 棺から立ち上がったのでした






俺達が 何十年も前から 幽霊屋敷と呼ばれて


誰も近付かない この屋敷に来たのは


ただの興味本位と話のノリだけ だった


まぁどうせ怖くなって 直ぐに逃げ出すだろう


そんな軽い気持ちで 来たのが間違いだった





何故かと言えば 今 俺達の目の前に


黒いマントを纏い 銀色の長い髪と蒼い瞳に


透き通る様な 真っ白な肌の少女が


ジッと 俺達を見据えていたからだった


俺はゴクリと唾を飲み込み 必死に口を開いた


「お 俺達は君を 殺しに来たんじゃない」


すると少女はフンッと 鼻であしらうと


俺を指差して


「嘘を吐くな!私・・・の・・」


そう言いかけた時 “ぐぅぅぅ〜っ”と


少女のお腹が 悲鳴を上げたのだ・・・





「き 君 お腹が空いてるのか?」


「な 何を 言うか〜〜」


胸を張って 毅然とした態度で言ったが


語尾は 聞こえなくなる程小さくなって


足元はふらつき 少女はうつ伏せに倒れ込んだ





「き 気を失ったのか?」


そう言ったのが ここに来ようと言い出した


張本人で俺達の中でリーダー格的な存在の


新序純平で何かと頼りになる奴である


「お おい 今の内に 帰ろうぜ」


震えながら俺達に同意を求めたのが 雑賀京太


俺達の中で一番怖がりで ここに来るのを


最後まで 嫌がってたのも この京太だ




「このまま放置もヤバイだろ?」


俺は甲斐翔太 三人の中で中立的な立場である


「で でもよ 犬や猫じゃないんだから


家に連れて帰るのは ムリじゃね?」


純平の言葉に京太も大きく頷きながら


「俺ん家はムリだよ でもさ 翔太ん家の


母ちゃんなら 大丈夫じゃね?」






「いや・・」言いかけて 俺は言葉に詰まった


確かに 純平や京太ん家に比べれば 可能性が


あるとすれば 家だろうな・・・そう思った


「そ そうだな 帰って正直に話してみるよ


まぁ 信じないだろうと思うけどさ」




そして俺は棺から現れた 正体の分からない


少女を背中に担ぐと 家路を急いだのでした


































































































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