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開いた棺

私はホッと胸を撫で下ろし 棺の中で


再び深い眠りに 就いた


私には 来ないと分っている 父上の迎えを


ただ 棺の中で待つ事しか出来なかったから





そして人間達が来なくなり 何十年?


それとも何百年だろうか?


気が遠くなる程の刻が 過ぎていった


そんなある日 この屋敷に人間達が


侵入して来たのを感じた私は 目が覚めた


だけど父上の結界を破り 棺に貼ってる


お札を剥がす事なんて 人間達には出来ない!


そう私は 高を括っていた だが それと


同時に 妙な胸騒ぎも 感じていた





でも大丈夫 何も心配する事なんてない!


そう何度も自分に言い聞かせた





そして 暫くすると その人間達は この部屋に


辿り着いた


その人間達が 何やら話をしているけど


声が小さくて 棺の中から 聞き取れない


一体何を話してるんだろう?


棺に耳を当てた時


ピシッと甲高い音が 部屋に響き渡った


私はその音を聞いて 直ぐに察した


結界が破られた事を・・・





父上の結界が 人間如きに 破られるなんて


あの妙な胸騒ぎはこれだったの?


このままじゃ お札も剥がされて私は殺される


そう思った瞬間ガクガクと 体中が震え出した





近付いてくる足音に 怯えながら 心で祈った


父上 助けて・・・と





そんな私の思いも虚しく お札は意図も簡単に


剥がされ ガタンッと音を立てて棺は開いた


私が 恐る恐る目を開けると 三人の少年が


悲鳴の様な声を上げて 飛び退いた





「どうして そんなに 驚く? 私を 殺しに


来たんだろう?」


私はゆらりと 棺から立ち上がったのでした































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