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眠り――
眠り
まぶたの裏の焼けつく安らぎ
私が掴んでいるのは、
ひとつになろうとする力
天使たちの、羽毛のような手が、
私のまぶたに夢を見せる。
夕暮れの空、ざわめく林、
そして、泣いている私自身を。
これだったのだと、幼い目は気が付く。
傾く光に心が震え、
太陽までの道のりを、
願うように考えていたわけに。
今、やってくる、あらゆる可能性に、
目の前の、ぐるぐると回る思考が追いつき、
眠りが、成熟する。
私は、体験する。
昇りだそうとする力を。
夢の塔に蔦が絡み、
鐘の音を遮る。
くぐもった、不安の音色は、
あの時の世界の色に似ている。
だが、羽音が夜のなかで、
静かに響きわたる。
時が進み、経験の飛翔が降りると、
私は、強く、握りしめている。
ひとつに繋がれた力を。




