その1【プロローグ】
《プロローグ》
目玉だけが動かせたのは・・・
あれからは何日か経ったのだろうか
同じ天井の明暗が移り変わり
時々・・・
自分の人生に深く関わった顔が複雑な表情で覗き込むだけ
音は・・・
こもった音が雑音のようになったのはいつからだろう
俺の人生が今・・・
・・・終わる
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{本作品は
R15公開設定にさせて頂いております
心と身体の幼い方の閲覧は
どうか御遠慮ください}
教師の家に生まれた
校長まで勤めた教師の一人息子の人生など
容易に想像できるだろう
【学業】
「勉強しろ」
両親からの言葉に違和感を感じる少年時代
自身から勉強した事などない
フリをしていた
しかし不思議なことにテストの点数は人並み以上だった
高校入試などトップの成績で入学を果たした
その頃から・・・
人と違う人生の違和感が確証に変わりつつある現象を自覚し始めた
いつも何故か輪の中心にいた幼少時代
その時その時で必ず本質の中心にいる少年時代
俺の選択が周囲に及ぼす影響の大きさを俺自身が当然な事だと認識していた
わかりやすく例えれば・・・
クラスの隣の席の女の子
福引きでハワイと熱海に行った
一夜漬けのテスト勉強のヤマや選択問題正解の的中率
そうか・・・
高校入試はマークシート方式だったなぁ
大学は何の苦労もなく推薦で入学して
早々に大学のトップ教授の研究室に入り浸り
何故かその教授に気に入られた
卒業論文は教授のサポート結果をまとめただけで
首席とまでは言わないが普通に
世のトップ企業からのスカウトが殺到した
【異性】
困ったことがない
身長172cm
中肉中背
自称では別に顔の作りがいい訳でもない
結構なヲタ資質の俺が
学校や学園の憧れの女を抱いていた
中学の卒業式を終えた春に
初めて同士の経験を終えた
高校時代
自校での真面目一辺倒の俺が
実は他校の教師と身体の関係にあったことは誰も知らない
その女教師は
俺に変態を教えた
普通ではないセックスのノウハウ
女の身体の構造
縛りやアナルテクニック
苦痛と快楽の関係
その知識と経験は
大学の4年間で禁欲に繋がった
つまり研究に没頭していた
前述したが
入学早々に出会った教授の研究が面白くてしかたがなかったのである
そして・・・
企業にも必ず
容姿端麗なマドンナがいる
20代
大失恋をした
自らの意思で結婚を決意した女と
自分の意思ではない周りの意思で別れた・・・
別れさせられた
女に対する優しさという概念が
心から消えたと共に
女に対して求める性癖に目覚めた
30代
令嬢はＭ女だった
表向きの顔からは想像出来ない性癖の持ち主
暴力的に犯される為だけに俺に
金と権力と身体で仕えた
女の身体の構造を
女を壊すことによって知識と経験によって得ることが出来た
同時に
大手銀行の窓口の女と結婚した
紛れもない美人である自覚のない妻は
俺にひたすらに尽くしてくれた
令嬢との関係は彼女の結婚以降も続いたのだが
理想的な家庭
優位な社会的地位を維持しながらも
様々なタイプの女性と出会い
様々な行為をした
自慢ではないが
そのトップ企業で何もしていない俺が世に送り出した物は
今
結果として世界中の人間の生活を支えているコレやソレ・・・アレもそうだ
実績が人を作り
作られた者が企業を作った
俺はその作られた者の1人だ
資本があったのである
億単位が2回当選した
その事実と資本を知る人間は俺以外にはいない
そのせいだろうか
性欲や物欲の無い妻は着のみ着のままの日常を謳歌した
息子は2人
「勉強しろ」などと1度も言ったことは無い
勝手に遊び
勝手に勉強し
法を犯すことなく
勝手に日本からいなくなった
美しい妻
淫乱な妾達
いい車に乗り
いい家に住み
そして
妻と2人
国内外を満喫する余生
昼と夜を自分の意のままに生きた八十と余年の幕が今
・・・・・閉じる
