12 徐々に分かって来たゾンビの正体。
俺は2名に小声で「彼は警察官なのか?」と聞くが・・2名とも首を横に振る。
IZONモールのリーダーらしき男は<ニヤ ニヤ>と笑い、横に立つ女性も<ニヤ ニヤ>と笑う。
後ろに居る数名の男女は不安気な顔をしていたのだが、今回は戸隠地区の話はせずに戻ろうと決めたのだった。
・・そして帰りに斜内病院に立ち寄ったところ・・
「ありがとう・・私は長曾我部と言います。整形外科の医師です」
「ごちそうさまでした。私は得川と言います内科医師です」
【制服】の姿を見て安心した2名の男女が、自分からバリケードを排除して出て来てくれたのだった。
帰りは山上君の電気自動車があるので、5名を乗せて急な山道が続く酷道を登った。
そして戸隠地区の【検問】の見張りに対し・・「今戻りました。アマチュア無線の場所は見つかりませんでした」と告げると、検問所の男性は「ああ・・あれは亜蔵布の中継基地から発信していたそうだよ」と言う回答をするのだが・・
<ブワア~>と俺の中に一気に望郷の気持ちが広がったのだった。
+++それからどうした+++
「井上さん!本当に行くのか?」戸隠地区に医師と【医療品】を置いて、更に【パチンコ玉】やら【銃砲・弾薬】【ボウガン】【エロ本】【DVD】等の略奪<ゴホン>回収物を託した。
俺に【万が一】の事があれば、食糧やら武器などが消えてしまうだろと思い、温川ダンジョンで誕生した【空間術師】に【鮮魚】や【野菜】を託し、残りは全員に分配した。
元々が猟師村だったため、銃器類や弾丸は豊富だった事もあり、かえってボウガンやコンパウンドボウなどの音を出さない武器の方がありがたがられた位であった。
「「私達も御供します」」と言う二人に対し有難く申し出を受けた俺!
「自動車では無理だから【かんじき】履いて行きなさいよ」と言う申し出を受けて、3人は一路【山岡市】に向けて出発したのだった。
<ゴッソ ゴッソ>と、雪を踏みしめて進む3人。最初は「山の頂上を歩いて行こうか?」と思ったのだが・・
<ビュウ~ビュウオオオ>と言う寒風に堪えかねて、酷道222号を穏便に歩いて行く事にしたのだった。
【太陽山】沿いに高速道路を通り【寒川市】【天神市】【山岡市】に抜けるのが近道だと思う>
最初に【温川】の山道から~鶴亀市の【山道】に入ると、またもやゾンビがウロウロ歩いていたが【無視】した。
俺は2名に対し「今更だが・・噛まれたがゾンビに成らなかったのに、村に残らなくて良かったのか?」と質問すると・・
村上さんは「今は普通の人間が『チョット色が白い』だけでも、今後どうなるかはわかりませんから・・」と答え、山上君は「私は少し変化が起きているのですが・・嫌いにならないでくれますか?」と、聞くのだった。
俺は「今日は【岸引温泉】に宿泊しようと思うのだが、その時に見せてもらっても良いかな?」と言うと・・
「まあ・・それは・・本当に嫌いにならないで下さいね!悲しくなりますよ。ウウウ」と、不安気な20代であった。
<ポチャン> 当県の温泉の多くが【塩水泉】である。ゾンビが温泉が嫌いなのか?熱い風呂が苦手なのか・・
「いい湯ですね!」「本当に」「疲れが取れるなハハハ」と、3人仲良く混浴中なのには理由がある。
「村上さんも山上君も・・なんか【透明】になっていないか?」と言う俺。
最初は当然ながら村上さんは女湯に入ると思っていたのだが・・<ガラガラ>と男湯に入って来た彼女は【甲殻類】っぽい体形になっていたのだ。
山上君もその姿を見て服を脱ぐと、同じ様に【甲殻類】っぽい感じになっていたのだ。
俺は冷静に「生殖器が無いんだね。これでは村に残って居たら・・」と言う俺。
村上さんは「ええ。倉庫に居る間も【便通】も【尿意】も無かったのですが、体の【脇】から排泄出来る感じがしたので、窓から外に捨てていたのです」と、告げた。
山上君も「私もですよ。それに最近は腕から【液体】が出る様になって・・その液体を飲んだ虫が死んでしまったので、自分でも怖いのです」と告白した結果・・
<ポチャン> 「僕だけ仲間ハズレですか?」と言う山上君に・・「村上さんは良いとして、俺は特殊能力を持たない一般人なんだからな!毒の効力が何なのか判明するまで、君は二番風呂決定!」と告げる俺!だった。
酷道222は【豪雪】で有名な場所である。積雪が高さ【7メートル】にも達するのだ。
丁度【夕日村】のところに【スノーモービル】を発見したので、一気に酷道222を登り下りする3名の冒険者達。
1日かかりで【東川町温泉】【寒川温泉】【河東温泉】をハシゴしながら~【山岡市】にようやく到達し【亜蔵布温泉】に行くまでに10日も掛かってしまうのだった。
そして・・「誰だ!何しに来た!」実家が雪に埋もれていたので、真っ直ぐ温泉に登った3人を待っていたのは【検問所】だった。




