悪魔
生きていたよかった…俺はもう悔いはない
剣斗の体から力が抜けた…
そして剣斗はその壮絶な生涯を終えた…
それはわかってはいたもう助からないことくらい俺が気絶なんかしなけりゃ負けていなかったら助かっていたかもしれないのに…死なせないって言ったのに約束守れなくてごめん
でも今はもう少し待ってくれ
「黒屋…お前はなぜ人を殺す?」
黒屋が人を殺す理由それを俺は知りたかった
なぜなら黒屋の目にはいつも感情が出ないいや感情が無いように見えたから
ただ殺すのが当たり前って顔をしていた
「人を殺すなど当然のことだろう。そもそもおかしいのは貴様の方だ、なぜ人を殺さない?邪魔な人間、嫌いな人間、許せない人間…そんな人間がいる中でなぜ刃を振るわない?殺せば生きて負ければ死ぬ当たり前だ!俺は戦いという運命の中にいる今も昔もだ」
思えば俺の人生は常に戦いと隣り合わせだった強いか弱いかそれが俺にとっての価値観だこれは両親の教えだった「生きるために殺しなさい」この教えが俺の原点だった
俺は殺し屋として育てられた2歳で能力を刻み付けられた俺は訓練を経て5歳の時には殺戮を始めていた
初めから生きる理由だったし別に嫌いじゃなかったなぜならそれが当たり前だったからそして10歳で組織に入り学びさらに強くなった
そして15の時たまたま殺しに入った家に心亡という男がいたそいつは金持ちの政治家の息子でその資産を使い人を拐い能力で人を化け物に変える実験をしていた
その能力を見た俺は中に居るもの全員殺すという指示は出ていたが独断で心亡以外の全員を殺して心亡をスカウトした俺は優秀だったからか特別待遇で許され心亡が加入した
奴の実験を利用して俺が更に高みに行くために奴を利用することにした
そうしてしばらく経つと心亡による実験を始めたそれは人の人格を壊し新しい人間として組織の為に兵を増やすという実に合理的なものだったそして俺の目的はその実験体となった人間が強くなり成熟したらその中の優秀な兵と戦い自身を高めるというものだった
期待していたその為に数十年待っただが…その期待に応えられる人間はいなかった
俺は強すぎた…故に誰一人相手の務まる者はいなかった希望は潰えたそして思った
俺は俺より強い奴が見たいだからこそ…更に強い敵と会うため戦争…それも世界戦争を起こせば俺より強い敵に会えるかもしれないとそう思って俺は自身の野望のためにゼンを殺した
「黒屋、お前も俺もただの人殺しだだが俺とお前は違うらしいこの世界はお前みたいな悪魔は存在してはいけない。だから俺がお前を殺してやるお前は悪魔だ生きていてはいけないんだ…」
俺は怒りと悲しみの感情に支配される
この戦場に2人最強と不死
たとえどれだけ強くても勝者は一人
第27話完