第2話 パンデミック開始
前回のあらすじ
警察でも対処できない事件や犯罪を秘密裏に排除する日本が誇る切り札である組織 REVOLVERのすべての支部が同時に襲撃を受ける。
偶然任務に出ていた市瀬、神風、浅倉の3人はREVOLVERの本部ならば他の支部と違い襲撃は難しいのではと考察する。
そこで3人はREVOLVER本部にこの襲撃を伝えるため、本部がある京都へ向かう事となる。
「京都だろ?電車使った方がいいよな。」市瀬は神風に聞いてみた。
「そうだな。ただ、ここまで用意周到に襲撃かけてくる奴だ。俺たち以外の人間は全員敵だと思った方がいい。
電車内でも油断できないぞ。」
「あぁ。市瀬と違い油断しねぇよ。」浅倉は当たり前のことの様に言う。
「浅倉....殴るぞ。」市瀬は冷静ながら言う。
「やってみろよ。」
「おう!やってやるよ!!かかってこいやゴラ!!」
「テメェらこの状況で何考えてんだ。」神風は力強く2人に言い聞かせる。
「.....この事態があらかた片付いたらボコボコにしてやるからな浅倉。」
「フッ、いってろいってろ.....」
「.....そろそろ駅だな。」神風がその様に言う。その時、全員に不信感を抱き始める"街に人がいない"。
「.....」市瀬や浅倉もそれに不信感を抱く。
「なぁ。やっぱり気のせいじゃねぇよな。」市瀬が2人に聞く。
「.....あぁ。人がいねぇな。」
3人は駅に着くが、駅にも人はおらず電気も止まっている
「.....駅員までいないのかよ。マジでどうなってんだ。」市瀬は辺りを見渡しても人はいなかった。
「これも襲撃してきた奴らの仕業か。」
「REVOLVERだけじゃないのか?」
「駅員だけじゃない、電気も止まっている.....あきらかに普通じゃないな。電車自体も、来ない可能性が高い。」神風は2人に状況を伝える。
「一旦外出るか。電車が使えないなら、最悪そこらの車奪って行く。」
3人は駅を出た。3人は驚愕した外には路地にいた怪物が10体以上の群れを成してそこにいた。
「あれ....路地にいた怪物!?」
「.....元々人間なんだよな。」
「こっちに完全に敵意持ってるな。殺すか.....」浅倉は冷酷に言い放つ。
「おい浅倉!!相手は人間だぞ!?」
「元々な。もう人間じゃねぇ!!ただ、死体を動かされてるだけだ!こんなのに構う必要はない。」浅倉は怪物を殺す気でいる。
「.....しゃーねぇか。」市瀬も覚悟を決める。
3人は怪物に向かう。怪物は噛みつきや打撃で攻撃してくるが、3人にとってその攻撃は単純かつ遅く脅威とは言えないレベルの攻撃であった。
3人な攻撃は怪物に命中し、ダメージを与える物の怪物もしぶとく起き上がり攻撃を仕掛ける。
「コイツら....数いると面倒臭いな。」
「体自体の耐久は脆い.....攻撃はきいてるぞ。」
「いけるぞ!!」
3人は怪物を打撃とハンドガンで追い込み、倒した。
「はぁ....はぁ......」
「なんなんだよコイツら.....」
「複数個体いんのか。この人間もどきが暴れ回ってる事とREVOLVERが襲撃されたのは無関係ではなさそうだな。」
3人は外を見渡すとそこら中に怪物となった人間が歩き回っている事に気づく。
「怪物.....」
「ゾンビかよ.....人を襲って仲間を増やしてるのか?」浅倉は驚きながらも冷静でいようとしている様に見える。
「町中が.....いや、襲撃の事も考えて日本規模で広がってる可能性がある。」
神風は辺りを見渡し、乗り捨てられた車を発見する。
「あれ使うぞ。」3人は空きっぱなしの車に乗り込み、エンジンをかける。
「動きそうだな。」神風は車を走らせ、京都へ向かう。
[京都への道中]:
「車に乗れば、ひとまずは安全か。」
浅倉は外を見渡し、言う。
「.....あの怪物みたいなのマジで沢山いるな。町中の人間が怪物になってるのか。」
「おかしくないか?」神風が2人に疑問を呟く
「あぁ。怪物がいるわけないだろ。」
「いや、そこじゃない。怪物がゾンビみたいに人に噛み付いて増えるならいくらなんでも、速度が異常すぎる。」
「確かに....警察だって動けたはず、今も逃げている人間が見えても良いくらいなのにな。誰1人としていないな。」
「あの怪物の増える方法は噛みつく事以外にもあるのかもな。俺らは奴らの増殖を見た訳ではないから、噛みついて増えるのかはわからんが。」
「....ってか俺らの敵は結局なんなんだ?」
「REVOLVERを襲撃した組織。そして怪物か?」
「REVOLVERを襲撃した奴らは怪物じゃねぇのか?そう言う話だと思ってたが。」
「裏にいんだろうな、怪物を操ってる親玉が。襲撃してきた奴らの目的はREVOLVERを行動不能にまで追い込み、怪物達で世界を人類を根絶やし....って所か?」
「邪魔なREVOLVERを足止めして、怪物で市民を襲って、内部で混乱している本部を叩くと.....確かに、筋は通るな。」
「人類を終わらせるのが襲撃してきた奴らの目的なのか?決めつけるのは早い気がする.....」
「怪物を暴れさせてるなら、まず日本は機能を停止させる気だ。REVOLVERの本部を叩いて勝つ気でいる以上、目的は"世界の支配か人類の根絶"この二択だな。」神風はその考察を語り、その場の全員は恐怖した。
「まぁもっとも相手が人間である場合、人類の根絶なんて相当な異常者じゃなきゃメリットなんて1ミリ程度もないが。」
「....異常者ねぇ。」浅倉はため息ながら言う。
「相手は和解できる様な奴じゃなさそうだな。」
「そうだな。」
「.....おっ、そろそろ埼玉県に到着するぞ。」
3人は埼玉県に到着する。町には東京と同じく人間はおらず、怪物が人間を求め彷徨っている。
「東京と同じく酷いな。建物とか車の中にも怪物がいる....」市瀬は悲しそうに呟く。
「.....何度見ても気分が悪い。」浅倉はこの光景に嫌悪感を示す。
「ここは無視して長崎県に向かうぞ。」
話していると車の正面に大量の怪物が集まる
「....邪魔だな。」神風はアクセルを勢いよく踏む。
車は怪物に突っ込み数十体の怪物を吹き飛ばす。
「うわぁーー!!」市瀬はその光景に驚く
「....い、いくらコイツらが怪物になったとは言えアクセル全開で轢き殺すって躊躇ないな。」
「構う必要ないって言ったのはお前だろ....」神風は冷酷に言う
「怖すぎる....世界最大のアトラクションだったな。」
「市瀬ビビり過ぎだぞ。これから怪物と戦う時に良心とか躊躇は捨てろ。動くサンドバッグだとでも思え、そんな事やってたら命がいくつあっても足りないぞ。」神風は市瀬に言うが、市瀬はあまり納得していない。
「.....はいよ。」
その後、3人はガソリンスタンドやコンビニなとで必要な物を集め、神風は運転をし市瀬と浅倉はケータイを使い今のニュースなどを見ていた。だが、そのニュースの多くは生放送などで怪物が乱入してしまう物が殆どであった。
「なぁ浅倉。そっちに生存者の情報あったか?」
「う〜ん.....イマイチだな。YouTube上に上がってる動画とかあるが、正確な場所がわからんし、助けにはいけないな。」
「一つ一つの家見て行くわけにもいかないもんな。」
「この中に自称北海道暮らしの奴が動画あげてたから、北海道にまで広がってるな。」
「マジかよ。世界には?」
「いや、外国には広がってなさそうだな。この事件の事は伝わってるらしいが。」
そうこう話している間に3人は長野県に到着した。
「おっ、もう長野か。」
「今が....15:32分。どっか寝る場所ないか?」
「近くにホテルがあった筈だ。そこに泊まるか....」
「.....ここにもマジで人がいないな。.....ってか怪物もいなくね?」市瀬は疑問を呟く。
「本当だな。血溜まり見たいのはチラホラ見えるけど....」浅倉は車のサイドミラーに映った"者"に気づく。
「おい颯太!!車のスピード上げろ!!後ろに....!!!」浅倉が言いかけた瞬間に車は異常な力で横方向に吹っ飛ばされ、横にあった建物に激突する。3人と車は瓦礫によって埋もれる。
「.....ヴッ、イッテ....」市瀬は瓦礫をどけ、外を見る。そこには2m以上の大きさの恐ろしい威圧感を放つ怪物が立っていた。
「おいおい。嘘だろ....あの怪物の上位種かよ。負けイベントにも程があるだろ。」浅倉もこの怪物からの恐ろしい威圧感に身体が震える。
上位種の怪物は3人に襲いかかる。