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第3話

大きなシールドを持ってきた20名以上の警備隊隊員が集まり、建物周辺が騒然としだす。


出入口の警備を任せて少し後ろに下がらせてから、裏口の頑丈そうで値段が高そうなドアを前蹴りして吹き飛ばす。

騒然とする周囲にビビって裏口の後ろで右往左往してるヤツを巻き込んでぶっ飛ばす。

落ちているドアをアイテムボックスに回収して、その下で気絶してるヤツは裏口から放り投げて警備隊に引き渡す。


建物に侵入してきた俺を仕留めようと前に出てきたが、俺の耳を見て固まりながら叫ぶ。


「何で! 龍の森には調停者(ハイエルフ)はいないのに!」

「5年ほど前から住み出したハイエルフの『ホープラー』です。以後お見知りおきを。」


右手でヨ! って感じに手を上げて挨拶してからの左手での腹パン。

ボクシングのショートボディーアッパーがみぞおちにキレイに入った腹パンは瞬時に意識を停止させた。

崩れ落ちるヤツの襟首を掴んで裏口から放り投げる。


賊の逮捕は警備隊の隊員達に任せよう。

俺はニャルさえ確保できれば良いしね。

長老達の依頼もニャルの確保以外は自由にしてもらって良いと聞いてるし。


ズカズカと建物に侵入してきた俺を見て固まるヤツらを片っ端から腹パンで意識を奪い裏や表の出入口に放り投げていく。


隠れてるヤツらも全員。

2階に上がり今度は窓から放り投げて、空中で地面から延びた蔦がキャッチ。

そのまま警備隊隊員達の前に転がされて渡されてから蔦がきえる。


最後に残した大部屋に入るとパチもんの騎士団のフルプレートアーマーを装備した5人の男達が並んでる。


後ろにあるボックスにニャルが入ってるね。


「何だ貴様…」

と叫んだが、最後まで叫ぶ事すらできずに固まるフルプレートアーマーの真ん中に立っている男。


「嘘……ハイエルフ…」


などと呟き固まる周りのヤツら。

ニャルを魔法で探るがケガもしてないようだし……


「大人しく引き渡すなら警備隊に突き出して、今なら未遂で終わらせるよ。後は人族のルールの裁判に任せるし。逆らうなら龍の森の裁判に突き出すけどね。」

「……」

「僕はどっちでも良いけど今すぐ決めてね。」

「すみませんでした」


武器や盾を横に放り投げて両手を床について土下座する5人。


俺の後ろから突入してきた警備隊隊員達によって、全員の身柄が拘束される。


俺はボックスを開けて中で眠りこけるニャルを抱き上げてケガしてない事を再度確認する。

ただ魔法で眠ってるだけのニャルを覚醒させてからロックライガーの巣に転送魔法で送ってロックライガーからの依頼は完了。


警備隊隊員達に引き摺られるように連れられていく男達を横目に、大部屋の椅子に座って古龍の長老達に提出する調査報告書を書いていく。

建物にいた全員を警備隊に逮捕させて終了させたと書いて報告書を締めくくり、会議室で待っている古龍の長老達に転送魔法で送って事件終了だな。


森の裁判にならずに済んで良かったよ。


森の裁判の様子を以前聞いたら、面倒くさくてヤバい。

人族の王まで呼び出されて色々と説教されるらしいし。

拐われたニャルがケガぐらいとか犯人達が逆らった場合の裁判だけど。


ニャルが殺されていたらもはや説教じゃ済まないけど。


徹底的に調べて何人かの首がリアルに飛んだぐらいで済めば良い方で、自爆テロコースの場合……下手すりゃ両方の国が仲良く壊滅させられる。

森に手を出した時の見せしめに。


良かった良かった。

建物を正面玄関から出ると、ザクビーザー隊長が最後の挨拶に来た。


「慈悲をありがとうございます。」

「いえいえ、何もなくてこっちも助かりました。ところで…話は変わりますがジャリストンの冒険者ギルドはどこにありますか?」

「隊員に案内させますか?」

「場所さえわかれば良いので案内は要らないですよ。」

「わかりました。」


丁寧に教えてもらった。


そういえば龍王にもらった地図データで冒険者ギルドの場所はわかるなと気付いたのは冒険者ギルドのドアを開けた時だった。


久しぶりの人との会話。

しかも冒険者ギルド!

って少しテンションが上がってたな。


冒険者ギルドの中は広い。

キョロキョロと周囲を見回す田舎者丸出しの子供っぽい優男にニヤリと近づこうとして、俺の長い耳を見て回れ右で冒険者ギルドから出ていくヤツらが何人かいた。

しかも物凄い早歩きだし凄い形相で急いでるからバレバレ。


クスッとしてしまう。


ギルドの受付に座るオッサンにステータスカードを見せて話しかける。


「やぁ、僕はホープラー。売りたいものがあるんだけど。」

「ご案内します。」


横から話しかけてきた女性が少し離れた場所の買い取り席へと案内してくれた。

買い取り席につくと窓口に座るお婆さんに話しかける。


「ハイポーションでも良いかな?」

「喜んで買い取らさせていただきます……加工前の薬草とかでも買い取りますよ?」

「加工? あぁ……龍の森の王の称号をもつハイエルフは薬草から加工してポーションは作る必要はないんだ。薬草に『お願い』して魔力を通すとポーションが(しずく)となって流れ出てくるから。後は瓶に詰めるだけ。」

「……え?」


初耳みたいだな。

俺も暇潰しにポーションでも作ろうかと薬草を見てたら、薬草が話しかけてきて教えてくれたからわかった事実。

今までの輪廻転生で得た知識にはなくてまったくの初耳だった。


俺の膨大な魔力から考えればポーション取り放題。

しかも龍の森に生えてる薬草は上級の薬草しかないので、ハイポーションぐらいなら薬草に一切負担をかけることなく取り放題ってのも薬草に直接聞いてマジでビックリしたし。


草木と会話出来るのがハイエルフの特性だが……マジで知らんかったからな。


しかし龍の森の王だから…龍の森の薬草のみ出来ることであって、他の場所の薬草では従来ながらに製造しないとダメらしい。


固まっていたお婆さんも無事? に復帰して買い取りを20本ほどお願いした。


買い取り価格は40万ぐらい。

このジャスビレンドの共通通貨は『(バイ)

つまり買い取り価格は40万B。

国ごとに色々な通貨もあるが、世界に共通して使えるのはBのみ。


百Bは鉄貨。

千Bは銅貨。

万Bは銀貨。

百万Bは金貨。

1億Bは白銀(プラチナ)貨。

100億Bが(コウ)貨。


となってる。

世界共通通貨の発行元は魔王国。

昔は人族と血を血で洗う戦いを繰り返していたが、千年ほど前に魔王が世界征服を果たして共通通貨を定めたからだ。


世界中に通貨を発行してもなお余りある鉱物資源を有する国は魔王国のみ。


鉄・銅・銀・金・白銀・紅と言われる日緋色金(ヒヒイロカネ)を甲羅から産出する巨大な亀を飼育できるのが魔王国しかない。

他の国では全世界の硬貨の金属を安定して製造できない。


魔王国はその後……世界征服で力を使い果たし強制的な眠りについた魔王。

身内での権力争いを続けた幹部連中を尻目に、各地で独立を許してしまい大幅に衰退。

魔王が目覚めた現代まで通貨発行権を保持し続けたので国がなくなるまで崩壊する事もなく、魔王も世界征服は一度は果たして満足したので、そのまま安定期に突入。


魔王は目覚めたはずなのに、魔王国はどこにも攻め込まない……まだ魔王は目覚めきってないと判断して突撃した勇者の大部隊が魔王に壊滅させられた事で、世界により安定した平和が訪れる。

勇者を支援した教会グループのいくつかが破産して分裂したのも、近年の世界平和に寄与してるという学者もいるようだ。


ドラゴンの言うとおり、よくもまぁ飽きること無く争い続けてんな。

平和と言っても『休憩中』って感じの平和だし。

国によって通貨が違うという事から逃れられて良かった。


それはさておき、40枚の銀貨を受け取り買い物に出かける。


俺が買いたいのは屋台の売り物。

ジャリストンに入ってからずーっと良い匂いが漂ってた。

微かに残るニャルの香りを探して、思いっきり屋台の食べ物の匂いを嗅いでる。


我慢出来んかったわ。

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― 新着の感想 ―
[一言]  平和は戦争の準備期間である、とは聞きますね。人類史において本当に戦いや争いが無かった時代なんてロクにありはしないのだと。今ならウクライナ紛争前にも細々とした紛争はあったでしょうし。  生ま…
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