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恋するバレンタイン・キック  作者: 三ツ星真言
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13/50

昼休みの騒ぎ

 その日の昼休みは、散々だった。

 みんな、早弁したかと思えるほど、弁当を早く食べて、

2年教室に集まって来た。仲が良いと言うか、野次馬根性

丸出しで、中学生全校生徒10人が集まることとなった。

 朝の読書タイムの本が怪しいと2年生女子が言うもんだから、

他の奴らにもいじられた。困るんだよね。

 極めつけは、3年生の羅王らおう君がイオンモールで

僕がめっちゃ綺麗な女の子と一緒に歩いているのを見たと

言い出すから、みんな、「え~!」となった。

 当然、みんなから集中攻撃を受けた。

「ねえ、彼女。」

「違う。」

「付き合ってるの。」

「付き合ってない。」

「めっちゃ綺麗って本当。」

「それは、本当かな。」

「ヒュウ、ヒュウ。」「キャア~。」「よく言うぜ。」

「駆磨のくせに、生意気だ。」

「酷いな。」

山奥の中学校、刺激が少ない生活なので、みんな眼の色を

変えている。職員室でも、話題になっているとか。

 正直、芸能人の苦労がわかった気がした。

 自分で武勇伝を語るなんてできない内気な僕は、たまたま

遠い親戚の女の子と出くわして、未来書房まで一緒に歩いた

だけだと、説明したが、みんな納得していないというか、

刺激に飢えているような気がした。

 逆の立場なら、僕もきっとそうなるから、文句言えないかな。


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