転生二日目
こちら『異世界教育に物申す~正しい魔法の覚え方~』に登場するある生徒の日記というか、独白的なサイドストーリーとなります。
本編『異世界教育に物申す~正しい魔法の覚え方~』
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転生二日目
起きた時のわたしの顔はひどいものだった。目ははれ上がって頬はむくみ、髪の毛も涙がついてぼさぼさになっていた。
一晩泣いて少しだけすっきりした。
しばらく顔をマッサージして、髪をとかしてから、リビングへと降りていくとおじさんと奥さんが食卓に座って待っていてくれた。
そこでようやく助けてくれたお礼と、叩いてしまったことに対する謝罪をしていないことに気付いて、慌てて頭を下げることになった。おじさんはあまり気にしていないみたいで笑って許してくれたからよかったのだけど。
それからはこの世界についていろいろなことを話してもらった。魔法があって、冒険者がいて、これが中世風の異世界というやつなのかとも思った。
そして、好きなだけここにいて言ってくれたのは、この世界ではどこにも行くところがない私にとって本当にありがたかった。この日記帳をもらったのもその時だ。明日からは奥さんがこの世界について教えてくれることになった。
私は本当に恵まれている。先生はもう死んでしまったし、私も一度は死んでしまったみたいだけど、助けてくれた人に報いるためにも頑張ってみようと思う。
そうじゃないといつかまた、幸せになってから死んで先生にあったとき、バカネコとか呼ばれそうだし。
ただ、色々と話しているうちに先生の話になって、また泣きじゃくって迷惑をかけてしまったのは許してほしい。
というか奥さんとおじさんは恥ずかしいから忘れてください。