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アイシトウヨ

作者: しょこれぃと

「香織、川行かねぇ?」


「え、またぁ?」


 私はついつい嬉しい気持ちを抑えながらも悪態を吐いてみることにした。だって、別れようって言われたんだもん。


「香織? なんか目、赤いぞ。寝てねーのか?」


「べっつにー」


「人が心配してるってのになんだよ。虫の居所が悪いのか?」


 この男はニブチンだ。心で『数馬のバカヤロー』と呪いながら顔はにっこりと笑い、こう言い放つ。


「……!」


「ん、熱はねーな。ん、充血してる目は気になるけど、まぁそれはゲームしてたんだろうからおいておいて……寝れないのか?」


『……うん。数馬どうして私のコト振ったの?』


 本当は言いたくなんて無い。こんなこと。終わったことなんだから。蒸し返してもどうしようもない。でも私のココロは納まらない。いきなり『別れよう』だけいわれて終わった恋愛なのだから。


(ねぇ数馬、私壊れそうだよ。嫌いになんてなれないし、まだ本当にすきなのに……)


 私は言葉を失うけれども、数馬はあっけらかんとした物言いで、私が好きでやまないその笑顔で言いのけた。


「俺達一回付き合った仲だろ? 言えないコトなのか? 悩んでも仕方ないって思ったら俺に相談しろよ。ほらコレ聞いて寝てみろよ。」


 いつの間にか私の手には一つの℃Dが手渡され、『なんだろう』と不思議に思って開けてみると、そこには油性マジックで『川』とだけ書かれただけの代物で、水の流れる音でも入ってるんだろうと私は推測した。


「川好きねぇ、ホント、あんた。呆れてものも言えないわ」


「言ってるじゃんか!」


「はぁ……あんたの馬鹿さ加減にはなんて言ったらいいかわからない! 私、水城に用事あるからいくわ」


 彼は少し寂しそうな顔をしたのだけれど、すぐ笑顔に戻り私を送り出した。


「数馬! 浮気?」


「そうじゃねーよ。ただ単にCD貸しただけ」


 はぁ~もう彼女作ってんの!?


ふざけないでよ。私はプッツンと心の中で何かがキレる音がした。そして、


「この馬鹿野郎」


 そう言って数馬の頬に一発ビンタをした。涙よ止まれ。お願い。悲しい。お前のこと好きって言ってくれたのに。馬鹿!




水城みなしろ、おまたせ。待った?」


「……」


「なぁに? 黙り込んで調子でも悪いの?」


「べっつにー」


 あれ? これさっきのやりとりでもしたような……?


もしかして妬いてる?


水城は私が数馬と別れてからすぐ告白してきた。私の心は荒んでいたし、誰かを必要ともしていた。だから、思わず頷いてしまった。


数馬は自然を好むタイプで小説なんて読みやしない。貸しても『ここなんて読むん?』なんて聞いてくる始末。ぶっちゃけ私とは趣味があわないのだけど。


でも、私は笑顔が好きで一緒にいたかった。心が膿んだように嫌な気持ちになってしまったあの時。そう、数馬が他の女子と仲良く話してた時。私は今の水城と同じように嫉妬の炎に燃え、この炎獄の炎を飛ばしてやりたかった。


「また、数馬?」


「え、んーん。瑞穂ちゃんにケーキのバイキング誘われてさ!」


 できるだけ明るく言ったつもりだった。それが後を総じて水城は嘆いた。


「ケーキねぇ。あんなん食べても筋肉はつかねーっつーの。つくのは贅肉だけだぜ?」


 にやりと笑いを浮かべ私に『そんな話しよりも俺達の未来のこと話そうぜ』なんて呟く。


もう高校三年生。卒業するんだよね。


数馬とは離れ離れになっちゃう。その前に……。んーん。何もしなくていいよ。だって、数馬はもう……。


「そんなにケーキ食べたいなら奢ってやるぜ? 今日喫茶店よって帰ろうぜ。なんならホテルよ――い、


「いてーだろ!」


 水城なりの気の使い方なのかななんて、くすりと笑ってチョップをかましてやった。まだそんな関係になんて早い。早すぎる!


「そろそろ俺達もそういう関係になってもいいだろ? 俺お前のコト愛してるぜ?」


 私が愛しているのは水城じゃない。やっぱり数馬だ。だめだ、こんな恋愛できない。


「ごめん水城、私あんたのこと友達として好き。愛はない。だから付き合えない!」


 そういうと私は水城の目も見ずに走って家に帰ってしまった。


その間何回も何回もスマホが鳴リ響いていた。申し訳ないけれど、でも無理だった。なんて答えたら良いかわからないもの。


お風呂に入って、ご飯を少し食べて、母さんに『何かあったの?』なんて心配かけさせちゃったけど、部屋のベットでゆるゆると音楽を聞いていた。


ふと私は思い出した。そういえば、数馬にCDをもらったことをすっかり忘れていた。


なんだろう聞いてみよう。どうせまた川のせせらぎの音だろうと思ったけれど、折角だから聞いて寝よう。


 そう決めると昔ながらのCDプレイヤーを取り出し枕の横に置き、イヤホンから流れてくるせせらぎを楽しんだ。目を閉じて。


けれど、今回は何かが違った。そう、声が入っていた。


「香織、聞いてくれたかな? 俺さ、もうこの際だから言おうと想う。お前のコト愛してる。すっごく。だけど、目の前でこんなコト言えないって思ったからいうな。俺、心臓がもうやばいらしんだ。好きだった陸上をなんで止めたんだってお前にいわれたろ? アレは心臓を考えてのことなんだ」


 え!? どういうコト!? 嘘だよね嘘っていってよ。嫌よ。


「走るのも好きだったけど、一番好きなのはお前なんだ。だから悲しませるのは嫌だから、交際を断ったんだ。でも何も言わずにぽっくり死んじゃったら、お前きっと傷をおっちまう。だから俺はこのCDを作った。愛してる。アイシトウヨ。結婚できるまで長生きしたかった。幸せにしたかった。俺の心はお前だけが所有してるよ」


 涙がポロポロと出て止まらない。なんで、そんな、そんなこというの? ねぇ? 神様の馬鹿! 私の恋愛をぐちゃぐちゃにしないでよ!


私の数馬を返してよ。


私は私は……。


「お前の笑顔大好きだ。向日葵のようにただひたすら俺に向けてくれる笑顔が好きだ。けど、死にゆくおれは最後に泣かせちまうかもしれないから付き合えない。今までありがとうな。俺の我儘で川にいったりして。俺だけのお前でいて欲しい。だから最後にお前に頼みがある」


 頼みなんて聞いてあげない。何も聞きたくない。好きなのに、好きなのに。うまく行かないことなんて沢山あるけど、こいつだったら最後まで一緒にいたいって思ってた人だったから心に傷が付かないなんて無理。


 アイシトウヨ。


「俺と一回寝てくれ。それでお前に俺がいたことを刻みたい。お願いだ。明日な」


 ……、卑怯よ。そんな事いったら私断れないじゃない。結婚するまでエッチはしないってきめてたのに。


こいつのためだったらその信念を曲げてもいい。


アイシトウヨ。





 町外れのホテルで私たちは結ばれた。


お互い、慈しむように手を重ね、身も心も捧げたつもりだった。けれど衝撃の事実を聞かされる事になった。


「お前あのCDきいてどう思った?」


「お願い泣かさないで……愛しとうよほんとうに」


「何回もきいた?」


「あんたの声好きだもん」


 数馬と私は手を繋ぎ抱き合った。


「お前さ、あれ聞いて俺のこと更にすきになったか?」


「当たり前のコトいわないでよ。私はあんたに首ったけよ!」


 そういうとキスをしてなんと笑い始めた。


何!? 何が可笑しいの?


「アレは嘘だ。俺の作った嘘。だってお前やらせてくれねーんだもん。愛してるってことは体の結びつきも必要だと思ったんだよ」


「……帰る」


 実に不愉快だ。こんな男要らない。


私は洋服を整えそのまま家に帰った。あんなに軽い男だと思わなかった。けれど。次の日聞かされた事実に私は驚愕した。


「みんな悲しいと想うが鈴木数馬は昨日心臓発作で倒れて、そのまま人生を終えた。お前たち、今を生きる者よ。鈴木の死は悲しいがいつか来ることだ。だからお前たちは命を大切にするんだぞ!」


 ……涙が止まらない。


アイシトウヨ。


愛してる!


本当に本当に勝手な男だ。私をこんなにかき乱して。イイところだけ味わって死ぬなんて。


……もう私は恋愛なんてできない。


できるものか。


好きだった数馬を思えば想う程に切なくなる。


ああ、今ある生命よ。数馬に渡してあげたい。私が死にたかった。数馬、死後の世界はどう?


私はもう何も口にデキないほど、やつれ果てて、病院にいた。


そこにはCDプレイヤーを置き毎日、数馬の声を懐かしんでいた。


アイシトウヨ。数馬

珍しく18金じゃないのを掻きました。

スカイプでたまたまお題を決めて書こうってなってかいたんですが。

あっさりとかけた。

自分には文才があればいいなって思って頑張って書いてるけど、よくわからない。けれど

書かなきゃうまくならない。

だから書く。

久々のエロ無しなのでさっぱりと。

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