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31.土での戦い方

 サリエスさんとしばらくパーティーを組むことになり、サリエスさんに魔法というものを教わっている最中だ。土の魔法は、今の所『アースブレッド』と『アースウォール』しか覚えていなかった。そのことを知ったサリエスさんは、色々と教えてくれた。

 『アースホール』という落とし穴を作る魔法や、『アースメテオ』という巨大な土の塊を敵の上空に出現させ落としていく魔法、あと難しい魔法だからまだ使えないかもしれないといわれたが『アースドール』という土の人形を作って操る魔法など、いろいろな魔法が土の魔法の中にはあった。正直火とかに比べて派手な魔法はない。だけど、十分戦いには活用できるものだった。

「魔物退治、行きましょう。魔法使ってみましょうね。難しそうなら私がどうにかするから」

 サリエスさんはそういって笑っていた。

 人を安心させるような優しい笑みを、美しい顔立ちが浮かべる。

 サリエスさんと本格的にパーティーとして共に過ごしていることに、良い感情を抱いていない冒険者パーティーもいるみたいで視線が時々厳しい。そういう視線を向けられるのはサリエスさんがそれだけ美人だからというのもあるのだろう。

 今まで経験したことがないぐらい、どんどん俺は魔物退治に精を出していた。俺一人だけでは決してこんな風に出来なかっただろう。

 『アースメテオ』の魔法を使って、小さな魔物をつぶしていく。でもこれだと討伐部位が残りにくいことがわかった。確かに土で押しつぶしてしまえば、ただ相手を倒すことに良いだろうけれども、その部位を残すためには難しいだろう。そもそも魔物によっては全身が素材になるようなものも多く居る。魔物を討伐出来たとしても、素材が駄目になるではもったいない。―――素材を解体する手際もサリエスさんは上手だった。やはり、このあたりは冒険者としてどれだけ経験しているかにもよるのだろう。

 そして長生きしているからこその知識が凄い。

「ここの部位は―――」

 俺が生産することにも興味がある、といえばどの部位がどういうものに使えるかも時々教えてくれるようになった。

 人と共に過ごすのは嫌だと感じていたが、サリエスさんとの時間は有意義なものだった。何より、細かく何も聞いてこないのが心地よかった。

 最終的に『アースブレッド』を口の中に放り込んで、窒息死させる方法が一番素材が残る土での倒し方だと俺は結論付けた。『アースブレッド』だけでは上手くできなくて、そこは《土操手》を使ってねじこんだ。

 魔法とユニークスキル、両方を使うことで消費MPは大きくなるけれどそれが一番効率が良かった。

 魔法についても、ユニークスキルについてもまだまだ分からないことだらけだ。この魔法と、ユニークスキルについて知っていくことが今、俺がこの世界で生きていくためにするべきことだと再認識した。

 もっとサリエスさんから魔法について学ぼう。そしてユニークスキルに関してはサリエスさんに言う気は現状ないため、サリエスさんにばれないように陰で色々と試行錯誤してみようと考えている。……とはいえ、サリエスさんは何かしら勘付いているだろうけど。

 そうこうしているうちに、俺のレベルは気づけば上がっていた。






 日向彪牙 

 レベル10

 種族 人間

 年齢 十七歳

 HP 40 

 MP 32

 STR(筋力値) 36

 VIT(防御値) 25

 INT(知力値) 40

 DEX(器用値) 48

 AGI(俊敏値) 29

 LUC(運値) 18

 CHARM(魅力値) 12

 スキル

 《投石レベル4》、《足技レベル2》、《解体レベル4》、《剣レベル6》、《土魔法レベル5》

 ユニークスキル

 《土操手レベル4》



 魔物退治を行っているのもあってレベルは少しだけ上がっている。サリエスさんから土の魔法の使い方を凄く習っているのもあって気づいたらユニークスキルよりも土魔法の方のレベルが高くなっていた。基本的にものづくりをこの世界でやっていないからだろうDEXは本当に少ししか上がっていない。ものづくりをしたらもっと上りが大きくなるのだろうか。

 そしてLUCに関しては全然上がっていないし、CHAMEに関してはレベル1の時から一つも変動していない。やはり、LUCとCHAMEはそういうものなのだろう。

 ちなみにそのことをサリエスさんに聞いたら「そういうものよ」と言われた。ついでにサリエスさんのLUCは100越えているらしい。……驚いていたら「精霊と契約していたりとかで色々あるのよ」と言われた。そういうのも影響してLUCは変動したりするそうだ。となると、俺のLUCも将来的にはもう少し上がったりするのだろうか。

 スキルは何も増えていない。それに関してはこれから増やしていこう。俺にとってどういうスキルが一番必要か、そういうことを考えていこうと俺は思った。





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