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俺は異世界でも平和に暮らしていたい  作者: 夜乃
変わり始めた日常
6/24

第5話 優希の就職先

小説投稿のデザインが変わっていて驚きました。

まだ未定ですが、もう少ししたら海斗君の過去話の章を作る予定ですのでお楽しみに

家に着いた海斗は中に入るとそこにはエプロンのような物をつけて笑顔の優希がいた。


「・・・ただいま」


「おかえりなさい、貴方。ご飯にする?お風呂にする?それともアタシ?」


「はいはい、くだらないことをしてなくていいから。とりあえず、夕食を作るから」


「それなら大丈夫よ。夕食なら私が作っておいたから」


海斗はそれを聞くと同時に驚愕した。


「え・・・・・・」


「な、何よ」


「いや・・・、俺は自分で作るからお前一人で」


「大丈夫よ。昔とは違うわよ」


「本当か?」


「当たり前でしょ。あれから、私だって反省して料理の勉強をいっぱいしたんだから」


「そうか。わかったよ、お前を信じるよ」


海斗はそう言うと、優希と共にダイニングに向かった。

そこにはすでに、料理が並べられていた。


「おお、日本食じゃん」


海斗が言ったとおり食卓に並んでいたのは、米や味噌汁、焼き魚など日本食の定番のなどが並んでいた。


「見た目は大丈夫そうだね・・・・」


「味も大丈夫よ。家で何回も作ってきたメニューだから」


「そうか・・・。それじゃあ、いただきます」


海斗は手を合わせると料理を食べ始めた。


「うん。うまい!あの頃とは違うな」


「当たり前でしょ。私だってやればできるのよ」


「そうだね。とりあえず、話があるから食べ終わってから話そう」


「わかった」


優希はそう言うと、手を合わせ夕食を食べ始めた。



それから、二人は夕食を食べ終え、交代で風呂に入り、リビングでくつろいでいた。


「さて、それじゃあそろそろ話を始めようか」


「一体何のようなの」


「簡単だよ。優希、これからお前、どうするんだ?」


「仕事とか?」


「そうだよ。さすがに、仕事をしないわけにはいけないだろう」


「う~ん?どうしよう?」


「そう言うと思ったよ・・・・。だから、明日から仕事を休んでお前のやる仕事を一緒に探してやるよ」


「助かるわ。さすが、海斗」


「とりあえず、今日は何がやりたいのか候補を聞くから、答えろよ」


「は~い。とりあえず、楽できて簡単でなるべく動かない仕事がいい」


「おい・・・・」


海斗は優希のふざけた内容を聞いて、頭を抱えた。


「冗談だよ。まあ、簡単な仕事がいいのは本当だけど」


「誰だって簡単で楽ができる仕事がいいと思うぞ」


「だよね。まあ、色々やってみたいかも」


「はい?」


「簡単に言えば異世界に来たんだからいろいろなことをやってみたいんだよ」


「なるほど、とりあえず知り合いに連絡しておくから、明日、俺と一緒に出かけるぞ」


「はーい」


「とりあえず、明日は忙しくなるから今日はもう寝るか」


「そうだね。それじゃあ、お休み海斗」


「お休み」


海斗と優希はそう言うと、それぞれ自室に戻り寝る準備を行い、それぞれ就寝についた。




次の日


二人は朝食を食べながら今日見学する職場についての話をしていた。


「とりあえず、今日は俺がよく行く、定食屋と薬屋、あと鍛冶屋に見学したいと連絡しておいたからそこに行くぞ」


「定食屋に薬屋に鍛冶屋か・・・・。定食屋はおいといて、薬屋と鍛冶屋は異世界でしか体験できなさそうでおもしろい」


「あ、一応聞いておくけど、お前って錬金の熟練度って上げているのか」


「当たり前でしょう。初心者時代は店で買うより錬金したほうが安いし、それに色々なアイテムを作ることができるし」


「なるほど」


「他にも、釣り系統のスキルや裁縫スキルも上げていたわよ」


「・・・・あれ、だいぶやりこんでるな。てか、お前いつから始めたんだ」


「中2の頃、友達に誘われて」


「ああ、だからあの時のお前の成績は悪か・・・」


「何か言ったかしら?」


優希は昨日護身用として買っておいたナイフを素早く海斗に向けた。


「ちょ、まてまて」


「なにかしら」


「とりあえず、俺が悪かったです。ごめんなさい、二度とふざけたことは言いません」


「わかればいいわ」


「とりあえず、最初は定食屋いくぞ」


「はーい」


そして、俺はこの時はまだ、このあと起こる事について知るよしも無かった。



 海斗Side


優希が仕事を探し始めてから4日が過ぎ、俺は頭を抱えていた。

理由は簡単だ。

優希があまりにも優秀すぎたのだ。

いや、それもあるが優希の職業の補正がありえないほど凄すぎたのだ。

まず、最初に行った定食屋ではそこの主人が作るものより見た目がよく味もいい料理を作り出した。

まあ、これは昨日夕食の時に昔よりも料理が上手くなっていることは証明されていたが、まさか本気で作ると店主よりも上手いものを出すとは想像出来ていなかったのだ。

しかもその影響で定食屋の主人は優希よりも上手い料理を作るため店に籠もってしまった。

それだけなら、まだよかったのだが、優希はこのあと薬屋でもほぼ同様に普通ならありえない素材でこの世界の中でどんな怪我や病気も直せる伝説のエリクサーを作り出したり、鍛冶屋では聖剣、魔剣クラスの剣を作り上げるなどがいい例だ。

とりあえず、最初の料理を抜かしては、全部優希の職業の《天の使い》の補正だということが、後で調べてわかった。

流石にチートが凄すぎて、本当に人か疑われる始末だった。

ハァ~  しかたない、優希の仕事先は・・・・・・・にするしかないな



 海斗Side終了



海斗は自分の部屋から数枚の紙を取り出すと、優希がいるリビングに向かった。

リビングに行くと、そこには海斗の予想通り優希がいた。


「おい、優希。話があるんだけど」


「何よ?」


「お前の就職先についてなんだが。結局お前はどこで働きたい?」


「う~ん。特にこれといって無いわね」


「そうか。それじゃあ、お前、ここで働かないか?」


「え・・・。なんで?」


「いや、今回のことで思ったんだが、お前の能力が高すぎて逆に迷惑がかかる事がわかったからな」


「迷惑なんてかけてないじゃない」


「おい、食堂より上手いもの作ってその食堂を休業させたり、下位素材で、伝説の薬や聖剣を作ったりなどいろいろと常識をひっくり返していだろうが」


「それのどこが悪いのよ?」


「まず、食堂についてはあそこは安くて味もそれなりにいいから人気があるんだよ。そこが急に休業してみろ、大変なことになるだろ」


「まあ、確かに・・・」


「それに、下位素材で伝説の剣や薬なんて作ってみろ。お前、色々と狙われる羽目になるぞ」


「なんで?」


「おい・・・。考えてみろ、もしそんなありえない奇跡を起こす奴がいるとしたらお前はどうする?」


「え~と、驚くかな・・・」


海斗は優希の答えを聞いて、呆れたよ様子で見つめた。


「な、何よ。それが普通じゃない」


「ハァ~。まあ、確かにそうかもしれないが、俺ならそいつを誘拐するか、殺すかするけどな」


「なんでよ」


「簡単なことだ。まず、そんなことができる奴がいるなら最大限に利用するさ。もし、利用できないのならそいつの能力は危険になるから、さっさと始末する。俺のように権力のある奴ならそうするだろうさ」


「・・・・・・・」


「まあ、ここならそんな心配はないし、何かあっても俺に喧嘩を売ってくる馬鹿な組織や連中はいないから」


「それもそうね」


「まあ、俺にも大きなメリットもあるし」


「どんなメリットがあるのよ」


「単純なことさ。俺一人だと正直きついから人手がほしかったんだよ」


「きついならやめればいいじゃない」


「おいおい、俺はこの仕事が気に入っているんだ。やめるわけ無いだろ」


「だったら、他に従業員を雇えば良かったんじゃないの」


「一度はそうしようと思ったんだけどな、俺ってマスターもやっているから、その肩書きせいで人が集まらないんだよ」


「なるほど・・・」


優希は呆れたように海斗を見ながらいいた。


「まあ、いいじゃないか、利害が一致しているんだし」


「ハァ~、わかったわよ。それじゃあ、明日からここで働くからよろしくお願いしますね、店主さん」


「もちろん、宜しく頼むよ」


こうして、ギルド《ヘルパー》に新しいメンバーが加わったのだった。

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