19話 シルフィスとの出会い
ずいぶんと、長い間更新しないですみません。
今、連載している小説のプロット修正や、こっちの方も更新していきたいと思い久々に書かせていただきました。
正直に言うと、キャラクターたちの性格を思い出すのに小説を読み返し、誤字の多さに凹みつつ、一から書き出し少し違うと思い書き直しを繰り返し、約一週間ほど使ってしまいました。
まあ、その内の何回かはパソコンの不調もあり書けない日もありましたが。
とりあえず、この小説もまた更新していくのでよろしくお願いします。
なお、最初のほうは、まだこの小説らしくない雰囲気になることがあるかもしれませんが、ご了承ください。
俺が道を歩いていると、目の前に複数の幻獣種に襲われている馬車を見つけた。
しかも、その幻獣は本来このエリアには生息していないモンスターだった。
ワイバーン、レッドドラゴンなどの主に火山に生息しているモンスターがそこには複数いた。
馬車には五人の護衛が魔法で結界を張りながら魔物の攻撃を防いでいるが長くは持たないだろう。
俺は見捨てるのは気が引けるため、光の矢を放つ魔法でレッドドラゴンの一体を撃ち落とした。
「さて、これで気づいただろう」
俺がそう言うと同時に、馬車に向かって襲い掛かっていたモンスターたちは俺の存在に気づき矛先を俺に変えた。
俺は闇属性の幻覚を作り出す魔法と隠密スキルを使い、姿を隠し広範囲雷属性の禁呪の魔法陣を描き始めた。
モンスターたちは魔法で作り出した幻影に向かって攻撃を放っているが、無論幻影のためやられるわけは無く特に何事も無いまま魔法陣は完成した。
そして、俺は丁度魔物たちが魔法の射程範囲に重なるように幻影を使って誘導させた。
「さて、終わりとするか。《マハーラバジュラ》」
その呪文と共に魔法陣から膨大な雷の光が空に向かって放たれた。
その光は膨大な光と轟音を撒き散らしながらモンスターたちを巻き込んでいった。
そして、その光が消えると同時にモンスターたちは魔素に変わっていった。
「ふぅ~。これで一安心だな」
俺がそう言うと、馬車から一人の男が降りてきた。
容姿は初老を迎えているくらいで、雰囲気は優しそうに見えるがどことなく、威厳が感じられる。
俺は面倒ごとになる前に退散しようとしたが、なぜかは知らないが幻覚魔法が掛かっているはずなのに何故か俺の位置を正確に把握しているようだった。
俺はこのまま逃げることが無理そうなので幻覚魔法を解除し、姿を現すと護衛たちは慌てて武器を俺の方に向けたが初老の男が手でそれを制した。
「やめないか、彼は私たちを救った恩人だ。無礼は私が許さない」
こうして俺はシルフィスの親父ガウル・エンハルトに出会ったのだった。
と、ここまの話を海斗が話していると、シルフィスがその時の事を思い出し懐かしそうにしていた。
優希は海斗の話を聞いてドン引きしていた。
「どうした?何かおかしな所があったか?」
「いや、色々とツッコみたいことがあるんですが・・・」
「まあ、カイトは最初から色々とおかしかったからね」
「おいおい、最初は俺のことを疑いまくっていた奴がよく言うよ」
「てか、話の途中だったけど、結局海斗はいつシルフィスさんと会ったの」
『え、馬車の中だけど』
優希の問いに海斗とシルフィスがハモって答えた。
優希は呆れたように頭を抱えた。
「どうした?」
「いや、結局は終わりの所だったんだ・・・」
「まあ、そうだな」
「うん、そうだね。でも、この後が色々とあったんだよね」
「ああ、俺のギルド加入話から、お前の護衛のバイトを受けてそれから・・・」
「うん、面白そうなのは分かったんだけど、結局今のように仲良くなったのはいつぐらいだったの」
「う~ん、どのぐらいの時だっけ?」
「確か、二人で街にでて来る亡霊の噂を確かめに行った時じゃなかったかな」
「ああ、あの時は色々酷い目に遭わされたな」
「その話が聞きたいんだけど・・・」
「話しても良いけど、どのくらいの時間掛かるかな・・・」
「三時間ぐらい掛かりそうだよね」
「要点を纏めて話しなさい」
「う~ん、何が始まりだっけ?」
「たしか、丁度父や他のマスターたちの間に変な噂が流れたことが始まりだったと思うよ」
「ああ、あの死んだはずの《サポーター》が毎日夜中に現れるとか言う噂だったな」
「そうそう。それで、カイトが父に頼まれてその調査に乗り出したんだよな」
「それでお前も勝手に独自調査を行っていた所を俺が丁度見てしまってそのまま巻き込まれたんだよな」
「それで夜中二人で行動していたら、でたんだよな」
「ああ」
「ああ、その噂になった幽霊が」
『いや、キンググールとその眷属のゴーストが」
「なんで、そんなやばい魔物が出てくるのよ!!」
「まあ、その《サポーター》の怨念が強すぎたことが主な原因だよな」
「うん、そうだね」
「とりあえず、この事件が元で最初の《ヘルパー》が発足することになったんだが、まあ結成の話は他の奴との出会いがおわってから話すか」
「それが良いかもね。さて、そろそろマリベルも来る頃だろうし、マリベルと会う少し前の話をしておいたら」
「そうだな。あれは俺たちがキンググールを倒して数日くらい経った時だった」




