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走る、男
ジロー、走る
若干書き加え、修正しました。
ジローは走る。
パタパタパタパタ
サンダルは走りづらい。その上、すれ違う人の視線が痛い。
しかし、走るのに慣れランニングハイ状態になり始めたジローには、段々と、それが気にならなくなってきていた。
そして、等々ジローはサンダルを脱ぎ、裸足になり、両手にそれを持ち替え走り続けた。
よし!思わず声が出た。
タタタタタタっ
『うひゃひゃひゃひゃ~これじゃあ留年だぁ~』
タタタタタタタっ
ジローの頭の中には なぜか根岸のおかしな笑いと『留年』と言う文字が浮かんできた。
タタタタタタタタッ
日差しが強かった。
自分の足が地面を蹴る音が響いた。ジローはその音に集中しようとひたすら努めた。
試験開始まで5分を切った。