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復讐の勇者III

その旅人の姿は誰も知らなかった。いつも深くフードをかぶっており口元しか見えない。

その口元もいつも口角が上がっており、表情は読み取れない。

本当についてきてよかったのだろうか。

そんな思いが脳を駆け巡る。

戦士バニア、いやバニアに最後に別れを伝えたほうが良かったのか?だがそんな思考はあの惨状の光景に移り変わる。

今は復讐のことだけを考えよう。それしかないのだ。

馬車に揺られてついた先は隣国だった。

隣国、ここにあの忌々しい敵がいるのか。

国境沿いにある街だというのにとてもきらびやかで栄えていた。国に入った時に渡されたチラシにはあのもう一人の勇者の写真が大々的に張られていた。あいつがあいつが全てを破壊した、自分の全てを奪っていった。なのにどうしてあいつがこんなに幸福なのだろうか。


いつの間にか、旅人ワルツに案内され、連れられてきたのは街から外れたとある一軒家だった。

そして旅人はこの家を案内してくれた。

その家はまるで俺が来るのを分かっていたかのようにベットはメイキングされキッチンには埃一つもなかった。

部屋の案内が終わった時旅人は言った。

「ここの家は自由に使っていいからね~。あ、そうだ!明日ぐらいにここの国を案内するから。よろしくね。」

案内が終わった時旅人は明日来る事を伝えたのち煙のように去っていった。

一人になった時深く考えた。

こんなことして彼女は喜ぶのか。

戦士バニアは心配していないか。

本当に旅人の言うことを信じて良かったのか。

でもここまで来たのだ。進むしかないだろう。



___コン、コン、コン

ドアを規則正しくノックする音で目が覚める。

知らない天井,,いや昨日寝た部屋だった。

いつの間にか寝ていたのだろうか。

「___起きてるかい?」

扉を開けるとフードを被った旅人がいた。




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