第十四話:永遠の根源にて(エルヴィン・エンディング)
ヴィオラの魂は、精霊界という、時間も空間も意味をなさない、永遠の根源の場所に存在していた。
数千年後。精霊界。光と世界の理が織りなす無限の空間があった。
ヴィオラはもはや、「ヴィオラ・アークライト」という名前も、「悪役令嬢」という役割も、前世の記憶さえも持っていなかった。
彼女は、エルヴィンと一体化した純粋な意識体として、世界の全てを知覚する存在となっていた。
「愛するものよ。『使命』や『責任』という、人間的な概念はもう貴女には必要ない。貴女の魂は、『愛される価値がある』という真実の中で、永遠の自由を獲得したのだから」
ヴィオラの意識は、エルヴィンの意識と重なり合い、無限の喜びと絶対的な平穏に包まれている。
彼女の存在そのものが、愛そのものとなっていた。
「エルヴィン……ええ。私は、何者でもない私として、ここにいるわ。役割も肉体も要らない。愛されるという、最も純粋な真実だけが、私を満たしている」
彼女は、世界の理そのものとなり、精霊王の永遠の愛の中で、無限に続く至高の自由を謳歌し続けるのだった。




