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あるカワウソの物語  作者: Nihon_Kawauso
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前書き

あるカワウソの物語(An Otter's Story)

Emil E. Liers 1953年


原著はネットで公開されています。「An Otter's Story」で検索すればすぐ見つかります。


私はカワウソ保全の活動をしており、そのため過去にカワウソが受けた苦難の歴史を表現したものとして、この作品を選び、日本語に翻訳しました。出来るだけ多くの方にカワウソについて知ってもらいたいためです。


原作者が亡くなってすでに50年以上が経過してますので、著作権は切れ、現在では古典的作品になってます。

なので、このサイトに公開して問題ないと判断しました。


この作品はカワウソを題材とした小説の中で J. C. TREGARTHENさんの「The Life Story of an Otter」、Henry Williamsonさんの「Tarka The Otter」、そしてGavin Maxwellさんの「Ring of Bright Water」に次ぐものとされています。制作時期は「Tarka the Otter」と「Ring of Bright Water」の間にあります。


Liersさんの経歴は、Daniel Allenさんの「Otter」という本で以下のように紹介されています。


『カナダカワウソは、Emil E. Liersによる「An Otter's Story(1953)」によって同じような様式で小説化されました。この感傷的な子供向けの本は、ミシシッピー川とウイスコンシン川におけるオッティガ(「群れのリーダー」のインディアン名)と彼の家族の生涯を綴ったものです。この本全体を通して彼等の命は漁師、密猟者、罠漁師に脅かされます。野生における彼等のありのままを描写することによって、Liersはこの動物がいかに「中傷され、誤解されているか」を示します。文体的にはこの本はWilliamsonのそれと比較しうるものではありませんが、北アメリカではこの本はタルカと同様にカワウソに対する認識を高めました。これは大部分、作者の動物に対する独特な捉え方によるものです。1920年代には彼は生計のために動物を殺す罠漁師でした。ある日、彼が罠から死んだ雌カワウソを取り出していたところ、彼の人生は劇的な方向転換を行うことになりました。死んだ雌カワウソのそばには母を失った2匹の小さい幼獣達がいました。この弱々しい幼獣達の姿がLiersに衝撃を与え、彼は彼等を家に連れて帰り、世話をする決心をしました。彼は二度と罠はかけませんでした。


この後、Liersはカワウソを引き取り、訓練することを続けました。彼の狙いは人々を啓蒙することでした。彼は学校や集会を訪れました。1939年にLiersは「Annual National Sportsmen's Show」のために彼の12匹のペットをマンハッタンに連れて行きました。これはマスコミに大きな感動を引き起こしました。タイム紙はこう報告しています。


「ミネソタの罠漁師であるEmil Liers氏は、彼が育て、繁殖させ、訓練した12匹のカワウソ達を誇らしげに紹介しました。彼はカワウソ達にカワウソ狩の猟犬達が出来ることを事実上全て教えました。重く(平均24ポンド)健康なカワウソ達は芸を見せ、匂いの跡を追い、優勝したコッカースパニエルと同じ速さでキジとアヒルを回収しました」


Liersはまた、ミネソタ州のHomerでカワウソのための保護区を設立しました。高速道路61に沿って、観光客の注意を引くために「カワウソに注意!」という標識が立てられました。少額の入場料は維持費のために使用されました。それはユニークな経験でした。1946のAAA旅行ガイドはそれを「米国で訓練された唯一のカワウソ達」と記述しました。「An Otter's Story」の鍵となるテーマは著者の私的な経験と観察によるものです。彼が主に意図していたのは動物に対する人々の見方を変えることでした。このことはこの本の彼の献辞で明らかです。

「私の友であるカワウソ達に捧げる。この話を読む人々がこれら小さな動物達の愛らしさと賢さに心を打たれることを願って。」

Emil E. Liersの仕事は疑う余地もなく多くのカナダカワウソ達の命を救うのに役立ちました。』


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