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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

お店にて

作者: Oz

なつだ!


 今回のコンセプトは......


 燃やしたら、有害物質がたくさん出そうな言葉を、君に送る。

 きっと、肌は爛れて皮は向け、体の穴と言う穴から液体を撒き散らし、無様な姿を世界にさらすんだ。君は、すぐに死にたいと、殺してくれと僕にお願いする。だから、僕がハンドミキサーを持ってくると、それは嫌だと逃げ出そうとする。ぐちゃぐちゃになった足で。だめだよ、君は品物なんだから。


 生きながらぐちゃぐちゃにされる気分はどうですか。最近暑くなってきたし、このまま君を放置したら、腐って異臭がして、性別も名前も分からない死体が世界にまた、晒されるんだ。世間は騒いで論じて評して、また君のことをすっかり忘れてしまう。


 考えるだけで吐き気がする。世界中の誰も、僕だって君の醜い姿を見たいと思わないよ。だって君は可愛いんでしょ。通りを歩くだけで一目惚れされるんでしょ。皆、変わり果てた君を嫌い憎み蔑んで、最後は己の幸せをかみしめるんだ。ああなるのが自分でなくてよかった。自分が選ばれなくてよかった。


 君は、ただの憐れむべき肉塊へとなり下がる。


 気分はどう。今の君は品物です。これから売りに出されます。買い手もつかず、売れ残った君は冷めた興の招き手。


 たいそう素晴らしくていらっしゃるのだろうなあ。一体どんな方なのだろう。


 自分の容姿を盾に悪を吐き散らす人です。


 美しいんでしょうね。眼がつぶれないか心配だなあ。

 

 安心してください。ただの肉塊です。汚れたその姿に誰もが吐き気をもよおします。


 とても優れた方なのだろう。博識で聡明で、柔軟な方だろう。


 腐れきった少ないアタマを毎日回して周囲の人間をうまく使うこと、貶めることに尽力しておりますが成果はまあまあと言ったところです。それはさながら疲れ切った肉食獣が草食動物どもに嘲笑される様であります。


 男を喜ばせるのが得意だと聞いたけど。


 残念ながら自分に有利に動く馬鹿な男をうまく誘惑するのみで、本当に有能な男は誰一人寄ってきたことはございません。


 なぜこんな売れ残りをまだ店頭に置いていらっしゃるのですか。


 この人を辱めるためです。この人を貶めるためです。この人を皆さんに蔑んでいただくためです。


 いつになったら処分する予定ですか。


 この人がもう絶望しかないと悟ってからですね。


 皆、君の存在を嫌がる。子供は泣いて君から逃げ去り、犬も君の近くに寄りたくないと吠え去る。大人でさえ顔をしかめてしまうような君。


 さあ、今の気分はどうですか?


 ごめんね、まだ殺すわけにはいかないんだ。君からはまだ搾取できるから。


 ああ、もしかして、君が売れないのは僕のせいだったりするのかな。

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