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マイナス同士は惹かれ合う  作者: 斑目紫音
第2章 梅の季節に咲く楓は儚く散る
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第10話 向日葵の本当の気持ち

更新が遅れて申し訳ないです…。


今回で楓の記憶の中は終了です!


えーっと、以上です!

 あれから特に何事もなく4月5日、4月6日は過ぎた。そして…今日が問題の4月7日。


外の様子は、曇っていていつもより暗い風景だ。


「本日4月7日は全体的に雨が多いでしょう」


 朝食を食べた後、テレビをつけて天気を確認する。


「きょうはあめかぁ…おそとであそびたかったんだけどなー」


「…なら、今日は私が考えたお話をしてあげる!」


「ほんと!? やったー!!」


(…3日間、過去を過ごしてきて私の昔の記憶は半分ほど戻っている。)


 でも……私は…まだ両親の事が思い出せない。

どんな人だったのか。どんな声だったのか。

思い出したくても、思い出せない。




(…この気持ちがどれほど悔しくて、悲しいか。

それを言葉にして、過去のこの子に伝えるんだ。)



……たとえそれがこの子達に伝わらなくても。だ。


「それじゃあ始めるから座って〜!」



「それは、とある仮面を手に入れた女の子のお話」


「その仮面はつけている時だけ、真実の自分を知ることができるという摩訶不思議な仮面」



「その女の子は、昔の記憶がありませんでした」


「パパやママの顔や声も…。名前も…」


「ですが、その女の子はその仮面をつけることはありませんでした」


「なぜならそれは……」


「ーーとある王子様が桜の大樹の下で女の子にこう言ったからでした」


「僕は…君と一緒ならそれでいいんだ」


「その言葉を聞いて女の子はある決意しました」


「過去の私は私。今の私も、私なんだ」



「だから、私は今を生きる。過去の記憶に囚われずに」


――――――――――


「…おしまい。えへへ、ちょっと難しかったかな?」


「なぁ。かえで、ちょっとのみものとってきてくれないか?」


「……?わかった。おちゃでいいよね。」


椛はうなずく。


「ねぇ、おねーちゃん、このおはなしのだいめいはなんていうの?」


「んー。これはねー、()()()()()ってお話だよ」


「ぼく、このおはなし、わすれないよ」


とても表情はとても真剣な顔だった。

その顔は幼いながらも、どこか今の兄を彷彿(ほうふつ)とさせる。


「…うん。忘れないでね」


「あ。あと、最後に!妹ちゃんをしっかり守ってあげること!」


「…おねーちゃん……帰っちゃうの?」


「えへへ……。私の居場所を思い出したからね!」


「……約束だよ。これからどんなに辛くても、諦めて逃げちゃダメ。辛くなったら私の物語を思い出して…ね?」



「ぼくは…ぼくは、ぜったいにかえでやみんなをまもるせいぎのヒーローになるから!!」


「そっか!じゃあそんな正義のヒーローさんに最後のお願いだよ。この紙をおばあちゃんに渡しておいて!」


(……じゃあ、またね。お兄ちゃん。)



……仮面の少女の続きはこの世界のお兄ちゃんに任せたよ。




こんにちは。斑目です。

いつにも増して適当な前書きで申し訳ない…。


さて、今回のお話ですがついに楓ちゃん、自分の過去の記憶を取り戻すことができたようですね。

(ご両親のことは思い出せてませんが…。)


次回からは楓ちゃんがこの夢を見ていた時、椛は何をしていたのか。というお話です。


お楽しみにっ!!

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