桜ののように
翌日、寝床をバーリンに貸してもらい仕事に入る樹。
「初めての経験ばかりだで調子狂うなー」
「さっさと仕事はじめろ」
「なんの仕事をすればいいですか?」
(てか、そもそもここ何のファストフードの店だよ?)
「なにってまだお客さん来てないから、皿洗い、下準備あさのミーティングだ。ミーティングっても2人だけだけど」
「わかりました。」
そして開店の時が来た。その瞬間樹は見てしまった。学校にあった桜のように輝かしい少女を。
「いらっしゃいませ」
お冷やを出した。
(そういえばメニュー見てねえな。えーとメニューは•••いや、普通のお食事処かーい)
「メニューです。お決まりになったらお呼びください。」
(やべースゲー感動した!異世界に入ってついに俺のメインヒロイン登場だー!)
「すいませーん。海鮮ゴルゴンゾーラ1つと烏龍茶で」
「かしこまりました」
(普通に烏龍茶ってあるんだ)
バーリンにメニューを頼んだ後、少女の前に運ぼうとすると目を輝かせこちらを見てくる。
「お待たせしました」
彼女は素早くフォークを持ち食べだした。見ているだけで幸せになれる食いっぷりだ。しかし、もう別れの時間だ。お会計に来てしまった。
「お会計、1180?これなんて読むんですか?」
「1180ロットですよ」
(よっしゃー!初めて会話したわ!)
「1180ロットお預かりします。ありがとうございました。」
こうして彼女に会えるひとときはあっさり終了した。
そうこうしているうちにまた違うお客さんがつかえてしまった。
「おい樹!なにしてんだ早く仕事に戻れ」
こうして異世界生活2日目午前が終わり、午後、この世界で言う冷日に入ろうとしたところであった。
ありがとうございます