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もふもふ!【改訂版】  作者: min
高校編(二年生)
35/39

オヒメサマの思惑(レナside)

 …ふふふ。あはは。

 きゃはははははっ!!


 たのしいっ!なんてなんて素敵なの!!


 私は教父直々の命の元に学園を改革するために送り込まれた娘。

 だから、教会派に属している魔法科所属の生徒は誰も私に逆らえない。

 長く精霊魔法を学んできて教義も理解してないような低能には制裁してやったし、三家に無駄に媚びてるヤツや私への敬意が足りない女はそれなりに罰してやったわ。


 あたりまえでしょ?私は教会の頂点たる教父様からの直々の命で動いているんだから!


 もちろん、傅いてくれる生徒の中で好みの生徒がいれば可愛がってあげたし、女なら身の程を弁えてる限り多少の贔屓はしてあげたわ。差別化は必要でしょ?


 今の学園のやり方はぬるいのよ。教会への敬意が足りないわ。耳や尻尾が出るなんてニンゲンじゃありえないじゃない。気持ち悪いと思わないの?

 慣れ合うなんてありえないわ。


 そんな私の主張を教会の三家の方々は全面的に認めてくれたの。

 特に応江(こたえ)

 大型の獣なんて魔獣と見た目が変わらなくて怖いわよねって言ったらその気持ちはよく分かる、って同意してくれたの!

 ―ま、あたりまえなんだけどね。応江は幼少期におかあさんを魔獣に殺されてるって設定があって、大型の獣に憎しみと恐怖心を抱いてるんだもの。勝手に同じような経験があるんだと深読みしてくれて、今では随分贔屓してもらってるわ。


 (あらし)はそわそわして落ち着かない様子だったから、「楽しいことを教えてあげる」って言って魔法の練習台になってもらったわ!

 戦闘狂って設定だけど、攻撃されてにやにやしてるなんてドエムにしか見えないわ。

 さすがに三家レベルの魔法なんて対処できないから避ける練習よ、って言ってごまかしたけど。コイツはできれば攻略したくないけど、気まぐれで敵対されても困るから仕方ないわ。コイツのルートだけには絶対入らないようにしなくちゃ。


 …早真(そうま)はよくわからないわ。三家の序列で一番下だし、嫌われてないなら別に構わないけど。

でも、顔は割と好みだったのよね。クールな性格って言うのも素敵だな、って思ってたし。だけど、実際は言動とか冷たいって感じることも多くて。もっと私に優しくしなさいよ、っていらいらしちゃったから、やっぱもうどうでもいいや!友情エンドにできるくらいの好感度保ってれば問題ないでしょ。


 問題なのは春日井 謙斗(けんと)よ。

 アイツ、サポキャラのクセして碌に情報をくれないの。惣火 郡や御上土 颯来のことについてわざわざ私から聞いてあげても知らないの一言だし。

 好感度あげなきゃ教えてくれないのかも、って思っていっぱい話しかけてあげても嫌そうな顔してばっかり。

 最近では「獣人は悪」っていう教会の教義がクラスに浸透してきたから、ホントは獣人である春日井 謙斗もかなり居辛いハズなんだけど、それでも折れないの。中々にしぶといわ。

 「本当のあなたを見せて」って、「受け入れてあげる」ってこっそり言ってあげてるのにこのクラスの権力者である私にちらりとも靡きもしないんだもの。顔や性格が好みだったから今は優しくしてあげてるけど、いつまでもそんな態度だとこっちにだって考えはあるのよ?


「レナ様。次は普通科との合同授業のお時間ですよ?」

「はぁーい。ありがとうっ!」


 ま、今のところは大きなイベントもまだ起きてないし、現状維持ってことでもう少しだけ待ってあげててもいいわ。

 どうせ、魔法科も普通科も今では私の支配下だもの。

 私はお姫様。いいえ女王様!

 すっごく気分がいいわ!


 きゃははははははははっ!!


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