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第3話 『夢から覚めたら…』

すると、そこは夢のような光景が広がる。

前にはおとぎ話の世界によく出てきそうな大きな城。

右を向くと、大きな噴水がある。

左にはお花がたくさん咲いている。



頭がクラクラする…。



「じゃあ、僕たちは入れないから、またね!」


「心配せんでも、中にはお前の世話係のやつがおるから!ほな、サイナラ。」


「えー、色々と意味がわからないんだけど…。」







私の声は門のガチャンと言う音と重なり、二人には聞こえなく、返事は返ってこなかった。



めんどくさいのはあっち(孤児院)よりはましか…。


そう思いながら、城の中へとトボトボ歩いていった。




「失礼しまーす…。」




ガチャ

あきらかに高いと言うオーラを出す茶色いドアを開ける。

すると…。




「「楓様、ようこそいらっしゃいました。」」





メイド服を着た二人が声を合わせて、お出迎えをする。

お城の中は想像どうりで、城に入ってすぐに大きな階段がある。

階段の横にはドアがある。





「今日から身の回りのお世話をさせていただく、サラです。」


「ラサです。」





双子なのか顔はそっくりの二人。

でも、髪型はサラがストレート、ラサがミディアム、と言う、わかりやすい髪型。



「まずは部屋へご案内しますね。」


「え、あ、はい。」



ななめ左の前にサラ、その後ろの真ん中に私、そのななめ左の後ろにラサと言う形で部屋へ向かう。


その時に私はふと思った。



ていうか、これって完全に監禁だよね?



エーレベーターで最上階の15階まで上り、12畳の部屋に女の子なら誰もが一度は寝てみたいカーテン付きお姫様ベットにロイヤルなテーブル、椅子、ドレッサー、タンス、レースのカーテン付きの窓という、日常生活に必要なものがおいてある部屋に私は連れてこられた。







「ここが楓様の部屋でございます。まずはこちらの服にお着替えください。」








そう言われると、ラサがちょうだいと言う手をする。


着ている服を渡せと言っているのだろう。



なに、やだ。服ぐらい自分で着替えれるんだけど。



嫌な顔をするも、メイドたちはニコニコ。







「土下座するんで、出てってもらっていいですか?」





「ええ、そんな!?しなくても、出ていきます!」







このてには、メイドたちも慌てて部屋から出ていく。



もちろん、こうなる事をわかって、言った私。


はぁー、と深いため息をして、メイドたちが置いていった着替えの服に手を伸ばす。





「………、なにこれ!?」





お腹がぱっかり開いた、紫の水着みたいなのに生地は薄めの長ズボン。

高そうな宝石がギッシリ付いている、ネックレスにブレスレット、髪飾りも置いてあった。



確かに今きている半袖のワンピースでも、蒸し暑いが、こんな恥ずかしいやつなんか着れるか…!



見ているだけなのに、顔が真っ赤な楓。





「楓様ー、アクセサリーなどは私たちがお付けなさいますので。」





ラサが大きな声で言う。

楓は辺りを見渡す、何故かと言うと、それはもちろん逃げ出すためだ。



あんな服は絶対に着たくない…!死んでも嫌だ。


すると、見つける。


窓だ!


命綱を付けて飛び降りれば!


そういいながらレースのカーテンをどけて、窓を開ける。



だが………。











「じゅう…ごかい……だった。」







15階から1階までとどく、命綱なんてこの部屋にはない。


無しで飛び降りたら、当然死ぬ。


これでは、逃げれない…。



途方にくれて、ドアを見つめる。


すると、またまた良いものを見つける。



あれってドアをロックするやつだ。


部屋にはドアしか入れる場所がない。


だから、鍵をかけてしまえば、メイドたちは入れないと考えた私はすぐさま、鍵にてを伸ばし…。



――カチャ



鍵をかける。




「あっ、楓様!?」



「なぜ、鍵を…!」





音で気づいたメイドたちがドアノブをカチャカチャして、開けようとするも、鍵がかかって開きやしない。



よしっ!



ニヤリと笑う楓だった。


――ドンドンドンドンッ


メイドたちはドアをうるさいほどではないが、叩く。





「楓様! 開けてくださいませ!!」




「嫌ですよ。」





そういいながら私はベットにねっころがった。

すると、自然と目が閉じる。


ふわふわだ…。




「楓様、開けてくださいませー!!」


「……だから、…だ……めだ……。」




疲れていた私は話の途中なのに意識がなくなる。


ねてしまったのだ。


これでは、楓が起きるまで部屋にはメイドたちは入れない。




「どうしましょう…、着替えたら王子に部屋へ来るようにと言われていたのに…。」









【楓の夢の中】





「お母さんたち早く…。」






6歳の私と私の実の母に父に兄が信号をわたっていた。



クリスマスの夜でイルミネーションがキラキラと光っていて父と母と兄はそれをわたりながら見ていた。



すると、向こうから信号は赤なのにもうスピードでトラックが走ってくる。




「…トラック……!」




驚きに目を大きくあける私。


だが、時は遅し、父たちが気づいた頃には…。


――ばぁっーん!!!






「っ!!!!」








その瞬間、バッと私は目を開けた。







【現実……】








「っ!………わっ!!」




父たちが事故にあった夢から目覚めた私。


そして、また驚く事に目の前には兄の顔……、かと思いきや、兄そっくりのあの王子だった。





登場人物プロフィール③


サラ・ザラハーラ


・1990年7月11日生まれの、24歳。


・メイドで心優しい女性。


・好きなものはお花。

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